紅に染まる海、裏切りの断崖
時刻は0400。夜明け前の海は、鉛色の闇に包まれていた。
その静寂を切り裂くように、レンゲル海軍旗艦『ポセイドン』の艦長が叫んだ。
「全艦、撃ち方始めッ!!」
ズドドドドーン!!
レンゲル海軍の主力艦隊が一斉に主砲の火を噴いた。
マズルフラッシュが夜の海を真昼のように照らし出し、数秒後、対岸の機械軍拠点に着弾の火柱が上がる。
【オペレーション・トライデント(三叉の槍)】
その第一段階である陽動作戦が開始された。
「撃て撃て撃てェ! 弾薬など惜しむな! 派手に暴れて奴らの目を釘付けにするんだ!」
艦隊はジグザグ運動を取りながら、敵拠点正面の浅瀬ギリギリまで肉薄する。
自殺行為に近い接近戦だ。だが、そうしなければ敵の注意を引くことはできない。
対する機械軍の反応は早かった。
『敵拠点より熱源反応多数! 沿岸防衛砲台、およびパワードスーツ部隊からの応戦来ます!』
ヒュンヒュンヒュン……!
空気を裂く音と共に、敵陣地から無数のプラズマ弾と実体弾が飛来する。
水柱が艦隊の周囲に林立し、直撃を受けたフリゲート艦が轟音と共に爆発炎上した。
「怯むな! 沈むまで撃ち続けろ!」
艦長が血を吐くように叫ぶ。
「我々がここで一歩引けば、裏手に回っているリリィ隊長たちが死ぬぞ! 命を燃やして道を作れ!」
海が紅蓮の炎と黒煙に染まっていく。
それは、友軍のために自らの命を薪としてくべる、壮絶な献身の光景だった。
その頃。
戦場となった正面海域から大きく迂回した北側の海域。
私たちリリィブロッサム部隊を乗せた強襲揚陸ホバークラフト部隊は、荒れ狂う波の谷間を縫うように疾走していた。
「……始まったか」
コクピットの中で、私は遠くの空が赤く明滅するのを見ていた。
通信機からは、レンゲル海軍の悲痛な叫びと、爆発音が絶え間なく流れてくる。
『左舷被弾! 機関停止!』
『総員退艦! ……うわぁぁぁ!』
『まだだ……まだ沈まんぞ! 主砲、撃ち続けろ!』
「くっ……!」
私は操縦桿を強く握りしめた。
彼らは死んでいる。私たちのために。
私たちがこの裏口にたどり着くまでの時間を稼ぐために、その身を盾にして散っているのだ。
「隊長……」
マリーの声が震えている。
「行こう、リリィ。……彼らの犠牲を、絶対に無駄にしちゃいけない」
「ああ、分かっている!」
ホバークラフトは水煙を上げて加速した。
前方に広がるのは、機械軍が敷設した機雷原だ。
海面下に漂う無数の死の棘。触れれば即座に爆発し、私たちを海の藻屑に変える。
「ローズ! ルート誘導を頼む!」
『任せて。……ソナー解析完了。左へ15度、その後急速回頭で右へ30度! その隙間しか通れないわ!』
「全機、私の後ろに続け! 1メートルも逸れるなよ!」
私たちは針の穴を通すような精密操縦で、死の海域を突破していく。
訓練で培った「波を読む」技術が、ここで生きた。
大波が来て機体が持ち上げられれば、機雷のセンサー範囲に入ってしまう。
私たちは波の谷間に機体を押し付け、海面に張り付くようにして進んだ。
ザッパァァーン!!
巨大な波がキャノピーを叩く。
塩水が視界を奪うが、センサーは正常だ。マリーのコーティングが完璧に機能している。
「機雷原、突破! ……目標地点、到達まであと30秒!」
目の前に、切り立った断崖絶壁が迫ってきた。
高さ50メートルはある黒い岩の壁。
ここなら、敵の監視カメラの死角になる。そして、陸戦兵器であるパワードスーツがここから登ってくるとは、機械軍のAIも予測していないはずだ。
「上陸用意! ……アンカー射出!」
ホバークラフトが岩場に乗り上げるのと同時に、リリィブロッサム部隊の全機が右腕のパイルバンカーからワイヤーアンカーを射出した。
ガギンッ!
超硬質の杭が岩盤に突き刺さる。
「登るぞ! 一気に駆け上がれ!」
ウィンチを巻き上げ、スラスターを噴射する。
『レイニーブルー弐式』が、垂直の壁を駆け上がっていく。
まるで蜘蛛のように。
下を見れば、怒り狂うような荒波が岩を噛んでいる。
落ちれば終わりだ。
だが、私たちは止まらない。
背中には、散っていったレンゲル海軍の魂と、これからの未来が乗っているのだから。
3. 崩れた想定
「残り10メートル……5……クリア!」
私は崖の縁に手をかけ、一気に機体を引き上げた。
眼下に広がるのは、敵拠点の後背地。
岩場と荒野が広がる無人の地帯、のはずだった。
「よし、敵影な――」
私の言葉は、喉の奥で凍りついた。
ズラリ。
そう表現するしかなかった。
崖を登りきった私たちの目の前に広がっていたのは、無人の荒野ではなかった。
整然と列を成し、銃口をこちらに向けた、おびただしい数の機械軍団だった。
「……な……?」
最前列には、盾を構えた『ピースウォーカー(機械軍仕様)』。
その後ろには、長距離狙撃用の『M-1876 センティニアル』。
さらに、対空機関砲やミサイルランチャーまでもが、まるで私たちを出迎えるためのレッドカーペットのように配置されていた。
通信が入るわけでも、警告があるわけでもない。
ただ、無機質なカメラアイが一斉に赤く光った。
(バレていた……!?)
ローズが悲鳴に近い声を上げる。
『そんな……! 完全な死角だったはずよ! 熱源探知もジャミングしていたのに!』
私の脳裏に、あの怪物のデータが過ぎった。
『村田連発』。
奴の持つ超高性能レーダーは、海霧も、電波妨害も、そして地形という物理的な死角さえも透過して、私たちの動きを掌の上で監視していたというのか。
「陽動も、潜入も……全部お見通しかよ……ッ!」
敵の中央に立つ指揮官用ピースウォーカーが、ゆっくりと手を振り下ろした。
それが、処刑の合図だった。
ズガガガガガガガガガッ!!!!
一斉射撃。
光の壁が、私たちを襲った。
「散開ッ!! 防御態勢!!」
私が叫ぶと同時に、先頭にいた部下の機体が火だるまになった。
「ぎゃあああああ!!」
断末魔と共に、機体が弾け飛び、崖の下へと転落していく。
「くそっ……! 撃ち返せ!」
私たちは崖の縁という、最悪の地形で戦闘を強いられた。
後ろは海。前は弾幕。逃げ場はない。
「うおおおおおッ!」
私はサブアームのプラズマライフルと、左手のアサルトライフルを乱射しながら突撃した。
シールドを構えた敵ピースウォーカーに体当たりし、その勢いでパイルバンカーを叩き込む。
ドォン!
敵機が粉砕される。
だが、その背後からセンティニアルの狙撃が私を襲う。
カィン!
左肩の装甲が弾き飛ばされた。
「ぐぅッ!」
衝撃でコクピットが激しく揺れる。
多重積層装甲のおかげで貫通は免れたが、今の直撃で左腕の反応速度が落ちた。
「隊長! 囲まれます!」
「数が多すぎる!」
部下たちの悲鳴が交錯する。
敵は地形的有利を完全に掌握している。
高所からの撃ち下ろし。十字砲火。
私たちが一歩進むたびに、誰かが被弾し、倒れていく。
「マリー! 被害状況は!?」
『損耗率30%……いや40%! このままじゃ全滅するよ!』
私の判断ミスだ。
村田連発の性能を、敵の知能を、甘く見ていた。
「見えない場所から見ている」という恐怖の本質を理解していなかった。
その代償として、大切な部下たちが鉄屑に変えられていく。
「……すまない……みんな……!」
目の前で、訓練を共にした若い隊員の機体が、ミサイルの直撃を受けて爆散した。
彼もまた、レンゲルの魚料理を美味しそうに食べていた一人だった。
「帰ったらまた食べような」と笑っていたのに。
絶望が、私の思考回路を塗りつぶそうとする。
撤退すべきか?
いや、後ろは崖だ。飛び降りても海中でハチの巣にされるだけだ。
それに、ここで私たちが引けば陽動で散ったレンゲル海軍の死が無意味になる。
進むしかない。
地獄の底を歩いてでも、前に進むしかないのだ。
「……総員、聞けッ!」
私は外部スピーカーのボリュームを最大にして叫んだ。
「泣き言を言うな! 謝罪も後だ!ここで止まれば、レンゲルも、レインコートも終わる!
死んだ仲間に顔向けしたければ……死んでも前に倒れろッ!!」
私の咆哮に応えるように、レイニーブルー弐式の動力炉が唸りを上げた。
冷却リミッター解除。
マリーが止める暇もなく、私は出力を限界まで引き上げた。
「道を開けろォォォォッ!!」
蒼き機体が、紅蓮の炎を噴き上げて敵陣の中央へ踊り込んだ。
左手のクローで敵の頭部を引き抜き、右手のパイルバンカーでコクピットを貫き、背中のブレードで斬り伏せる。
阿修羅の如き暴走。
それに呼応して、生き残った部下たちも覚悟を決めた。
「うおおおお! 隊長に続けぇ!」
「レインコート魂を見せてやる!」
捨て身の突撃。
自らの装甲を犠牲にして敵の懐に飛び込み、ゼロ距離で射撃を叩き込む。
狂気じみた、しかし統率の取れた死兵の行軍。
敵の防衛ラインが、恐怖したかのように揺らいだ。
計算外の「意志の力」が、冷徹な機械の包囲網を食い破ろうとしていた。
だが、その代償はあまりにも大きかった。
崖の上は、敵と味方の残骸が折り重なる、鉄の墓場と化していた。
「隊長ッ! 3番機、被弾! 動力炉臨界……もうダメですッ!」
「バカ野郎! 脱出しろ!」
「間に合わない……! 隊長、後は頼みま――」
ドォォォン!!
通信がノイズにかき消され、私の視界の隅で友軍機が爆散した。
爆風が『レイニーブルー弐式』の装甲を叩く。
これで何機目だ? 5機? 10機?
いや、もう数えるのも恐ろしい。
「……くぅッ……!」
私は奥歯が砕けるほど噛み締めながら、目の前のセンティニアルをパイルバンカーで串刺しにした。
返り血のようにオイルがコクピットのカメラを汚す。
(私のせいだ……。私が、敵を見くびっていたから……!)
「死角からの奇襲」などという安易な策に溺れた結果がこれだ。
私の指揮の甘さが、部下たちを殺している。
重圧と罪悪感が、物理的な重量となって肩にのしかかるようだった。
『リリィ! 撤退を! これ以上は全滅するわ!』
ローズの悲痛な叫びが響く。
「ダメだッ!」
私は即座に否定した。
「ここで引いてどうする!? 背後は崖だ! 降りている最中に狙い撃ちにされる!
それに……ここで逃げ帰れば、陽動で死んでいったレンゲル海軍の兵士たちに、何と言い訳するんだ!」
退路はない。
進むも地獄、引くも地獄。
ならば、希望という名の光が見える方角へ、死体を踏み越えてでも進むしかない。
「マリー! 残存戦力は!?」
『……稼働機体、残り4機! 損耗率65%を超えてる……! もう部隊としての体を成してないよ!』
「4機か……。十分だ!」
私は血を吐くような強がりを言った。
生き残っているのは、私と、歴戦のベテランたち数機のみ。
だが、彼らの闘志はまだ折れていない。
「聞こえるか、生き残りども!
地獄の底まで付き合え! 目標は目の前だ!
この包囲網さえ抜ければ……奴がいる!」
『応ッ!!』
残った4機のピースウォーカーが、一つの矢となって敵陣の最も分厚い箇所へ突っ込んだ。
防御を捨てた、捨て身の突撃。
腕がもげようが、足が吹き飛ばされようが、這ってでも前へ出る。
その鬼気迫る狂気が、ついに機械軍の鉄壁のラインに亀裂を入れた。
「そこだァァァッ!!」
私はスラスターの全出力を叩きつけ、敵の防衛線を強引にこじ開けた。
瓦礫と鉄屑の雨を抜け、視界が開ける。
そこには、戦場の喧騒から切り離されたように静まり返った、巨大なドーム状の施設が鎮座していた。
敵の防衛ラインを突破した私たちは、ドームの前広場になだれ込んだ。
追撃してくる敵機はいない。
いや、正確には「追ってこない」のだ。
ここから先は、彼らの王の聖域だからだ。
「……はぁ、はぁ、はぁ……」
私は荒い息を吐きながら、モニターを見上げた。
青白く脈動する光を漏らす巨大建造物。
【劇毒エネルギー反応炉】。
人類の希望であり、同時に触れれば死をもたらす劇毒の釜。
「……着いた……」
部下の一人が、片腕を失った機体で膝をつく。
「隊長……ついに……」
「ああ。……だが、まだ終わりじゃない」
私は警告音を発するレーダーに目を落とした。
反応炉の入り口。
そこに、一つの巨大な熱源反応があった。
他の雑魚とは違う。
圧倒的な質量と、プレッシャー。
それがゆっくりと、暗がりの中から歩み出てくる。
ズシン……ズシン……。
大地が震える。
現れたのは、全高15メートルを超える異形の巨人。
鎧武者を模した重厚な積層装甲。
背中には巨大な放熱板。
右手には、身の丈ほどもある大太刀。
そして左手には、悪夢のような6連装ガトリング砲。
【弐拾弐式・村田連発】。
その威容は、映像データで見た時よりも遥かに恐ろしく、そして神々しささえ感じさせた。
ただの兵器ではない。
「武」の概念そのものが具現化したような存在感。
私たちが構えるよりも早く、奴の外部スピーカーから、重低音の音声が響き渡った。
『……よくぞ参った』
それは、合成音声でありながら、奇妙に人間臭い、厳格な武人のような響きを持っていた。
『一騎当千に値するその蛮勇……見事なり』
村田連発は、私たちに銃口を向けることなく、ただ悠然と見下ろしていた。
その赤いカメラアイが、ボロボロになった私たちの機体を舐めるように観察する。
『数倍の兵力差を覆し、我が防衛線を突破してここまで辿り着いたこと。……褒めて遣わす』
「……皮肉か?」
私は外部マイクのスイッチを入れ、睨み返した。
「貴様のレーダーのおかげで、部下の大半が死んだ。……よくもぬけぬけと」
『皮肉ではない。純粋な評価だ』
村田連発は首を振った。
そして、その声色が一段低くなり、侮蔑の色を帯びた。
『……しかし、愚かすぎる』
「なんだと?」
『敵の背後を取る戦術。……戦略としては素晴らしい。定石であり、理に適っている。
だが、戦士としては万死に値する』
村田連発が一歩、踏み出した。
その圧力だけで、私の機体の警報装置が悲鳴を上げる。
『背後から忍び寄り、寝首を掻こうなどという浅ましき行い。
武人ならば、戦士ならば……真正面から堂々と向かってくるべし』
その言葉に、私は怒りで視界が赤く染まるのを感じた。
こいつは、私たちが払った犠牲を、必死の策を、「卑怯」と断じたのだ。
生きるか死ぬかの極限状態で、なりふり構わず戦った私たちの覚悟を、愚弄したのだ。
『貴様らのその小賢しき知恵と、蛮勇。
……この村田連発が、塵にしてくれよう』
ガシャリ。
村田連発が、左手の連発式プラズマライフルを構えた。
同時に、右手の大型軍刀を抜き放つ。
その切っ先が、私に向けられた。
「……ふざけるなッ!!」
私は叫んだ。
「戦士だの武人だの、プログラムされた世迷い言を!
私たちは生きるために戦っているんだ! 勝つためなら泥水だって啜る!お前のような鉄屑に、私たちの誇りを汚されてたまるかッ!」
私はスロットルを全開にした。
「総員、散開! 奴を囲め!」
『応ッ!!』
残った4機が、左右に展開しながら一斉射撃を開始する。
アサルトライフル、ミサイル、キャノン砲。
ありったけの火力が、村田連発の巨体に集中する。
だが。
カィン! カン! ドォン!
「な……ッ!?」
弾かれない。
いや、弾かれるどころか、爆炎の中から無傷で現れた奴の装甲は、まるで鏡のように輝いていた。
多重積層装甲。
こちらの攻撃エネルギーを完全に拡散・無効化している。
『蚊ほども効かぬ』
村田連発が左腕を薙ぎ払った。
ブォォォォォォォォォン!!
青白いプラズマの嵐。
「しまっ――」
右翼に展開していた部下の機体が、回避動作を取る間もなく光に飲み込まれた。
装甲が瞬時に蒸発し、中の動力炉ごと爆散する。
「ギャァァァァッ!!」
「5番機ッ!!」
たった一振り。
それだけで、歴戦のピースウォーカーが塵になった。
『次だ』
村田連発は止まらない。
今度は右の大太刀を振り上げ、目にも止まらぬ速さで踏み込んできた。
「速いッ!?」
左翼の機体が反応しようとしたが、遅かった。
一閃。
巨大な刃が、機体を袈裟懸けに両断した。
「ば、化け物……!」
残った部下が恐怖で後ずさる。
圧倒的すぎる。
火力も、防御力も、スピードも。
南部大剣が「重戦車」だとするなら、こいつは「要塞が音速で動いている」ようなものだ。
「……くそッ! 私が相手だ!」
私は『レイニーブルー弐式』のサブアームを展開し、高周波ブレードとパイルバンカーを構えて突っ込んだ。
懐に入れば、ガトリングは撃てないはずだ。
「うおおおおおッ!」
私の斬撃を、村田連発は大太刀の側面で軽く受け流した。
その衝撃だけで、こちらの腕が痺れる。
『遅い』
裏拳のような機動で、ガトリングの砲身で殴りつけられる。
ガシャァァァン!!
「ぐはぁッ……!」
私は吹き飛ばされ、地面を転がった。
警報音が鳴り響く。装甲破損、フレーム歪み多数。
強い。強すぎる。
これが機械軍の最新鋭指揮官機。
私たちが今まで戦ってきた敵とは、次元が違う。
村田連発はゆっくりと、倒れた私に近づいてきた。
背後の反応炉の光を背負い、その姿はまさしく死神だった。
『終わりだ、鼠。その蛮勇と共に、ここで朽ちるがいい』
大太刀が高々と振り上げられる。
私の命運は、ここで尽きたかに見えた。
だが。
血に濡れた私の顔には、絶望ではなく、獰猛な笑みが浮かんでいた。
(……かかったな、「武人」様)
お前が私に気を取られ、足を止めた。
その瞬間を、私たちは待っていたのだ。




