職業解説:聖騎士
作中でも出てきましたが、基本職が合成職の完全下位互換になる事は殆どありません。
ただ、2つの職業の良いとこ取りをしているのは事実です。
★聖騎士 (前衛)
◆能力値
HP:S
MP:B
ATK:B
DEF:S
INT:D
MND:S
SPD:F
DEX:E
LUK:C
●常時発動型技能
◎【護聖術:守神】
スロットに【盾】を設定し、装備するとDEFとMNDの数値に10〜30%の補正がかかり強化される。
盾しか設定していなければ30%、残る2つのスロットに盾以外の武装を1つ設定すると20%、3つ全て埋めると10%の補正がかかる。
また、敵の攻撃を引き付けやすくなる効果もある。
●随時発動型技能
◎【護聖術:不動】
一切の移動を封じる代わりに一定時間ダメージを受けなくなる防御系技能。
その場から1歩も動く事ができなくなるのではなく、その場から1歩でも動いたら効果が解けてしまうという仕組み。
ちなみに防ぐのは〝HPが減少する行為〟のみならず、〝使用者に害を為す全ての事象〟も含まれる。
この技能の発動後や発動中に他の技能は扱えないが、あらかじめ発動する前に他の技能を発動させておく事はできる。
◉【護聖術:無敵】
覚醒前の〝ダメージを受けなくなる〟という効果に加え、その場から自由に動く事ができる点と、あらゆる技能との併用が可能であるという点が追加された覚醒型技能。
覚醒前と違い、〝回避〟や〝迎撃〟といった手段を行使できる為か、その反動として〝発動中に受けたダメージが効果を終えた後に跳ね返ってくる〟という欠陥がある。
トリスほどの耐久があれば頻用しても問題はないが、適性Bランク程度の聖騎士が竜化生物相手に発動した結果、跳ね返ってきたダメージで内側から破裂したという記録が残っている。
◎【護聖術:光鎧】
癒しの力を秘めた神々しく光る鎧を纏い、HPの最大値を一時的に増加させる支援系技能。
HPの最大値が増えるという事は、もし仮に重傷を負っていたとしても増えた最大値から鑑みれば重傷ではなくなるという事であり、結果的に回復したという事になる。
神官から受け継いだ唯一の癒しの力。
◎【護聖術:仁王】
一定時間、味方と定めた者たちが受ける全てのダメージを一身に引き受ける防御系技能。
効果範囲や持続時間はLvと適性で変化する。
上述した【護聖術:不動】を発動する前にこちらを発動させておくと、〝一定時間、自分も味方も一切ダメージを受けない状況〟を作り出す事ができる。
◎【護聖術:白架】
聖なる光の十字架で敵を斬り裂く攻撃系技能。
ATKでもINTでもなく、MNDの数値でダメージ計算が行われる非常に稀有な技能。
◉【護聖術:天門】
聖なる光の鍵で〝天界への扉〟を開く覚醒型技能。
天使の召喚、神からの託宣、強力な光属性の付与、天界に澄み渡る〝神気〟による大回復など、これ1つで攻撃、防御、支援の全てを行使できる非常に万能な技能。
これだけの性能を持ちながら覚醒型技能としては珍しく欠陥らしい欠陥はないが、強いて言うなら開く事よりも閉じる事の方が難しく、閉じ損ねた場合に限り洒落にならない事態を招いてしまうくらいか。
総合評価:S
戦士と神官を派生元とする、15の合成職の1つ。
HP、DEF、MNDの合計値が全ての職業の中で最も優れており、正しく〝護り〟に特化した前衛職。
攻撃性能も悪くなく、おまけに派生元の神官から癒しの力も引き継いでいる為、汎用性は非常に高い。
翻って、SPDのランクを見ての通り機動力は最底辺。
盾を構えて特攻する【盾操術:防撃】を発動する事による一瞬の高速移動も不可能ではないが、そんなものは焼け石に水でしかない。
とはいえ、危険度Bランク以上の竜化生物ともなれば1度の被弾が命取りとなりかねないほどの威力がある為、守備の要と言える聖騎士は半ば必須の職業である。
……その分、竜化生物より人間を相手にする機会の方が多い首狩人が、この職業に就く事はあまりないらしい。