職業解説:狂戦士
わざわざ傷を負わずとも充分に強い為、ユニがこの職業に転職する事は殆どありません。
とはいえそれは、ユニにとって有用ではないというだけであって、クラディスやハクアを始めとした狂戦士へ真に適性を持つ者たちの強さ自体はユニも認めてはいます。
★狂戦士 (前衛)
◆能力値
HP:B
MP:C
ATK:S
DEF:C
INT:C
MND:D
SPD:B
DEX:E
LUK:D
●常時発動型技能
◎【狂奔術:快薬】
HPの減少に比例してATKが上昇する。
これのせいで『狂戦士はいつも傷だらけで怖い』という悪印象を持たれがちであり、暗殺者や死霊術師と並んで民衆どころか味方にさえ歓迎されない職業となっている。
調子に乗って減らし過ぎ、死亡する事故も結構あるし。
ただ、ATKの上昇率は全技能でも最高峰らしい。
●随時発動型技能
◎【狂奔術:命撃】
HPを消費し、固定ダメージを与える攻撃系技能。
HPの消費量、及び固定ダメージの数値は現在のHPの1割から5割までの5つから選択でき、これは相手のDEFのMNDの数値を無視して攻撃できる為、回復手段さえ用意できているなら非常に有用な攻撃手段であると言える。
ちなみに武器を介してもいいし素手で殴ってもいい。
◎【狂奔術:吸血】
与ダメージやLvに応じてHPを回復する支援系技能。
与ダメージを参照するのに攻撃系技能ではないのは、この技能を発動してから一定時間、全ての攻撃に〝吸血〟の効果が付与されるからである。
当然ダメージを与えられなければ回復しない為、ある程度の威力を持った攻撃ができないほどの負傷をしている場合、満足に回復できないといった事もままあるという。
◎【狂奔術:狭窄】
DEXをゼロにし、その分ATKを上げる支援系技能。
元々のランクの低さからも解る通り、DEXは狂戦士にさほど必要な能力値ではなく、デメリットは少なめ。
また、〝使用者の視界を狭めて眼前の敵にのみ集中できるようにする〟副次的な効果もあるようだが、その効果のほどは本人のみぞ知るところである。
◎【狂奔術:乱心】
戦う事しか考えられなくする支援系技能。
防御や回避といった受け身な思考が消失するとともに、あらゆる能力値に強化補正が掛かる狂戦士の代名詞たる技能。
持続時間中に本人の意思はなく、どれが敵でどれが味方かの判断もつかぬ為、仲間が居る場合は使わない方がいい。
総合評価:B
戦士と盗賊を派生元とする、15の合成職の1つ。
派生元の1つである戦士を更に戦闘へと特化させた前衛職であり、素手でもある程度の強さが保証されている武闘匠とは対照的に、あくまでも武器を使う事を前提とした強さを持つ。
……ちなみにクラディスが【狂奔術:乱心】を使わなかったのは、〝いつの間にか戦闘が終わっていた〟などという事態を当たり前のように引き起こすこの技能をクラディス自身が嫌悪し、使用を避けているからであった。