職業解説:傭兵
世間的な評価が盗賊や暗殺者、死霊術師などと大差ないだけならまだしも、協会や兵団といった組織に属している訳でもない彼らは、どこへ行っても招かれざる者として扱われがちです。
それこそ戦場くらいにしか身の置き所がありません。
★傭兵
◆能力値
HP:B
MP:C
ATK:?
DEF:?
INT:?
MND:?
SPD:?
DEX:D
LUK:B
●常時発動型技能
◎【傭役術:積立】
使用者が所持している金額によって能力値が変化する。
上述の通り能力値の一部が〝?〟になっているが、それらはこの常時発動型技能によって数値が変動する為である。
下記の【傭役術:金庫】との相性は抜群。
逆に【傭役術:金窟】との相性は最悪。
●随時発動型技能
◎【傭役術:両替】
支払う金額に応じてHPやMPを回復する支援系技能。
上記の【傭役術:積立】では変動しない2つの能力値の減少をカバーする技能であり、注ぎ込めば注ぎ込むだけ効率良く回復できる。
ただし傭兵の基本は〝自分本位〟。
この技能で他者のHPやMPを回復させる事はできない。
◎【傭役術:金庫】
手に入れた貨幣を貯蓄しておける支援系技能。
技能の発動とともに、Lvや適性に応じて貯蓄可能な金額が決められている豚の貯金箱型の召喚獣を喚び出し、吸い込むようにして貯金させる。
戦闘能力は一切ないが、それなりに頑丈ではあるらしい。
しかし当然、割られれば中身は奪われてしまう。
◎【傭役術:成金】
硬貨で形作られた人型の兵隊を顕現させる万能系技能。
Lvや適性によって顕現させられる兵隊の数や大きさは変わってくるが、大抵の場合は使用者より大きな兵隊を最低でも2〜4体ほどは用意できる。
頑丈な腕や脚による攻撃はもちろんの事、相応のサイズを誇る武具を持たせての戦闘だけでなく、単に敵の攻撃を防ぐ壁として顕現させたり高所へ移動する為の足場として利用したりと隙がない。
また、〝倒した生物の素材をその場で換金する〟という唯一無二の性質をも兼ね備えており、その日暮らしな者が殆どの傭兵たちによってはこの上なくありがたい技能であると言えよう。
◎【傭役術:金窟】
貯蓄している貨幣全てを波動として放つ攻撃系技能。
放つ波動は光属性、発動条件は〝【傭役術:金庫】に貯蓄している貨幣まで含めた使用者が持つ財産の全てを消費する事〟であり、そう易々と使う訳にもいかない正真正銘の切り札である。
貯蓄している金額によって威力も変動する為、理論上かつ机上の空論ではあるが、【賢才術:解放】と並び全ての攻撃系技能の中で最も威力が高くなる可能性のある技能。
総合評価:C
所持金によって全てが決まる一風変わった職業。
基本的には竜狩人にも首狩人にも竜騎兵にも魔導師にもなれなかった〝落伍者〟が行き着く末路──だと一般人からは認識されているようで、お世辞にも印象の良い職業であるとは言えない。
実際、傭兵の8〜9割近くは上述したような〝その日暮らし〟の者たちであり、雇い主が見つからず食うに困れば農村などを襲撃するという陸賊紛いの悪行に走る愚かな傭兵も居なくはないのだとか。
そうなった場合に動くのが警察官だったり首狩人だったりするようで、所持金に余裕もなく【傭役術:積立】の影響で能力値に補正もかかっていない彼らは大抵すんなり捕縛されるらしい。
その性質上、節約したい時は武装技能だけを使って戦う。