1/2
序章
序章
「暇。暇すぎて死にそうだ。死ぬわけないけど」
そこで、少年は呟いた。
「誰か革命とか起こさないのかな」
怖いくらいに雲1つ無い青空に、荒れ、乾いた大地。
大地と空の境界線ははっきりとしていて“自然”の荒々しさがあまり感じられなかった。
そんな、矛盾した几帳面な自然の中。
「あの辺をいじってみてもいいけど、あんまりここを離れるとなあ」
少年は体にあった燕尾服を身につけていたが、それを気にせず仰向けに寝転がっていた。
「レイアに泣かれちゃうけども」
ごろごろと転がって。
「行っちゃおうか」
最後にもう一度転がって、その動きのまま身をひねり、起き上がった。
少年の燕尾服には、塵一つついていなかった。