第9話 時間だ。答えをき、
やっと魔法が使えます。
小学5年生になった。
クラストップの人は去年に魔法を発動している。
俺はまだなのに悔しぃー!
今は、魔法を発動させる授業を行っている。
結婚した先生は産休に入っているため、別の男の先生だ。
とても頭の感じが気になるなぁ。
誰か風の魔法を起こして、あの鳥の巣みたいなものを吹っ飛ばしてくれないかなぁ。
最も風の魔法は木の魔法に属するため、発動した瞬間、国から恐ろしいほどの勧誘を受ける羽目になるが。
今、2人1組でやっている。
ペアは獣人の男の子だ。魔法は苦手らしく、まだ魔法陣を即興で描くのに苦戦している。
名前は、大倉 大輔だ。
あだ名はだいだい。
だいだいは今も、苦悶の表情を浮かべ、魔法陣を描く速さを上げている。
力みすぎて右の鼻から鼻水がたれているのは見なかったことにしよう。
時間だ。答えをき、 では無く交代の時間だ。
俺も即興で魔法陣を描き、タイミングを合わせ、想像し、魔法を発動しようとする。
多分、力みのせいで、せっかく前世と同じようなイケメン顔が台無しになっているだろう。
と思った矢先、指の先によく見なければわからないほどの火が出てきた。
やったぁーー!成功だァァァ!
「よっし!」
おっとついつい声に出てしまった。
その事でクラスの人が一部気付き、俺のところへ寄ってきた。
「すげぇじゃんすばる!」
「凄いよ熊谷くん!」
「やるなぁすばるくん!」
みんなからお褒めの言葉をいただく。
あ、茜も気づいた。
こっちに来る。
「凄いね!スー君!」
茜は俺を褒めてくるが、言葉だけだ。
俺は今、現在進行形で茜の地味な攻撃によって、HPを減らしている。
痛てぇよ!足をグリグリ踏むな。
てめぇのどたまとからだは別々に動くのか?あ?
嫉妬心とは恐ろしいものである。
特にこいつの場合は。
茜は、俺の成功を見て焦り、魔法を発動させようとしているが、まだ、成功していない。
「おい、魔法陣間違ってるぞ。」
指摘してあげると、睨まれた。
俺の善意を踏みにじりやがって。
「上から言ったのが良くなかったんじゃないかなぁ…。」
だいだいの呟きは俺には聞こえない。
いやぁついに魔法を発動できた。
この感覚を忘れないようにして、水の魔法も出来るようにしなくちゃ!
そういえば、俺の進路はどうなるんだろう。
やっぱり軍人なのかなぁ。
父さんと同じ職業は誇らしいけど、少し怖いなぁ。
再びとびます。