第4話 でもそれとこれとは話が…
4話目行きます。
気づいたら見慣れない天井があった。
あれ?俺どうしたんだって?
えっと朝起きて、顔洗って、ご飯食べて、トイレに行って、昨日激辛ラーメン食ったから、ケツがヒリヒリしてちょっと下痢っぽかったんだよなぁ。
あ、そうだそうだ、轢かれるのを回避したと思ったら、空が光って、ビジュアルがちょっとおかしい神様にあって転生したんだ!
赤ちゃんになったから身体が重いなぁ。声出しにくいし。
あー、とか、うー、とかしか出ないなぁ。
仕方ないか。
それにしてもだいたい異世界に転生したら西洋風の家だったりするはずなんだが、明らかこれ日本っぽい家だよな。
寝かせられてるのはベッドだけど。
なんか俺が前に住んでた家に似てる気が…。
うーん、ステ〇おばさんが気を利かせてくれたのかなぁ。
確かに前世の家に似てる方がいいけどさ。
でも前世の家相当広いぞ。
もしかしてこの家貴族とかか?
こうしてるうちに、だれかが帰ってきたようだ。
真っ先に俺がいる部屋に向かってくる。
入ってきたのは20代後半くらいの女の人だった。よくある超美人とかではない。失礼だが普通の顔だ。
多分俺のこの世界の母親だろうなぁ。
心なしか俺の前の母親に似てる気がする。
でもちょっと違うなぁ。
母さんの顎にあったホクロがないし。
でも茶髪を染めて、ちょっと伸びて、黒いのが見えているところや、黒目なところ、ちょっと顔が濃い所などはそっくりだ。
なんで母さん金持ちなのに髪の毛しょっちゅう染めなかったんだろう。
まぁあの人極度の面倒くさがりだからなぁ。
「¥☆#$♡○#%,☆♪$€☆@.」
んー何言ってるか全然わからん。
そりゃそうだな。だって異世界なんだもん。言葉が同じとかそこまで都合良くはない。
おい待て何する気だ。
だめだめだめだめ俺もう高校生なんですけど!
そんな赤ちゃんみたいに…
赤ちゃんでした。
でもそれとこれとは話が…
Ahーーーーーーーー
前世の母親に似てる人からこれをされると少々きついものがある。
俺の尊厳が…。
赤ん坊だからないのかそんなの…。
授乳が終わり満足したのか、俺の新しい母親らしき人は俺の頭をなでた後、ドアの奥へと消えていった。
あっちは多分台所だな。
うーん、それにしても魔法はあるんだよな。
いつ見れるんだろう。
あと、他に兄弟はいるのだろうか。
父親はいるだろうけど。
なんだかんだでオムツ替えなど俺の尊厳をゴリゴリと削っていくものがあったがなんとか耐え、夕方になった。
この感じだと6時くらいかな?
そう思った矢先、また誰かが帰ってきたようだ。
元気な高い声と、ドスの篭もった男の低い声が聞こえた。
多分「ただいま」っぽいことを言っているのだろう。
なんて言ってるか全然わからんが…。
ドタドタとした音が聞こえ、肩まで伸ばした髪の毛をツインテールにした3歳くらいの可愛らしい少女が、部屋の中に入ってきた。
「☆@%#¥$♡♪!」
ちょっと何言ってるか分かんない。
ぴょんぴょんしながら俺が寝ているベッドに飛びつこうとしているが、次に入ってきた人に止められる。
お、おう…すげぇ顔だなぁ
前世の父親に顔は似ているが覇気というか威圧感というのか、とにかく凄い。
多分威圧するつもりがなくてこの顔なんだろう。
自分の子供を威圧しても仕方ないし。
この凄みでさらに威圧されたら多分ちびる。
あとガタイもすごいなぁ
前世の父親は少したるんでいたが、この人は引き締まっている。身長も190近いのだろう。
すっげぇ腕!
この人が俺の父親かぁ…。
何してる人なんだろう?
そう思ってるうちに握力100超えてるんじゃねぇかって程の腕に抱きかかえられ、先程の姉と思わしき人の身長に合わせたところに持ってこられた。
2人に顔を覗きこまれた。
すっげぇ目がキラッキラしてる。
うぉっ!怖え…。
この人笑ってるんだろうけどその顔がまるで悪魔のようだな。
チビりそうになっちまったじゃねぇか。
うーん、この人たちが家族かぁ。
すっげぇ失礼なこと言うが
普通!
父親のインパクトが強い以外はほんとに普通!
母親は美人って訳では無いし、姉も可愛いが美少女ってほどでは無い。
うん、ほんとにテンプレを踏襲しないよなぁ。
俺はほんっと悲しいよ。
まぁこの世界でも頑張ろう、うん。
次回少しとびます。




