第3話 やっぱりチートは憧れるよね!
3話目です
何も無い空間から40代前後のふくよかな女性が出てきた。なんだか感じ的に女神様っぽいけど、どうもなんか違うんだよなぁ…、見た目が。
なんでこうも神様の見た目がテンプレじゃないんだろうなぁ。
「どういうことだ?そんな予定は無いぞ。」
どうやらこのデブには知らされてなかったらしい。
「先程あの人が決めたのよ。」
「ふん、あの者の決定ならば仕方ない。」
え?納得なの?
それにあの人って誰?
いかにも黒幕っぽい感じ。
「そういう事だ。お前はこれから異世界に転生して貰う。」
おぉーやっとテンプレ来ました。遅すぎんだろマジで。
「やっぱり出来るんですね!ですが、あの人って誰ですか?」
どうせ教えてくれないんだろ。わかるよもうテンプレだもん。それか教えてくれてもどうせ運命を司る神だって話だろ。
「隣の世界にいる神だ。」
「ちょっと馬鹿な人が変な魔法を実験して、魂を消滅させたから足りないらしいのよ。魂の数は決まっていて、死後の世界で消滅した数と新たに生まれる数は同じだから足りなくなるのよね。あと、死んだ時の不手際から特例として記憶を保ったまま転生できるわよ。·····最も本当は新たに作ることもできるけどあの人面倒くさがりだから。」
違いました。
でもちゃんと記憶は保ったままなんだね。
そりゃそうか。
最後の言葉は聞かなかったことにしよう。
それにしてもこの女に人の名前はなんて言うのだろうか。ステ〇おばさんとか?
本人に言ったら殺されそう。
「そういえば名乗ってなかったわね。私の名前はステラよ。この人とおなじ神よ。」
はい、ステラでした。
「さて、お前はこれから転生し、今までいた世界とは別の世界で、記憶を保ったまま赤ん坊から生きてもらう。理由はさっきの通りだ。異論は認めない。異世界は魔法などといったものがあり少し混乱するかもしれんが、そこは我慢しろ。」
なんか有無を言わさずって感じだな。
まぁ転生できるからいいけど。
「それでなにか能力的なものを貰えたりは…」
やっぱりチートは憧れるよね!
でもこの質問をした途端、ステ〇おばさんとデブは顔を見合わせた。
よくステ〇おばさんはデブの顔をまともに見れるな。
そしてこちらをまた見た時は可哀想なものを見る目で見られた。そんな目を向けていいのは道でう〇こを踏んだ人にだけだぞ!
そんなに変な事言ったかなぁ…
「ごめんなさいねぇ。神だからってなんでも出来る訳では無いのよ。自分がする仕事以上の能力をもちあわせてなくて。」
すげぇ落胆した。
まぁいい。チートがなければ、知識チートを使って異世界の文明を発達させればいい!銃とか発明して!
「まぁ向こうの世界に行ってもせいぜい頑張ることだな。
それでは、今から送り届ける術をステラが行使する。」
「いくわよぉ!えい!」
おばさんらしからぬ声を出しながらステ〇おばさんが何らかの術を行使した。
やるのはチャーシューじゃないんだね…。
ここに来た時と同じように、眩しい光が起こり、思わず目を閉じた。
なんだかここに来た時と同じような違うような浮遊感に襲われ、静かに意識を失った。
次回やっと転生です。