表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

ケース①:鯉川友紀の場合


それは東京の空からやってきた。


「謎の飛行船を確認!!」

「何者かの侵略か!?」



その飛行体は、決して大きくはないがミステリアスらしく円盤状の物。東京にいる者達はそれを見上げ、驚きに包まれていた。



「ふふふ、ここが地球という星の生命体か」

「クンクンクン……。いくつかの強い匂いを感じるぞ」

「良い女がいっぱいいるじゃねぇか。奴隷用にも飼いたいなぁ」



なんて危ない発言をするのだろうか、この宇宙人達。しかし、"人"という言葉が入るためか、人間と等しい姿をした6人。上空から見える、数々の甘美な誘惑を出す女性達と蠅やゴミ、カスと同義な男達を、まるで飼育ケースに入れた者として見ているようだった。



「では、各々。吟味して女を……」



女性達が攫われるであろう、開始ゴングの直前。



ドゴオオオォォッ



「ど、どわぁっ!?」

「な、何事だ!?」



円盤状の乗り物に風穴が空いたのだった。その穴は人の1人が通ったとされるほどのサイズであり、6人の雄達の前にすぐに現れる、1人の強い雌。


「はいはーい!私、警視庁。特殊警察課の一人!鯉川友紀でーす!逮捕しちゃうぞ!」


鯉川友紀こいかわゆき。と名乗る女性警官がこの乗り物に乗り込んできた。

上空を飛んでいる物に飛び込んでくる雌。翼があるわけでもないし、どーやって来たのか謎ではあったが、


「何者だ!」


宇宙人6人は当然構えたが、


「まず1人」


鯉川は当たり前のように視界に入ったただ1人に狙いを絞り、この面子の誰にも見えぬ速度で、狙った1人の頬を握り締めながら、ただただ。高速にダッシュをした。

乗り物という形を否定するように、壁を突き破り、突き破って……



ドゴオオォォッ


「!?お、おおおっ!?」

「私と一緒に、落下しましょ!」



侵略者6人の内の1人を外という、上空に放り出す。


「あれ?こーして見ると、あんた。良い顔してるね」

「お、落ちる!?な、何してんだぁっ!?」


鯉川の余裕と宇宙人の雄の動揺には、大きな実力の差がある。

急降下していく2人と1つの宇宙船。


「これは戦うのが楽しみ」

「し、死ぬだろうが!!」




ドオオオォォォォンンッ




宇宙船が地上に落ちた衝撃と音が凄まじく、鯉川達の落下がさほど響かなかったのは。単純に鯉川の力量がハンパではないからだ。


「さっ!戦いましょ!!久々に……って、今の落下の衝撃で死んじゃってる……」


パラシュートがあったわけでもない。ただただ超高度な受け身をとったことで、無傷&超高速での戦闘体勢の準備。これらをやってのけるのは、戦闘技術の云々の前にある。歴然とした実力差を証明していた。


「あーあー、私、一番の雑魚を選んじゃったかも」


勝者、鯉川友紀。

"韋駄天"の異名をとる超人。


とにかく素早く迅いという超人。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ