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バードウォッチング


メイドのメイさんが王城を退去する際の回想です。

時系列としては、第四章第四話の少し後、バード君とフレイちゃんが出会って少し経ったあたりです。

また、回想シーンは第二章から第三章の間くらいです。


――登場人物――


メイさん:メディーナさんの後任の側付き女中。チェンバレンさんという侍従がいるため、バード君の身の回りの世話(掃除、洗濯、食事)が主な仕事です。


チェンバレンさん:メディーナさんの後任の侍従。メイさんがいるので、身の回りの世話的なことはあまりしません。礼儀作法とか立ち振る舞い、身だしなみが彼の領分です。実は紅茶を淹れる達人でバード君はその技を会得しているのに、紅茶の味にそこまで思い入れのないバード君は適当に淹れている(のにフレイちゃんよりも美味しく淹れることができる)という設定があったりします。


王城書庫の管理人さん:どこか勘違い要素が入っている王城書庫の管理人です。まあ、実際バード君たちは相当真面目に勉強しているわけですが。バード君たちが鳥のこと「だけ」を調べに書庫に出入りしてることは知りません。もっと色んなことを調べていると思っているのでしょう。


バード様(回想シーン):幼少から脱しかけた頃のバード君です。メイさん視点なので様付けです。今回は、彼の本編では語り切れなかったところを語っています。


イーロゥ様(回想シーン):こちらもメイさん視点なので様付けです。書けば書くほどチートになっていく感がありますが、当初の設定の範囲内です、恐ろしいことに。明らかにバランスブレイカーなのに前面に出てこないのは何故なのでしょう(笑)。彼が本気になっていれば、この物語は成り立たないかも知れないくらい有能で、間違い無く本気で行動しているはずなのですが。……おかしいな、ラミリーさん並に有能で、立場による制約も受けてないはずなんだけど。どうしてなのでしょう。


それでは、本編で語り切れなかった部分をお楽しみください。




「いままでお世話になりました」

「いえいえ。そちらこそ、これからもご壮健で」


 王城書庫の管理人室の入口。書庫のひんやりとした空気の中、チェンバレンとメイは、書庫の管理者に最後の挨拶をし、頭を下げる。


 新王セリオスの戴冠に重ねるように起きた城外街の離反。その衝撃的な事件は、王城のあらゆる分野に影響を落とすことになる。王都兵、下級官吏、下働き。身分こそ低いものの、王都や王宮を支えてきた者たちの大量離脱は停滞を招くことになり。

 チェンバレンとメイの両名は、バードという主が不在のまま、次の仕事が割り振られることも無く。さりとて罷免される訳でもなく。主不在の部屋に通い続けるという奇妙な生活を送る。

 だが、そんな生活がいつまでも続く訳も無く。やがて正式に両名に罷免が申し渡される。バードが王城から姿を消した二月後のことだった。



(今頃、どこで何をしているのかしらね)


 目の前でバード様の思い出話を始めたチェンバレンたちを見ながら、メイはふと、そんなことを思う。この場所は特に、バード様を思い出させる場所よね、と。

 メイがバードと出会ったのは二年ほど前、バードがまだ十一才の頃だった。洗濯の仕方からお茶の淹れ方まで、何でも自分でやろうとする、そんなところが特徴的な変わった少年。初めはそんな風に思っていた。

 信頼できる人を失い、その人の教えを必死に守っていたのだということに気付いたのはずっと後のこと。


(まあ、あの年で、信頼出来る人が周りからいなくなったんだもの。当たり前よねぇ)


 多分、自分では普通に過ごしているつもりなのだろう。その実、自分の信じる人に教わったことを必死になって守り、自分を支えていたのだと。

 週に一度。イーロゥ様とここで一日中過ごす時間こそが、バード様にとっての唯一の楽しみだと気付くのに、さほど時間はかからなかった。

 きっかけは、そう、王城書庫で何を調べているか聞いたあの日の会話から……


――


「毎週、何を調べてるのですか?」


 今まで気になっていたのよね。今日でハード様の側付きになってから一月くらいなんだけど。その間、イーロゥ様と書庫に籠ること四度。バード様は毎週の休みはいつもそうして過ごしている。

 ちょっと、ね。初めはね、そういう子なんだと思ったのよね。真面目だねぇって。毎朝欠かさず走ってるけど、話を聞いてると、結構理論的なことをいう子なのよね。だからきっと勉強とかも好きなのかなぁ、てね。……まあ、授業は嫌いみたいだったけどね。

 それでもね、休みを一日潰してずっと書庫に居るのはねぇ。何を調べてるか少し興味も沸くわよね。そんな好奇心で、バード様に書庫のことをたずねてみる。


「……えっと。鳥のこと、かな?」

「鳥って、あの、空を飛ぶ鳥ですか?」

「うん。そうだけど」


 バード様から返ってきた返事は単純明快。単純明快なんだけど……。けどねぇ、ちょっとそれだけで何日も書庫に籠るのはね。


「鳥のことだけですか? 他にもなにか調べたりは?」

「……えっと、そうだね。地図とかで地形を調べたり、天候とかを見ることもあるかな?」


 ……そうね。ずっと御殿で過ごしてるからね。外の世界に興味も持つわよね、そんな風に思いかけたんだけどねぇ。


「例えば、山間にある大きな湖だと、鳶みたいな大きな鳥が集まる時間があるんだ。どうもね、決まった時間に上向きの風(・・・・・)が吹くみたい。その風を利用して飛ぶために鳥が集まるみたい」


 ……鳥に話が戻ったわねぇ。


「あと、そういう場所は、時間によって決まった方向に風が吹くことが多いみたい。あと、季節も関係するのかな? その風を利用して、すごく遠くにまで行く鳥もいるんだ」


 ……違うわね、最初からずっと鳥のことを話してるわね、バード様は。


「鳥のことだけで? 一日中? 何時間も?」


 思わずたずねた私の言葉に、バード様は少し気分をむっとして。


「鳥のことだけ(・・)って言うけど。とても調べきれるものじゃないよ。どうして飛べるのか。どうやって餌を捕ってるのか。種類ごとに理由も違うんだ。簡単に調べきれることじゃないよ」


 ……そうねぇ。でも、鳥のことを調べて地図を広げるって、どこまで調べれば気が済むんだろう、この子は。そんなことを思うと、バード様が書庫でどう過ごしてるのか、興味が湧いてきたのよね。ちょっと見てみたいよねぇ、てね。


「次の休日、書庫にご一緒してもいいですか?」


――


 今にして思えば、この時の会話がきっかけなのよね。で、次の休日、書庫に行ったわけだけど。そうね。今にして思えば、無謀なお願いよねぇ、これ。


――


「ふーん、(ツバメ)って、海を渡れるんだ」

「そんな個体もいるみたいだな」


 王城書庫で欠伸(あくび)をしながら、バード様とイーロゥ様の様子をぼんやりと眺める。

 ……この二人、なんでこんなにも熱心に調べ事を続けれるのよ。もうね……ファ~ァ、っと、もう三時間よ……


「確か前、海を渡る鳥は大型の羽ばたかない鳥じゃないかって話してたよね。羽ばたく鳥は遠くに飛ぶのに向かないって」

「確かにな。だが、何事にも例外はあるのだろう。それに……」

「それに?」

「燕はどちらかというと羽ばたかないで飛ぶイメージがあるな」

「そうなの?」

「ああ。いや、違うか?」

「……えっと、どっちなの?」

「そうだな。巣の近くにいるときは羽ばたいていると思う。だが、そうだな。空を飛ぶ時は羽ばたいていない、そんな気がするな」

「それって、つまり、両方なの? 羽ばたいたり、風に乗ったり」

「そうなるな」


 この二人、読んで、話して、読んで、話して。ずっと鳥のことばかり。学者もね、ここまで同じことを話さないわよね。

 ……ちょっと退屈だし、少し話に交じってみようかな。ちょうど話のタネもあるしねぇ。そんなことを考えて口をはさむ。


「燕ねぇ、そういえばこの前、バード様の部屋のすぐ近くに巣を作っていたわねぇ、……ファ~」「何処で!!」「……!!」


 ビックリしたわね。ええ、目が覚めたわ。心臓がバクバク言ってるわ。……ちょっと落ち着かなきゃ。


「……王子の部屋の応接間の窓のすぐ上よ。中から見るのは難しいかしらね」


 私の言った言葉に、バード様は少し考えて。ためらいがちに口を開く。


「ちょっと、その燕の巣、観察してみたい、かな」


――


 この頃には、そうね、バード様は鳥のことになると人が変わることを少しずつ実感しはじめたわね。……そりゃねぇ、何時間も書庫で飽きもせず調べ続けているのを見れば、嫌でもわかるわよね。

 ……そうね、バード様の鳥好き、ちょっと心配ね。夢中になりすぎると周りが見えなくなるのよねぇ。

 そう、あの後、燕を観察してたときみたいに……


――


「バードさ……

「しっ。……今、親鳥が子供に餌をあげてるところなんだ。後にして」


 バード様に声をかけようとして、遮られる。……結構、燕の巣まで距離あるのよねぇ、ここ。そこまで気にするかしら。そんな大声だしてないんだけどね。

 黙って待ってるわけにもねぇ。そうね、小声なら構わないかしら。


「バード様、そろそろ昼食の時間ですが」

「いらない」

「なんならここまで運びますが」

「お願い」

「わかりました」


 想像通りの答えに、前もって準備しておいた案を伝えて、了解を得る。……まったくねぇ、本当、鳥のことになると別人よね。最近ようやくわかってきたわ。そんなことを思いながら、食事を取りに、一旦王子の部屋に戻る。

 どうせそうなるに決まってるわよねぇ、なんて思って、パンに挟んで食べられるよう準備もしてあるし。


 食事を運んでくると、王子が少し落ち込んだ表情で、声をかけてくる。


「ごめんなさい。ちょっと夢中になりすぎたと思う」

「……熱でもあるのですか?」


 ……思わず口にした言葉に、バード様は少し笑いながら、文句を言ってくる。


「ひどいよ、その言い方。……メディーナさんだったら叱られてたと思うんだ。だから……」


 その言葉に、ああ、と思いながら、燕の巣の方を見る。餌を求めて飛び去ったのだろう。すでに親鳥の姿は無く。巣の中でひな鳥が元気に鳴いている。

 そうねぇ、どうしようかしらねぇ、と少し考えて。すこし砕けた口調で話しかける。


「そうねぇ。私が叱るとしたら、ご飯抜きかなぁ」

「嘘! メイさん、そんなこと、今までしたこと無いのに!」

「そりゃあ、バード様に仕えてる身ですからねぇ。それに、バード様にはもう必要無いと思いますし」


 本当は叱る所なんだけどね、本当は。まあでも先に謝られちゃあ、ちょっと、ねぇ。……それに、少し疑問も解けた気がするし。


「……必要無い?」

「ええ。現に自分から謝ってきましたし」


 気になってたのよね。バード様はいい子「すぎる」。そりゃね、分別のつかない年じゃない。だけど、ねぇ。わかってても悪さをしたがる、そんな年でもあるのよねぇ。

 特に、こう、身分の高い子やお金持ちの子はね。だいいち……


「……えっと。当たり前じゃないのかな? 僕はそうメディーナさんに教わったけど」

「できない人は多いですし、そもそも悪いだなんて思わないのよねぇ。例えば、チェンバレンなんかはもっと偉そうに振舞えって、バード様に常々言ってるじゃないですか」

「……それは違うんじゃないかなぁ? 多分、チェンバレンさんはそういう意味で言ってるんじゃないと思う。……上手く言えないんだけど」


 普通はねぇ、悪いとも思わないのよねぇ。身分の高い人は。……私たちの前任の側付きだった人。この人がバード様にどう接してきたのか、その一端を垣間見た気がする。


「そうかもしれませんねぇ。……ですが、チェンバレンなら叱ったりしなかったと思うわね、私は」


 尊重もするし、好ましいと感じるとは思うけど。そう思いながら、そのことは口にせずに、バード様に伝える。

 バード様は明らかに人の立場に立って善悪を判断することを知っている。人の立場を自分に当てはめて、されたら嫌なことかどうか考える。至って普通の考え方。


 だけどねぇ、今の王宮や高貴な家ではまずお目にかかれない考え方でもあるのよねぇ。


 私たちだってそんなことは教えない。それは側付きの職分を超えている(・・・・・)。その代わりに、何が良くて何が悪いのかを、事細かに、丁寧に教え込む。だって、ねぇ?


「……えっと。確かにチェンバレンさんは叱らないかもしれないけど。でも、やっぱり、僕は謝った方が良いと思うんだ」

「バード様はそのようになりたいとお思いですか?」

「……えっと?」

「私もチェンバレンもとがめないのですから。バード様がどう思うか次第なのですよねぇ、結局のところ。……バード様はどのような人間になりたいのですか?」


 相手に「こうなりたい」と思わせるのは、使用人の仕事じゃないわよねぇ。どちらかというと、教師だったり……


「……まずは、自分のことは自分でできるようになりたいかな。メディーナさんにそう教わったから。えっとね、メディーナさんには本当に色んなことを教わったし、それに……」


 子供に道を示すのは、親の仕事よねぇ、やっぱり。バード様の話を聞きながら、そんなことを、改めて思う。


――


 ……結局のところ、バード様は必死になって、前任のメディーナ様の教えをなぞっていたのだと思う。そうすることで、必死に自分を支えていたのかなぁ、って。

 結局、私もチェンバレンも、職分を冒してまで親身に接したりはしなかった。その孤独を、メディーナ様が残したものに縋ることで必死に耐えていたのかなぁって。

 イーロゥ様と鳥のことを調べている時が本当に好きなことに没頭している時間で。その時間だけが憩いだったのかな、なんて思うのよねぇ、今となっては。


――


「……っていう感じで、飛び始めるときは羽ばたくんだ。だけど、速度に乗ったら羽ばたくのをやめて風に乗る、そんな飛び方をしてるみたい」


 翌週、王城書庫で、バード様の話を少し感心しながら聞く。私もちょくちょくあの燕を見ていたけど、そんな所まではねぇ。よく見てるわね、と素直に思う。


「風の乗り方もね、大きな鳥とは違うみたい。翼を大きく広げるだけじゃなくて、小さくたたんだ状態で飛ぶこともあるみたい。……速くてよく見えなかったんだけど」


 バード様の話は、飛び方だけでなく、雛への餌の与え方や、巣への戻り方、本当に細かく観察しないとわからないような、そんな話。本当に鳥が好きよねぇ、なんて思う。


「そのあたりは大きさ、というよりは重さのような気がするな」

「重さ?」

「ああ。どちらかというと、軽さというべきだろうな。軽いボールは勢いを失いやすいだろう。鳥も同じように、軽いと勢いを失いやすいのだろうな。だから」

「そっか。……同じ風に乗って飛ぶ鳥でも、大きさによって飛び方は違うんだ」

「そうなるのだろうな。あと、やはり小さな鳥は風に乗るのには向いていないのだろう。あと、例えば(スズメ)は翼を休めることはあっても風に乗ることは無い。そう考えると、燕はやはり特殊なのだろうと思う」


 そして、イーロゥ様。この方はなんでこんなことを知ってるのかと思うくらいに博識なのよねぇ、見た目とは違って。まあ、知識よりも考察に優れた方なのかな、なんて思うけど。

 ……不思議すぎるわね、この人。いつ体を鍛えてるのかしらねぇ。少なくとも、王弟殿下の手配した運動教師よりも有能なはずなんだけど。能力が高いと潰しがきくのかしらね。運動能力が高まって知的になるなんて人、普通いないわよねぇ。


「あとはそうだな。体つきが飛ぶことに特化しているのかもな」

「……えっと、そうだね。そういえば、地面を歩いてるところ、見なかったかな。……そういえば燕って、足あるの?」


 ……燕に足はあると‥‥、あれ、そういえば私も歩いてる所、見たことないわねぇ。足、あるわよね? そんなことを思いながら、二人の話をぼんやりと聞く。

 不思議とこの前よりは退屈しない時間だった気が、ちょっとだけ、したわねぇ。


――


「――……子は、本当に熱心に調べ事をされてまして。あれだけ勉強熱心な方であれば、きっと良い王族になられたでしょうに。惜しいことをしたと思います」

「そうですね。ですが、ここで得た知識は王子の力になるでしょう。ここに留まるよりは遥かに良いと思いますよ。あと、あくまで王子はさらわれたことになっていますので」

「そうですね。……まあ、さらったのがメディーナ様なら、たとえ本当だとしても心配は要らないと思いますが」

「……面識がおありですか?」

「少しだけですけどね。それでも、王子に親身になって接しているのは良くわかりましたよ」


 私が昔のことを思い出している間も、書庫の管理人とチェンバレンは話し続けていて。……そういえば、チェンバレンはバード様の鳥好きのことはそこまで知らないはずなのよね。確かに熱心だったけど、熱心というよりは静かな暴走だった気がするのよねぇ、あれは。


 やがて二人の話も終わり。最後に挨拶を交わす。これで一通り挨拶も終わり。もう王城に踏み入れることもない。そう思うと少し寂しいかもね。そんなことをふと思う。

 そういえば、あの書庫の管理人、名前なんて言ったっけ? まあ、今後会うことも無いでしょうし、良いわよね、別に。


 チェンバレンと二人、書庫を後にしながら、ふと思う。バード様、だれかに迷惑かけたりしてなきゃいいんだけどねぇ。まあ、ここにいるよりは自由にすごしているわよね、きっと。今頃どうしてるのかしらね。


 そうして、私たちは王城を後にする。



――その頃のバード君――


フレイ:「翼で揚力を稼ぐのよね。どういう形状がいいのかしら?」

バード:「大きな鳥だと、軽く湾曲してるかな? 空気の流れを斜め下に向ける感じで」

フレイ:「鳥はそうかも知れないけど、どうかしら。機械だと鳥みたいに行かないと思うわ。……まあ、参考にはなるわね」

バード:「旋回する時は翼の向きを片方だけ変えたり」

フレイ:「飛行機は鳥じゃないわよ。……でもそうね、左右で空気の流れを変えるのも一つの案ね」

バード:「上昇気流に乗る時は翼を大きく広げたり」

フレイ:「……だから、飛行機は鳥じゃないわ。どうやって翼を大きくするのよ」

バード:「速度に乗るために翼を小さく畳む鳥も居るね」

フレイ:「……だ・か・ら、飛行機は鳥じゃないって」

バード:「一旦加速してから、翼を畳んで羽を休めるのを繰り返す鳥も居るよ」

フレイ:「……王子? 何度も言うけど飛行機は……

バード:「加速するときは翼を畳んで、揚力がいるときには翼を展開するとか、どう?」

フレイ:「無理に決まってるわよ! 翼は固定よ! そんな簡単に畳んだりできないわよ!」

バード:「だけど鳥は……

フレイ:「だ・か・ら! 飛行機は鳥じゃないって何度言わせるのよ!」

バード:「でも! その方が飛ぶのに有利だよ! 実際に鳥はそうやって飛んでるんだから!」

フレイ:「できるわけないわよ、そんなこと!!」


  :

  :


バード君の案、是非とも実現してほしかったのですが(笑)

可変翼はロマンなのです!!


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