大売り出し(二百文字自作自演お題小説)
使ったお題は「大売り出し」です。
田守優子は私の親友。ちょっと独特だが、悪い子ではない。
御徒町で買い物をすませた私達は、足を伸ばして、上野の百貨店に行った。
歳末の大売り出しで、バーゲンセールをしているのだ。
「あんたも後ろで見ていないで、参加しないと」
目的地は地下の食料品売り場。
お歳暮で売れ残った商品を破格な値段で売る。
まるで戦場のような売り場を見て私は尻込みしたが、優子は次々に戦利品を獲得していた。
彼女の新たな一面を見た気がした。
ということでした。