表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/70

【第24話】夢の中の馬蹴りと、豚小屋の覇王<恋文>

挿絵(By みてみん)

(本作の表紙イラストです!)

「やっぱり屋上にいたか」 劉信志リウ・シンジーが現れた。「変な噂を聞いてね。僕たちの契約に支障が出ないか心配になったんだ」


「支障なんてないよ」詹曉軒ジャン・シャオシュエンは答えた。 『また私を無視するの?』陳怡君チェン・イージュンが不満げに言ったが、曉軒はスルーした。


「最近、李沐璇リー・ムーシュエンと親密らしいな」信志は言った。「学生の本分は勉強だぞ」


「……お前が言うか?」 「なんで僕が君を買収してると思う?」 信志は自問自答した。「親父が成績至上主義だからだよ。いくら努力しても親父の基準には届かない。成績が悪いと罵倒される毎日さ」

曉軒は少し同情した。(金持ちも楽じゃないな)


「親父は『勉強した分だけ遺産をやる』って言うくせに、ドケチなんだ。そのうち自家発電バイクを買ってきて、勉強以外の電力は自分で漕いで作れとか言い出しそうだ」 信志は吐き捨てた。「祖父の代からの資産家のくせに、貧乏ごっこが大好きなんだよ」


「……」


「余計なことを言ったな」 信志は冷たく言った。「いいか、僕は君を雇う金があるなら、別の人を雇う金もある。君より頭は悪くても、君をボコボコにして警察に捕まっても構わないような奴をな。……僕が金を節約して、君が痛い目に遭わないのが一番だろ?」


信志は返事を待たずに去っていった。

________________________________________


「色恋にかまけて成績を落とすなよ。次は転校させるぞ」 帰宅した曉軒に、父親(詹医師)が説教をした。 曉軒が黙って参考書を開くのを見て、父はドアを閉めて苦笑した。


いつからだろう、息子との距離がこんなに開いたのは。 「勉強」を口実に、息子はあらゆる家族の時間を避けるようになった。 たまに早く帰っても、見るのは息子の背中だけ。 (もう少し反抗してくれれば、父親らしく悩めるのに……)


父は複雑な心境だった。 息子に彼女ができた(らしい)ことに腹を立てつつも、成長を感じて嬉しくもある。 その感情は、口に入れた料理が甘いのか苦いのかわからないほど複雑だった。


電気を消して、父は眠りについた。 夢を見た。 川の向こうで、亡くなった祖母が手招きしている。 父が手を振り返すと、隣に並んでいる見知らぬ男たちも手を振り返した。 隣の男(李昶華)と目が合い、互いに「誰だこいつ?」と困惑した。


体は勝手に祖母の方へ歩いていく。だが距離は縮まらない。 祖母が闇に消え、自分も闇に入ると、周囲から人の気配が消えた。 藁の匂いがした。 ヒヒィーン! 馬のいななきが聞こえた。体か動かない。

『人の縁を壊す者には、馬蹴りの刑に処す。……金紙を多く焼けば減刑あり』


ドゴォッ!! 衝撃で目が覚めた。 「あがっ!?」 顎が外れていた。


翌日、病院で顎を治してもらいに行くと、待合室に自分と同じように顎を押さえている男(李昶華)がいた。 昨夜の夢で隣にいた男だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ