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【第8話】インチキ占い師と、北風と太陽作戦<冥銭>

挿絵(By みてみん)

(本作の表紙イラストです!)

三人の鬼は、地蔵菩薩の宝蓮ゲートの中に入った。 そこは巨大な空間で、眼下にすべての地獄が見渡せた。 十八層地獄の定番コースに加え、数え切れないほどの「現代的な刑罰」が見える。高所からの落下、正体不明の怪物からの逃走、終わらない残業、書き終わらない宿題、そして馬に蹴られ続けるループ。


「最悪だ……」 張志豪チャン・ジーハオが呻いた。「夢の中で必死に仕事を終わらせたのに、目が覚めたら何も終わってない。しかも働いた記憶もない。これが一番キツイんだよ」


「遊んでないで、さっさと『宿主ホスト』を探すぞ」 酒吧鬼(バーテンダー鬼)が言った。「早く仕事を片付けて、俺のバーを再建しないと」


彼らはそれぞれターゲットを見つけ、夢の世界へとダイブした。

________________________________________


——陽間。


三人の鬼は、それぞれ宿主の体から這い出し、城隍廟(土地神の役所)への報告を済ませてから再集結した。


「……お前ら、どうやって宿主から出てきた?」


「言いたくない」 志豪は顔をしかめた。「毛穴という毛穴からニュルニュルと押し出されて、外でパズルのように体を組み立て直したんだ」


「私もだ」芸術鬼が言った。「宿主がうつ伏せで寝てたもんで、下の『排出口』から出る羽目になった」


「……その話はやめよう」 酒吧鬼はため息をついた。「俺なんて、産まれた瞬間に部屋の八卦鏡に激突して脳震盪だ」


「よし、お前の母校へ行こう」酒吧鬼が志豪に言った。


高校に到着すると、土地の気配は変わっていなかったが、建物は様変わりしていた。 「俺のいた頃は木造校舎だったのになぁ。自分の教室がどこだったかもわからん」


「適当に散策してみよう」


三人は手分けして捜索を開始した。 志豪はふわりと浮き上がり、学校で一番高い場所を目指した。これは墓掘り時代の癖だ。まず地形全体を把握する。


そして、屋上で彼女を見つけた。


「……君か」 志豪は息を呑んだ。「どうしてここに?」


「あら、あたしは幽霊よ。あなた、見えるの?」


「マジか……」志豪は彼女に近づき、震える手で触れようとした。 彼女は避けなかった。ただ目を大きく見開いて、彼を受け入れていた。


触れた。 志豪の手が、彼女の頭を撫でた。


「……俺もだよ」


二十数年ぶりに、誰かに触れられた感触。陳怡君は驚いた。 「……これ、どんな感じ?」


「俺も興味あるな」志豪は微笑んだ。


「痛くないって、素晴らしい」 地獄に行って以来、彼が他者から触れられる時は、決まって拷問の時だったからだ。


________________________________________


遠くの校舎から、その様子を見ている二つの影があった。 芸術鬼と酒吧鬼だ。


「見つかりましたな。どうします?」


「放っておこうぜ」酒吧鬼は言った。「これで金紙問題も解決するだろ」


「死んで地獄に落ちてから始まる恋……羨ましい限りですな」 芸術鬼は真剣な眼差しで言った。「私はずっと考えていたのです。人間に金紙をもっと燃やさせるにはどうすればいいか。結論は、やはり人々に『地獄の存在』を信じ込ませることです」


「俺たち二人じゃ無理だろ」


「そこで**『北風と太陽』**作戦です」


「イソップ童話か?」


「北風とは、人々に『地獄に行ったら金がないとヤバい』という恐怖を植え付けること。太陽とは、亡き家族への愛と温もりを思い出させ、彼らのために金を送りたいと思わせること」 芸術鬼は言った。「金紙の問題は、つまり感情ハートの問題なのです」


彼はビシッと指を差した。


「だから、我々は孟婆もうばを落とさねばなりません」


「……はい?」 酒吧鬼は耳を疑った。「なんでそうなる?」


「愛ですよ、愛!」

(第8話 完)


お読みいただきありがとうございます。 台湾ではあとがきを長く書く習慣があまりないので、これからは一言だけにしますね。 AIに頼りすぎるとあとがきが正文より長くなっちゃうので(笑)。 続きが気になる方は、ブックマークなどで応援いただけると嬉しいです!

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