雨の休日
その休日は雨降りだった、パラパラという雨音を聴き、雨に濡れた窓を見ながら私は部屋で一人黄昏ていた。
休日の雨、普通の人なら憂鬱な気分になるかもしれない。でも私は少し嬉しい。いつも仕事や面倒な上司に忙しい私。こうして雨音を聴き、透明な窓についたダイヤのような水滴を眺め、仕事もうるさい上司もいない一人の部屋でゆっくりとしたなにもしないという贅沢な時間を過ごすことが出来るのだから。
しばらくして私はコーヒーを入れ、それをお供に黄昏れる。コーヒーの香ばしい香りと苦味がまたこの時を深めてくれる。
そして晴れた時、私はゆっくりと夢のような時間から覚めていく
またもの忙しい世界に帰っていく