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19話 ワタシはカミを信じまーす

「ダレンさんも、シャワー浴びますよね」


「えっと……そうですね……。浴びます」


「パジャマはそこのを、持って行ってください」


「いえ、パジャマは要りません。自分のがありますし、色々と危険なので」


「ああ……そうですね。何が起こるかわからないですものね。パジャマだと即死を防げませんよね」


「ステータス鑑定で分かっているんですね」


「すいません。初めて使った時にダレンさんのステータスを見たので」


「まあ、別に見られたからと言って、問題ありませんから」


 ダレンさんは、手ぶらでシャワー室に入っていった。

 

 魔法バッグがあるから、手ぶらでいいのか。


 神界の人には、下界で制限が掛かっている状態で装備を外すのはリスクが大きいんだと思った。


 だから、少し考えたのか。

 

 でも、ここなら、安心できると判断してくれたんだと思う。


 信頼していても、普通は断るけれど、断らなかったのはダレンさんの信頼の表現なのかもしれない。


「ねえ?お兄ちゃん……これから、寝るんだよね」


「うん、ダレンさんがお風呂から上がったら、寝ようかなって思うんだけど」


「ベッド1個だけど、枕3個あるよ」


「まあ、これはきっと3人で寝ようってことだと思うよ」


「そんなにベッド広くないのに?」


「確かに、3人で生活するにはこの部屋狭いなあ。トイレと更衣室と化粧室は広いけど」


「お兄ちゃん。この部屋って1人暮らし用の部屋を無理やり3人で使おうとしてる感じしない?」


「そうかもね。あんまり気にならないけど」


「お兄ちゃんとダレンさんでベッドで寝なよ、床で寝るから」


「3人で一緒に寝ればいいじゃん。2人で挟む感じで……」

 

「それは……いやだ。ベッドって二人までじゃないの? 大きさから言って」

 

「そっか……それもそうだ。お兄ちゃんはともかく、ダレンさんとだと、嫌か~」

 

「どっちも……。……うん、そうそう。だから、床で寝る」

 

「添い寝ができると思ったのに……。残念だな」

 

「お兄ちゃんって……本当は、知ってるの?」

 

「え? なにを?」

 

「……ううん、なんでもない。知らないんだったら、いいよ」


 ダレンさんが、更衣室から出てきた。

 

「いや~、たまにはシャワーもいいもんですな」

 

 入る前と同じ格好。


 同じのを着たのかな。

 

「ダレンさん……たまには?」


 神はお風呂に入らないのか。


 なんか不潔だ。

 

「いや……、勘違いしないでください。そこ! 不潔なんじゃないかという目で見ない!」

 

「お兄ちゃん、ダレンさんはゴブリンより不潔?」

 

「違いますって。神は魔法とか術とかそういうので、サーッと綺麗にできるんです」

 

「へえ~」

 

「疑ってません? 小林さん?」

 

「疑ってないですって。ワタシはカミを信じまーす」

 

「カミを信じまーす?」 

 

 ゴブリンが疑問形で復唱した。

 

 疑ってないのに、ダレンさんたら疑り深い。

 

「そんなに、ムキにならないでください。まあ、そうだろうなって思ってましたから」

 

「えっと……信じてると、信じますね」

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― 新着の感想 ―
[一言] [ワタシはカミを信じまーす]という「神」が何故か片仮名なんですね。 パジャマだと即死を防げないとか、 そういう事が分かる能力が小林君の能力なんですね。 ステータス鑑定の能力は、一応便利です…
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