第23回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園(23) 相良 凌
2 美園 初の闇探偵業(22)
吟勇会のメンバーにより、車から降ろされた孝道。彼は、手を後ろ手に縛られ、猿ぐつわを咬まされ、さらに、自分の、していた、太目のネクタイで、目隠しをされている。
スーツ姿の吟勇会のメンバーは、孝道を、速力30ノットは、出るかと思われる、高級そうなボートに乗せ、彼を、そのキャビンに押し込めた。
キャビンの中は、高級木材を大量に使用した、いかにも高そうな内装である。
奥には、シャワー室とトイレ、簡易キッチンが完備されていて、どう見ても、このボートは、金持ちの道楽用だ。
キャビン内で、孝道の両足を縛った、吟勇会のメンバーは、孝道をキャビンの中に放置すると、その、キャビンを出て、いかにも値の張りそうな、ボート〔エスメラルダ〕を降りた。
紗些平は、自身の車の中で、高倍率ビデオカメラを見ながら、
「対象は、駐車場の車に戻るわ! 孝道さんと見られる人の姿は、ボートに消えた・・・」
吟勇会の黒塗り車が、アリーナ近くの駐車場を出た。
紗些平が言う。
「チャンスよ! 急いで! 私は、ここで待ってる!」
「分かりました! 行ってきます!」
「これ、持っていって!」
と、言って紗些平と名乗る女性は、はさみを、西園寺に手渡した。西園寺は、
「準備いいですね・・・では、行ってきます!」
と、言うと、紗些平と名乗る女性の車を降り、急いで、〔エスメラルダ〕へ向った。
西園寺は、船が多数係留された、浮き桟橋の上を駆け足で、行く。
辺りは、月明かりが照らしている程度で、人の気配は、ほとんど無い。
とうとう、西園寺は、〔エスメラルダ〕に乗り込み、キャビンのドアを、開けた。
そこには、男性らしき人が、呻きながら、横になって
倒れている。両手両足を縛られ、猿ぐつわに目隠し姿だ。
西園寺は、目隠しのネクタイを解きながら、
「大丈夫ですか? 今助けますね!」
と、言いつつ、その後、直ちに猿ぐつわを解いた。
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探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)