第20回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園(20) 相良 凌
2 美園 初の闇探偵業(19)
紗些平と名乗る女性が追う、黒塗りの高級セダンは、千葉方面に向う。
西園寺が口を開く。
「千葉の方ですか・・・」
「どうやら京葉方面の道路に入るみたいね・・・」
紗些平と名乗る女性が応じた。
しばらく走ると、道路標識に、〔浦安〕の文字が出始め、〔浦安〕の矢印のある道路標識で、紗些平と名乗る女性が追う、黒塗りの高級セダンは、曲がった。
紗些平と名乗る女性の運転する車も追うように曲がる。
西園寺が口を開く。
「ディズニーランドにでも、行くんですかね?」
「多分違うわよ・・・。目的地は、恐らく浦安の浮き桟橋・・・。あの人たち、ボートに乗って、孝道さんを東京湾に沈める気よ! コンクリートの重しを付けてね・・・」
紗些平と名乗る女性は、やや、険しい表情で、言った。
黒塗りの高級セダンは、トイレのある、路傍の自動車運転休憩所に入り、そこの駐車スペースに駐車した。トラックなどの大型車両の駐車スペースもあるが、がらがらに空いている。その車以外、人の気配は、無い。
紗些平と名乗る女性は、自身の車を、対象の車と、距離を取りつつ、その自動車運転休憩所近くの、路肩に停めて、
「ここで、日暮れまで待つ気ね・・・」
と、言った。西園寺が訊く。
「何でです?」
「明るいうちだと、桟橋の利用者がいて、目立つわ! 暗くなってからだと、人がいないので、見つけられる心配が少ない。それに暗いと、何してるか分からないでしょ・・・」
西園寺の疑問に答えた、紗些平と名乗る女性。西園寺が溜息混じりに言う。
「しばらく待つんですかね・・・」
「仕方ないわ!」
紗些平と名乗る女性は、深い溜息をついた。
☆
その頃、上沼垂は、すでに、吟勇会の若頭の乗る高級黒塗りセダンを追って、都内に入っていた。
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探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)