幸せ
それ以来、時々二人であの酒場に出かけ、ダット達とワイワイやりながら酒を飲むようになった。ダット達は最初こそラファエルに緊張していたが、今では良い飲み友達になった。
ダット達はラファエルがユイカを愛している事を知り、あの日エレノアの行動の意味がわかったのだ。皆ユイカが好きで、あの会議に参加した仲間達はユイカを守ろうと、何かあれば守るとラファエルに誓ってくれた。ラファエルはうれしそうに頷き、より一層彼らと親密になった。その効果なのかわからないが、皆団結しこの国の経済はめざましくさらなる成長を遂げた。
それは実体を持ったユイカの功績となり、ようやくユイカは表に出ることが出来た。
ユイカがラファエルの部屋に住むようになって半月が過ぎた。
いつものようにラファエルと朝食を食べている。ユイカは着替えて食事をとるが、ラファエルは殆ど着替えずに起きたままで食事をする。さすが皇帝だと思うのは部屋着のローブだけで朝食を食べているラファエルは気品溢れ美しい。今日もそんなラファエルに見惚れていると「ユイカ、ハムエッグを食べさせてくれ」と言った。ユイカがフォークでラファエルに食べさせるととっても可愛い笑顔でユイカに「ありがとう」と言いユイカもそんなラファエルが愛おしく食事の途中でも立ち上がりラファエルにキスをする。ラファエルはフフッと微笑みそのままユイカを膝の上に座らせユイカにも食べさせる。二人は本当に幸せだった。
「ラファエル、ラファエルに軟禁されて幸せを感じています」ユイカはラファエルを見上げ言った。
「私もユイカを軟禁してとても幸せだ」ラファエルはそう微笑んでユイカを抱き上げベットに移動し愛し合った。
ユイカはラファエルが本当に自分を大切にしてくれると改めてわかった。
あの日ラファエルの前から姿を消した事を反省しつつも、時々はそんな事も必要なのかもしれないとも思った。
ラファエルの腕に抱かれながらラファエルの手を握り、指を絡めながら聞いた。
「ラファエル、エレノア様や、ヘレン様の所に通わなくて良いの?私はもう大丈夫。我慢できます」ラファエルは絡めた指に力を入れて言った。「愛する人を抱いてしまうと。せめて月に一回だけでもと思ってもユイカとの愛ある行為を知ってしまうと、、」ユイカはラファエルに言った。「それでもそのための結婚だから、私のことは気にしないで。私はあなたに愛されていると分かっています」ラファエルは黙って絡めた指を外しユイカを抱き寄せキスをし、また二人は愛し合った。
その晩,今日は遅くなるから食事は先にと言ったラファエルを待っていた。
バルコニーを開け外から吹き込む風が心地良い。ユイカは眠気に襲われた。ソファーでうとうとしているとラファエルが帰ってきた。ユイカは立ち上がり、ラファエルを迎えにゆこうと歩き出すとラファエルは徐にユイカを抱きしめ跪いた。
ユイカの手を取り「私の妻に,私と結婚してください」と言ってユイカを見上げた。
驚くユイカに「今日、ユイカが私の妻になることが認められた。ようやく、、あなたを、、堂々と愛せるんだ」
ラファエルは立ち上がりユイカを抱きしめた。
ユイカは頭の中が真っ白になって言葉が出なかった。ラファエルがそんな事を考えていてくれたとは。
「ラファエル、、私を妻にしても,,。私は、異世界の人間で居なくなっちゃうかもしれません」ユイカは驚きと喜びと大きな不安を抑えることができず溢れ出す涙を拭いもせずラファエルを見つめ言った。ラファエルは大粒の涙を流すユイカの頬に手を当て指でその涙を拭いながら言った。「ユイカ、気がついていないようだから教える。ユイカは私を忘れることができない、離れることができない、例え異世界に戻ったとしてもすぐにまた私の前に戻ってくる。ユイカは私を深く愛しているからだ」ラファエルはユイカを見つめ言った。
「、、そうですね。私はラファエルを忘れられないし、離れられないし、何より深く愛しています。異世界に戻った私をあなたが忘れたとしても、私はまたあなたの前に現れます。」ユイカはラファエルの胸に顔を埋めた。
「ああ、そして私はまたユイカに恋をしてユイカを愛するんだ。ユイカが私を忘れても同じだ。異世界に戻ってとしてもその指輪がある限りユイカは私を必ず思い出す」「でも、忘れたくないし,忘れてほしくない!ラファエル、我儘を言えるなら、、ずっと側にいて」ラファエルはユイカの頭にキスをし言った。
「ユイカは私の生きる意味だ。愛している。やっとユイカをこの手で掴むことができた。」




