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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第二章

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暴君



ラファエルはユイカを抱き上げ自室にもどった。


 ソファーにユイカを座らせ、自分も向かいのソファーに腰掛けユイカを見つめた。

ユイカはラファエルが突然向かいに腰掛けたのでどうしていいのかわからず首を傾けながらラファエルを見た。ラファエルは不思議そうにこちらを見つめるユイカに対し、語りかけるように話を始めた。


「私はユイカが良いと言うまでユイカに触れない。興味もない人間に時間を割いた私を許さなくて良い。だけど私はユイカを誰にも取られたくないし、誰にも見せたくない。私の前から姿を消したユイカをここから出すことはできない。だから軟禁する」


 ラファエルは堂々とした態度でとんでもないことを言った。ユイカはラファエルの言葉を聞いて吹き出した。

「プッ、めちゃくちゃなことを堂々と言うラファエルってやっぱり皇帝なのね。自分でおっしゃっていること理解してますか?暴君のようよ」ユイカはクッションを抱きしめて笑っている。



 ああ,なんて可愛いんだ、ユイカはなぜこんなに魅力的なのだ、触れたい、抱きしめたい。

 矢継ぎ早に出てくる欲求を抑えラファエルはユイカを見つめた。


 ユイカはラファエルに言った。「ラファエル、私をここに閉じ込めるの?」ラファエルはまるで国民の前で演説するような穏やかな面持ちで返事をした。「ああ、ユイカをここに閉じ込める」。ユイカはそんなおかしなラファエルを見てまた吹き出しながら聞いた。「プッ、面白すぎる!私を閉じ込めてあなたはどうするの?」ラファエルは静かに語りかけるように言った。「私もここから出ない」


「あははは!ラファエル、あなた、ワガママな子供みたいだわ!」ユイカはクッションをラファエルに投げつけ笑いながら言った。ラファエルは投げられたクッションをキャッチしながら「私が唯一わがままを言えるのはユイカだけだから」とクッションを自分の横に置き微笑みながら言った。



 そうだった。この完璧な人がめちゃくちゃなことや我儘を言えるのは私だけ。ユイカは立ち上がりラファエルの前で両手を広げた。「ボロボロになった皇帝様、あなたを抱きしめたいと思いますがお許し頂けますでしょうか?」ラファエルは心の底から嬉しそうな笑みを浮かべ言った。「ああ、このラファエルは貴方に夢中です。」

その言葉と笑顔を見て心からラファエルを愛しく感じた。ラファエル、ごめんね。ユイカはそんな気持ちでラファエルを抱きしめた。


 ラファエルはユイカに抱きしめられて心から幸せを感じている。ユイカだけが私に人間らしい喜怒哀楽の感情を与えてくれる。ユイカしかダメなんだ。ラファエルは自分の感情を抑えられなくなりユイカを押し倒した。


「ユイカ,私はユイカだけを愛している、私の前からいなくなったユイカを今は何処にも行かせたくない、馬鹿なことをと言われても、そんなバカな男にしてくれる人はやっぱりユイカだけなのだ」ラファエルは溢れ出す感情を制御できなくなりユイカの額の自分の額を当てた。先ほど自分からユイカに触れるのを我慢すると宣言したばかりだが、既に守れていない。矛盾ばかりの自分。こんな矛盾だらけな私をさらけ出しても向き合い受け止めてくれる人はユイカだけだ。私にとってユイカは自分が自分らしく生きても良いのだと教えてくれた誰よりも大切な人。ラファエルは瞳を潤ませユイカを見つめた。


「ラファエル、あなたの気のすむまで、、私はあなたのそばにいます。」

ユイカは自分にだけ感情をストレートにぶつけてくれるラファエルを愛しく思った。これ以上の愛情表現は無い。


 ラファエル、あなたの元から去ってしまって本当にごめんね。これからは置いて行かないからね。ユイカは優しく微笑みながらラファエルの額にキスをした。

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