愛に溺れ
朝目覚めると目の前にラファエルがいた。 裸のまま抱き合って眠っていた。
ユイカは隣で眠るラファエルを見て胸が高鳴った。こんな穏やかな寝顔を見せてもらえるだなんて、、。美しいラファエルの寝顔を見つめていると心から幸せを感じる。ユイカは起き上がり自分が裸だったことに気がついた。恥ずかしい!何かを羽織ろうと辺りを見回すが何も無い。ドレスは面倒だし、、
ふと床を見るとラファエルのブラウスが落ちている。ユイカはそっとベットから出てそのブラウスを拾い上げ羽織った。大きくて子供が大人の服を着たように見えるが無いよりはマシ。ラファエルの香水の香りがする。ときめくわ!!ユイカは昨夜のラファエルを思い出し急に恥ずかしくなった。私、こんなに溺れるほど相手を求めたのは初めてだわ。
「ユイカ、おはよう。可愛いな」振り返るとラファエルがベットで起き上がり目を細めユイカを見ている。
昨夜のことを思い出している最中に美しいラファエルの裸体を見てまたラファエルが欲しいと思ってしまった。その瞬間ユイカは恥ずかしくなりそれを隠すように話し始めた。「ラファエル、あなたは本当に唯一無二の皇帝ね」
ラファエルはユイカの言葉を聞き首を傾げて「どう言う意味?」と聞いた。
「だって、裸でも上品に見えるし、威厳も感じるし、何より美しいもの」ユイカは少し恥ずかしそうな顔をしながら長い袖を折り曲げて笑った。少し俯き袖を折り曲げるユイカの顔に黒髪がサラサラと落ち、隙間から見えるユイカが美しく、まるで女神の着替えを盗み見しているように思えた。ラファエルはそんなユイカを見てたまらなくなった。すぐにベットから出て驚くユイカを抱き上げベットに寝かせブラウスのボタンを外しながらキスをした。
二人はまた愛し合った。
ベットの上でユイカを抱きしめながら「このままずっとこうしていたいな」とラファエルが言った時、部屋のドアがノックされた。
「ラファエル様、アディです。」
ユイカにブランケットをかけラファエルは起き上がりドアの前に行った。
「朝食はいかがされますか?」アディは言った。
「ここに持ってきてくれ、ユイカとここで過ごしたいから今日の予定は全てキャンセルしてくれ」ラファエルは髪をかき上げながらアディに指示した。
「承知しました」アディは下がった。ラファエルはブランケットから顔を出すユイカを見つめ「ユイカ、今日はここで過ごそう」と言ってベットに腰掛け体をかがめてユイカの額にキスをした。
「ラファエル、予定をキャンセルして大丈夫ですか?それに私も仕事が、、」ユイカは心配しラファエルに言った。
「、、私はユイカに溺れたい、愛のある行為がこんなに私の理性を奪うのかと驚いている。この孤独な部屋にユイカがいるだけでここが天国に思えるのだ。だから今日はユイカと居たい。我儘な私を受け入れてほしい」
ユイカはその言葉を聞き起き上がった。孤独な部屋、、この部屋を見た時に私が感じていたこと、、。ユイカはラファエルの手を握り言った。「わかりました。今日は一緒に過ごしましょう。」ユイカはラファエルの額にキスをし手を強く握り言葉を続けた。「この部屋であなたが孤独を感じている時、私があなたを想っているって忘れないで。離れていても心は隣にいるって覚えておいてね。身体は孤独だったとしても心には必ず私がいます」
ラファエルはその言葉を聞きユイカを抱きしめて言った。
「ユイカ、どこかに行ってしまうような言い方をしないでくれ、私はユイカが居なくなると考えるだけで、、」
「ラファエル、違うの、そういう意味じゃなくて、私の今の家はあなたのタウンハウスで会えない時もあるでしょ、そんな時の話よ。」ユイカはラファエルをたしなめるように頬を撫でながら言った。
「ユイカ、私は幼い頃からここで一人で過ごしてきたんだ。皇帝になるために厳しく育てられ、母の愛情が欲しくても許されず、孤独に耐えてきた。だからか、私は愛された記憶がないから誰かを愛することが出来ないのだと思っていた。」
ユイカはラファエルを抱きしめ聞いている。あなたの孤独を私は感じていた。あなたはクールな人だと思っていたけど本当は人を愛する事が怖かったのね、、。私に自分を曝け出してくれるあなたを守りたい。
「だけどいつからかこの部屋はわたしにとって安らぎの部屋に変わって、、この静かな孤独の部屋でユイカの事を考えている時間は私の支えになっていた。八ヶ月毎日ユイカの事を考えて、今そのユイカがこの部屋にいることは私にとって奇跡だ」ラファエルをそう言ってユイカ見つめた。
ユイカの美しい髪が裸のユイカをさらに美しく魅力的にみせている。真っ黒の長い髪は肩にあたり曲線を描き背中のラインに沿って落ちてゆく。女性らしい柔らかなラインを強調させておりラファエルはユイカの背中の髪に触った。
私が元の世界に戻った時あなたはこの部屋でずっと私を想ってくれていたのね、、。あの辛い別れが初めて報われた気がした。「ラファエル、時々、私をここに連れてきて、、ここがラファエルにとって愛を思い出す部屋に変えたい。私達が初めて愛し合った場所だから、、」ユイカは潤んだ瞳でラファエルを見つめた。
「ユイカが許してくれるなら毎日でも」ラファエルはユイカの背後に周り背中にキスをし始めた。
「きゃあ!ラファエル背中はダメ、くすぐったいわ!」
逃げようとするユイカの手を掴み動けないようにし背中から愛撫をしそのままユイカを抱いた。
ユイカは何回抱かれたのか分からないほどラファエルに抱かれ、ふらふらになった。
「ラファエル、もう私ダメ、、体に力が入らない」ユイカはそのままラファエルの腕の中でグッタリした。
「ユイカ、少し休め私が抱いていてあげるから。」ラファエルはそう言ってユイカを抱きしめ横になった。
ユイカはラファエルの胸の中で眠った。そんな繰り返しをしていたらユイカは日時がわからなくなった。
流石にそろそろ仕事に行かなきゃとラファエルに言ったが、ユイカは皇帝を癒すのが仕事だと言ってなかなか離してくれない。
ところがいつまで経っても仕事をしないラファエルに痺れを切らしたチェスターが乗り込んできた。
「おい、ラファエル、いい加減仕事しろ!!お前がやらないから俺の仕事量が!!」
ラファエルは渋々ユイカを解放し、公務を再開した。
一週間ラファエルとユイカは部屋に居続けた。




