夢と現実の狭間で
ああ気持ちが良い、、眠るか眠らないかの瀬戸際がとっても気持ち良い。
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた。眠すぎて返事が、、誰かが入ってきた。
半分寝ぼけながらその人物を見た。
ラファエル様?
「ラファエル、、さま、、です、か?」
ユイカは意識朦朧と聞いた。
「そうだ」
ラファエルはそう言ってユイカの隣に腰をかけ、ソファーに体を預けているユイカをそっと抱き寄せ胸に抱いた。
ユイカはラファエルの胸に頬を当てている。心臓の音が聞こえる。暖かい。半分眠って半分起きてゆらゆらした意識での中でラファエルの髪に触れた。
ラファエルは黙ってユイカにされるがまま瞳を閉じている。
その顔が綺麗でユイカはそっとラファエルの頬に触れて目を閉じた。
ラファエルは頬に触れているユイカの手を握り自分の口に当てキスをした。
「ユイカ様、お時間でございます」
先ほどのメイドがユイカを起こしている。気がつくとベットの上。さっきソファーにいた様な、、それにラファエルがいた様な、、と思ったが、会いたさが募って夢を見た、ベットには自分で移動したんだわ。、、そんな都合の良い現実は無いと思い直し起き上がった。
「あの、あなたの名前は?」
ユイカは身支度を整えてくれるメイドに聞いた。
「パトリシアと申します」メイドは自己紹介をした。
年齢は十七歳くらい、赤い髪を綺麗にまとめ、茶色の瞳がまだ幼さを感じさせる可愛い子だ。
「パトリシア、私はユイカです。よろしくね」
ユイカはパトリシアに笑顔で挨拶をし、これからのことを聞いた。
「パトリシア、これから私はどこかに行くの?」
ユイカは黒のドレスを着せてもらいながらパトリシアに聞いた。
「はい、ユイカ様は今からチェスター公爵様とジャスミン様の結婚パーティーに出席されるため、郊外にあるレストランに行くのですよ」
パトリシアは笑顔でユイカに言った。
「へえ!そうなんだ。私そんなところに行っても大丈夫かしら?礼儀作法も知らないし浮いちゃいそう!」
ユイカはクスクス笑いながら言った。
「ユイカ様ったら、ラファエル様やチェスター様、ジャスミン様に逆らえる人はおりません。ご友人ならなおさらですよ」
パトリシアはユイカの髪を梳かしながら言った。
「うーん、パトリシアは私の事どう思う?不思議?」
「ユイカ様がどんな方かわかりませんが、ラファエル様の大切な方だと伺いました。その様な方のお世話ができることは大変光栄です」
パトリシアはユイカの髪を結わないで下ろすことにした。その方がユイカの髪の美しさが際立つと思った。
「ラファエル様の大切な人?!あ、友人としてね、、そうそう。」
ユイカは何度も頷きながら鏡を見た。黒のハイネックにドレスは総レースで七分丈。くるぶしまで長さがあるフワッとしたシルエットの可愛いドレスだ。
首にはシンプルな真珠の首飾りをつけ、耳には一粒の真珠のイヤリング。うわ、可愛い、テンション上がる。ラファエル様にお礼言わなきゃ。真珠が好きだと覚えていてくれたんだ、、。どうしよう顔が綻ぶ。大切な人だと言ってもらえた。友人としてでも嬉しい。
ユイカはときめく気持ちをどう抑えたら良いのかわからなかった。ラファエルのことは彼が結婚する前から好きだった。けれど結婚してしまった今、そんな気持ちは持ってはいけないのだと頭では分かっている。けれど心はそうじゃない。人を愛する気持ちは美しい。
だけど結婚してしまった人を愛する気持ちは、、、、。
そうこう考えているとアディが迎えにきた。今考えても仕方がない!今日はジャスミンをお祝いするんだから!!余計な事は考えるのをやめよう。
ユイカはアディに連れらて馬車に乗り郊外のレストランに向かった。




