第一章 最終話 あれから
「消える私と王子様」を読んでくださって本当にありがとうございます。
このお話を持ちまして第一章は終了いたします。
ありがとうございました!
ラファエルが結婚し、ユイカが消えた日から三ヶ月。
ラファエルはダフニーとドリスを第二夫人にすることをやめると発表した。理由は二人が、ホワイト男爵家がラファエルを騙したからだ。
ユイカの存在は言えないが,ラファエルが海岸で倒れていた時、助けたのはダフニーとドリスではなくジャスミンだったと世間に公表し、それと同時にホワイト家のジャスミンいじめも明らかになりホワイト男爵家は地に落ちた。
そんな中ジャスミンはチェスターとの結婚が決まった。
チェスターはジャスミンがこれ以上ホワイト家に関わらないで良いように花嫁修行という名目で公爵家に連れて帰り、ユイカの代わりにジャスミンを守っている。
ジャスミンは毎日ユイカを思い出し泣いていた。
悲しみにくれるジャスミンの気持ちに寄り添いながらチェスターはユイカが結婚式までに戻ってきてくれる事を祈っていた。
一方でラファエルも毎日ユイカの事を想っていた。
ユイカ、、あなたが初めて私にキスをしたあの夜、、人魚姫という童話が好きだと言った。
その主人公の王子は私に似ていると、、。
どんな話なのか、、、、ラファエルはアダムのことを思い出し地下牢に行った。
「あ?人魚姫?昔読んだな、、海で溺れた王子を人魚姫が助けてその人間の王子に恋をして、、魔法使いに人間の女にしてもらったけど人魚姫は声をうしなって自分が王子を助けたと言えずに王子は違う女が助けたと思ってその女と結婚して、、人魚姫に戻りたければ王子を殺してその血を浴びたら戻れると魔女に言われるけど殺さずに自分が消えたって話だったような、、」
「、、ありがとう」
ラファエルは内容を聞き、一人あの海岸に行った。
ユイカとの出会いを思い出しながら波打ち際を歩いているといつの間にか日が沈み漆黒の空に星が輝き始めた。
誰もいない海、波の音だけが聞こえる。ラファエルは立ち止まり瞳を閉じた。
有機的な波の音だけが聞こえる。時々強く、時々弱く、まるで呼吸をしているかのような波の音はラファエルの渇いた心に優しく響いた。
ゆっくりと瞳を開け大空を仰いだ。
満天の星が煌めいている。
星を指差しながら呟いた。
北斗七星、北極星、天の川、うしかい座のアルクトゥルス、、、
、、、ユイカ、あの明るい星は、、?
ラファエルは現れるはずのないユイカに聞いた、、。
、、静寂の中、寄せては返す波の音だけが聞こえた。
ユイカ、あなたが好きな人魚姫の物語に出てくる王子が私ならば、躊躇わず君に殺されたい。
でもきっとユイカは私を殺すことはしないだろうから一緒に消えたいと願う。
今も願っている。
ユイカの世界に行けるなら私は全てを捨てて消えても良いんだ。
人魚姫の王子とは違う。
私は、私に何も求めなかったユイカを誰よりも愛しているんだ。
ラファエルは遥か彼方に輝くスピカに手を伸ばした。
誰が見ても届かないと言うだろう。
だけど私はこの手に掴めると信じている。
私がユイカを諦めない限り。
「消える私と王子様」を読んで下さって本当にありがとうございました。
このお話で第一章は終了いたします。第二章からは結婚したラファエルのお話になります。
第一章と違いすこし大人要素のあるお話になっております。婚外恋愛など抵抗のある方はお勧めいたしませんが、このお話の世界感からお許しいただければ幸いです。
引き続き読んで頂ければ嬉しいです。
このお話は完結しており徐々にアップして行きますのでよかったら読んでくださいませ。
ありがとうございました。第二章もよろしくお願い致します。
感謝を込めて。
ねここ




