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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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真珠



 メイドがお茶を持ってきた。


「ユイカ、元の世界にケーキは、、あるのか?」


 ラファエルは目の前に出された紅茶を手に取りながら聞いた。


「はい、同じようなケーキです。ジャスミンは、、ケーキを食べたことがなかったんです」


 ユイカはジャスミンを不憫に思い言った。

 

「知ってる。あの時の様子を見てわかった」


 え?ラファエル様、、気がついてくれたの?だから毎日ケーキを、、


「ラファエル様、ありがとうございます、、」


「何に感謝しているんだ?私は何もしていない」


 ラファエルはこんなことで喜ぶユイカを見てすこし戸惑った。


「ジャスミンはあんな家族の中で生きてきて、本当に頑張った子なんです。一人でずっと耐えてきて、私はジャスミンを幸せにしてあげたくて、ラファエル様やチェスター様にも感謝しています」


 ユイカはラファエルに微笑みながら頭を下げた。


「それに、ジャスミンはチェスター様が好きみたいで、、、。私は応援しているんです。」


 それを聞いたラファエルは複雑な表情になった。


「例えばジャスミンとチェスターが結ばれると、ユイカはどうなる?」


 「、、わかりません」


 おそらく私はいなくなる、だけどなんとなく言えなかった。


 ……「ユイカ、チェスターに話しても良いか?もしチェスターもジャスミンが好きなら私がユイカと話していてもチェスターが誤解するかも知れない」


「分かりました、ジャスミンと相談します。」


 ユイカもその方がいいと思った。


「ラファエル様、よろしいでしょうか?」


 アディがラファエルに声をかけた。


「ああ、入ってくれ」


 アディは商人のような男と一緒に入ってきた。その男はきちんした身なりをしており、ラファエルとも顔見知りにように見えた。


「見せてくれ」


 ラファエルはその男に言った。ユイカは一体何が始まったのかと思いながら商人を見た。


 商人はいくつもの綺麗な箱を取り出し並べ始め、その中身は全て真珠のネックレスやイヤリングなどの装飾品だった。


 ユイカは驚いた顔でラファエルを見た。ラファエルはユイカに


「気に入ったものがあれば教えてくれ」


 と言いユイカを見た。ユイカは驚き


「私はこんな高級な真珠買えません!」


 と慌てて言った。


「買う?何を言っているんだ?ユイカにプレゼントする」


 ラファエルは突拍子のないユイカに笑いながら言った。


「だ、、ダメです、ネックレス、いただいています。十分」


 ユイカは立ち上がりラファエルに言った。


「私はユイカにあげたいんだ」


 ラファエルはソファーに深く腰をかけ両足を組みながら言った。


「、、ラファエル様、なぜ私に?エレノア様に申し訳ないので、、」


 ユイカはラファエルの言葉に喜びを感じたが、毒のことを思い出し遠慮した。

 

「エレノアは関係ない、ジャスミンも関係ない、ユイカにあげたいんだ」


 、、、ユイカは黙った。毒を盛られたのもこんなことからだった。どう言えばいいのだろう。


ラファエルは立ち上がりユイカの隣に腰をかけ言った。


「すまない、もう心配しなくていい」


 ラファエルはユイカを優しく抱きしめた。


 え?ラファエル様、、何故抱きしめるの?それにどう言う意味?!

ラファエルがなぜそんな行動と言葉を言ったのか分からなかった。


 ユイカは動揺した。けれど冷静に考えようとフーっと息を吐きラファエルの事を考えた。

ラファエルはもうすぐエレノアと結婚する。きっとこのハグにも言葉にも意味などない。


それが真実で現実だ。



だけど、、


ラファエルは真珠をプレゼントしてくれようとしている。エレノアを守ったお礼?

でも先程関係がないと言った、、なぜ私に?ユイカは混乱しながらも喜びが湧き上がってくる。


、、ラファエルが真珠をプレゼントしてくれると言っても、、実際にユイカはそれを付けることができない。


 この身体はジャスミンのものだ。


 ジャスミンはチェスターが好きだ。


 いくらユイカがもらったからと言って、ラファエルからこうして抱きしめられることもきっとジャスミンは抵抗がある。


 ああ、やっぱりダメだ、ちゃんと言わなきゃ。


「ラファエル様、すごく嬉しいけれど、この身体はジャスミンのもので私のものではありません。私に下さっても結局ジャスミンが付けることになるのです。だから、やはり頂くわけには、、」


「わかった、アディ、そこの指輪を取ってくれ」


 ラファエルはまるで夜空の月のように優しく輝く真珠のシンプルな指輪を手にしてユイカに渡した。


「ユイカの時につけてくれ、ジャスミンの時はつけなくて良い」


 そう言って有無を言わせないほど素敵な笑顔でユイカに笑いかけた。


 ユイカはその笑顔に圧倒され


「はい、、ありがとうございます」


 と言ってしまった。


 ユイカはその指輪を見つめた。


 パールホワイトだが虹色にも見える。不思議な優しいオーラがあり、見つめていると幸せを感じた。


 ラファエルはそんなユイカを見つめながら、もっとユイカを知りたいと思った。


 女性に個人的な興味を抱くことは今までなかったが、ユイカだけはまた会いたいと思う。


 この感情は、、、、。


 

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