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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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ユイカの姿



 翌日,ユイカはラファエルと話をするためラファエルの執務室を訪ねた。


  

「ユイカ、ここに」


 ラファエルは自分の目の前のソファーをユイカにすすめた。


ユイカはラファエルに頭を下げソファーに腰をかけた。

 

「ユイカ、ユイカはジャスミンでもあり、ユイカでもある?」


 ラファエルは早速ユイカに質問した。


「はい。昨夜お話しした通り、七歳以降のジャスミンは本人と私が交互でジャスミンになっています。だからジャスミンは私であり私はユイカでもあります。」


 ラファエルはソファーの背もたれにもたれかけ、髪をかき上げて何かを考えている。


 うわ,,。かっこいい。昨夜といい、今朝といい、ラファエル様にときめきすぎて死にそう。




 ラファエルはユイカがこの世界の住人ではなかったことに納得していた。


 時々ここじゃないどこかを見つめているように見えたあの瞳の意味がわかった。

 

 本当のユイカはどんな姿なんだろう、、。

 

「ユイカ、本当の姿は?」

 

 ラファエルはユイカの本当の姿を知りたいと思い聞いた。

 

「私の本当の姿は、、背はジャスミンと同じくらい、髪は真黒、瞳の色も黒なんです。この世界には居ない容姿ですね、、」


「黒い髪に黒い瞳、神秘的だな」


「そうですね、この世界の方がつけているサファイヤやルビーエメラルドのような華やかな宝石は似合わなくて、海の真珠が似合うような、地味な容姿なんですよ」


「真珠、確かにこの世界の女性たちはあまり好んでつけないな」


 ラファエルはエレノアのことを考えた。確かに華やかな宝石ばかり付けている。


「私は真珠が好きです。有機的で美しいと思います。ジャスミンの容姿に似合うと思うのですが、なかなか見つけられなくて、本当に真珠って人気がないのですね」


 ユイカはため息を吐いた。華やかさが美しさの基準になっているこの世界に生まれたジャスミンは見向きもされない容姿だ。だけどどんな人間でも光を持っている。


 ラファエルのような強烈な圧倒的な輝きはないけれど、草陰に咲く野の花のような美しさは心に届く美しさだと思う。


 まあ,本当の私もこの世界の人から見たら地味だけどね。



「アディちょっと」


 ラファエルはドアの向こうに待機しているアディに声をかけた。


 アディはドアを開けラファエルのところに行き、ラファエルはアディに何か指示をした。


「承知いたしました」


 アディはユイカに会釈をし、部屋を出ていった。


一体なんだろう?


 ユイカは不思議に思いラファエルを見ると目を細めこちらを見つめている。

なに?昨日からどうしてそんな顔をしてくれるの?!また胸がときめいた。


 ユイカは急にラファエルを意識しどうして良いのかわからず手元を見つめていたが、急にアダムのことを思い出した。


「あの、アダムはどうなりましたか?」


ユイカはラファエルに聞いた。


「アダム、、あの男か?、地下牢にいる。生きているよ」


ラファエルは怪訝な顔をし答えた。


 なんとなく生きていると聞いてホッとした。あんなやつでもどこかで仲間のような気がしている。


「ホッとした顔をしているな、なぜだ?」


 ラファエルはユイカがあの男をどこか心配しているように感じ聞いた。


「、、あんな最低な男でも、同じ世界の人間ですから、唯一の共通点がある人だから、、です」


 ユイカはなんとなくラファエルの顔を見れない。どう思うんだろう。エレノア様を襲おうとした男を庇うような言い方。


「ユイカ、お前があの男を生かしておきたいと思うならそうしても良い。」


 ラファエルが言った。


「え?本当ですか?」


 ユイカは思っても見ない言葉に驚いた。


「ああ、私がユイカにしてあげられることはあまりありそうにない、ユイカが望むならそうしてあげたい」


 ユイカは驚いて立ち上がった。ラファエルがそんなことを考えて言ってくれるなんて、、夢?


「ありがとうございます。そんな風に言っていただけるなんて、、嬉しいです。」


 ユイカは高鳴る胸の鼓動に戸惑いながらラファエルに頭を下げまたソファーに座った。



 

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