スタンガン
「すみません、エレノア様。ラファエル様がお呼びというのは嘘で、あの男の情報を知りたくて、、」
席を立ち歩き出した時、ユイカはエレノアに言った。エレノアはユイカをプライベートのテラスに連れて行き話をしようと移動した。このテラスは皇帝,皇后、ラファエル、エレノアしか入ることができない場所だ。
エレノアは椅子に腰をかけユイカに向かいに腰をかけるよう促し、ユイカは腰掛けるのと同時に早速エレノアに質問を始めた。
「エレノア様、あの男の事で知っている事全ておしえて頂けませんか?些細な事でも良いのです。」
些細なことでも何でも良い、あの男は危険だ。
「、、あのアダム様は、二年前に突然現れ、王の従兄弟だと言って王を取り込んだと聞いています。本当の従兄弟ではないのに王はアダム様の言いなりで、、あ、あくまで噂です。」
二年前にこの世界に来たんだ、、
「私が外交であの国を訪問した時にしつこく迫られ、ラファエル様に助けていただきました。それが縁でラファエル様の婚約者となれましたが、アダム様は魔術を使って人を操ると噂がございます。」
「魔術ですか?」
「アダム様が常に肌身離さず持っている奇妙な物が稲妻のように光、その光を浴びると操られると聞きました。」
スタンガン、、。
「私はあの方が苦手で、お話もしたくありませんが、毎回しつこくラファエル様がいない時ばかりを狙ってお話に見えるのです。私は結婚を控える身ですから、何かあったらと思うと、、。ジャスミンにこんな事をお願いするのは気が引けますが、、、。」
エレノアは立ち上がりユイカのところに歩いて行き手を握って改めてお願いをした。
本当は手を振り払いたい。助けたくない。それにこれも罠かも知れない。男と戦わせ私たちを殺す、、、。考えすぎかな、、。
だけど、ラファエル、、彼がエレノアを愛しているのなら守らなきゃ。
「エレノア様、貴重な情報をありがとうございました」
「ジャスミン、お願いしますね」
エレノアは心配そうにユイカを見つめた。本心はわからない。
だからこそ厄介で怖い人なのだ。でも確信がないから誰にも言えない。
バルコニーの前で待機している騎士にエレノアを託し男を探しにいった。
うわ、あのガニ股下品すぎて目立つわ。
本当関わりたくないけどこれ以上この世界で好き勝手にさせたらダメね。
一応万が一のために身を守るための物は持っていこう。ユイカはドレスの中に液体の入った小瓶を隠し男の方に近寄っていった。
その男、アダムは一人の令嬢を口説き、無理矢理テラスに連れて行った。
ユイカはそっと後をつけテラスを覗いた。
「俺の言う事を聞いた方が、身のためだ。俺は魔術を使うと聞いたことがないか?」
アダムは令嬢を押し倒してスタンガンを取り出した。令嬢は震えて声が出せない。
スタンガンのスイッチをオンにし、ボタンを押し威嚇した。
バチッと音を立てたが、明らかに充電が切れそうだ。
二年前にこの世界に来て充電出来なかったらもうあれはゴミね、、。威嚇にしか使えないけど恐らくあれで王を脅し実際押し当て恐怖心を煽ったのね。だからいまだにあれを見るとトラウマになって言う事を聞くのかもしれない。
それに、その噂を聞いた人があれを見ると怖くなるのも頷ける。可哀想に、、。
令嬢は恐怖のあまり気を失った。
「俺,嫌がってくれる方が燃えるんだけど」
そんな事を言いながらズボンを下ろした。
「ちょっと!」
ユイカはアダムに声をかけた。




