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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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35/107

綺麗だよ




 会場につきジャスミンが中に入ると、多くの人がラファエルとエレノアに挨拶をするため並んでいるのが見えた。


 ジャスミンはアディにお礼を言いその長い行列に並んだ。前を見るとダフニーとドリスがいた。


 エレノアがいる時はラファエルの近くに行けないのね。


 ジャスミンは何も言わず目の前にいる二人を見ていた。


 二人は喧嘩をしていた。「私が今日着たかったドレスはドリスが着ている方なのよ!」「ダフニーはいっつも人の物欲しがる!」


「ラファエル様だってダフニーはかわいいって言ってくれるんだから!」「私だって言ってもらってるわ!」


「絶対に第二夫人は私がなる」「私がなるわ!」


,,ジャスミンはその幼稚な会話を聞いて幻滅した。こんな会話聞かれたら男性でもきっと幻滅すりわ。恥ずかしい。私の妹と言っても一緒に生活をして居なかったから、、この二人ってどんな性格なの?


 ジャスミンはさらに耳を澄まし二人の会話を聞いていた。


「今日はエレノア姫の主催だから大人しくするけど、負けたくないわ!ドリスにもエレノア姫にも」「私だって!」


「そういえば今日お姉様も出席するって聞いたわ。」「いつも居ないのにね」


 二人は真後ろにいるジャスミンに気が付いていない。

 

「お姉様って今日も既製品?」「そうでしょ?あの人気にしないじゃない、それにあの容姿だから」


 うわ、、性格悪!!ユイカが頭の中で怒っている。

 

「そうね、同じ親から生まれてあれだったら死にたいわ」「私もそう思う」


 ……そんな風に思っていたんだ、、性格悪いし、情けない。こんな妹にためにわたしは平手打ちされたんだ。ジャスミンは我妹ながらにガッカリした。


ジャスミン!こんな妹に負けるな!!ユイカが頭の中でジャスミンに言った。

 ええ、ユイカ、負けないわ!


 


 気がつくと順番が回ってきていた。


 妹二人はラファエルとエレノアの前に並んで挨拶をしようとした。


「姉に失礼じゃないか?」


 ラファエルが笑顔なく突然二人に言った。


 二人は意味がわからず顔を見合わせている。


「ジャスミン」


 ラファエルが優しく微笑みながらジャスミンを呼んだ。ジャスミンは神妙な面持ちで妹達の隣に立った。


 二人はまさかジャスミンが真後ろにいると思わず絶句している。


 ジャスミンはそんな二人を見て落ち着いたトーンでラファエルとエレノアに挨拶をした。


「ラファエル様、エレノア様、本日はお招き頂きありがとうございます。妹達はお二人にお会いできる喜びで姉の事を忘れてしまったようですね。お許しくださいませ。」


 ダフニーとドリスもジャスミンと一緒に挨拶をした。しかしジャスミンの優雅で美しい所作の前では二人の慌ててバツが悪そうに挨拶する所作は比べるまでもなかった。


 同じ家のもの同士、長女である姉を差し置いて挨拶をするとは教養がないとエレノア姫に思われる。恥ずべき行為だ。

 


 なんだか清々しいわ!


 ジャスミンはスッキリした。やはり妹達はあの二人の子供で似たような性格。もう気にしないでかかわらず生きてゆこう!


挨拶を終えたジャスミンはラファエルと少し離れたところに立っているチェスター公爵の方に移動した。


「チェスター様」


 ジャスミンはチェスターに声をかけた。チェスターはジャスミンを見て声を上げた。


「ジャスミン?!お前,,,」


チェスターはジャスミンを見て後退りをした。


「チェスター様?何か?」


 ジャスミンは様子のおかしいチェスターに不安を感じた。なにかしてしまったのかも、、。


 そんなことお構いなしにチェスターは言った。

 

「ジャスミン、手を」チェスターは跪きジャスミンの手の甲にキスをした。


 ……「チェスター様?」ジャスミンは驚き顔が真っ赤になった。

 

「お前、、こんなに美しい人だったんだな、、見惚れるほど綺麗だ」


 チェスターは潤んだ瞳でジャスミンを見つめ言った。

 

「チェスター様、何を?」


 ジャスミンはチェスターが酔っ払っているのだと思い可笑しくなって笑った。


 そんな可愛らしいジャスミンを見てチェスターはたまらなくなり言った。


「ジャスミン、、俺と結婚してくれ!」


 チェスターは真剣な面持ちでジャスミンに求婚した。

 

「?!」


 ジャスミンは頭の中が真っ白になった。大好きなチェスターから冗談でもそんな事を言われるとは!!


 ジャスミンは何も考えられなくなり突如ユイカと代わった。


「チェスター様、その件はまた後ほど、、」 


 ユイカが慌てて返事をした。


 

 

「ジャスミン、やはり忘れていたか」


 ラファエルがジャスミンの前にいるチェスターを手でどかしながらジャスミンの前に来た。


 目まぐるしい展開に焦りつつユイカは平静を保つよう息を吐いてラファエルに言った。

 

「ラファエル様、、何から何まで、本当にありがとうございます。こんな素敵なドレスまで、、」


 ユイカはラファエルを見つめた。


 今日のラファエルは白のブラウスにネイビーのハーフコート,ネイビーのトラウザーに黒のブーツを履いており、隣に並ぶとまるでコーディネートした恋人同士に見える。


 ときめく!!ユイカはラファエルにときめいた。


 ラファエルが優しく微笑みかけこちらを見つめた瞬間顔が赤くなり、慌てて下を向き頭を下げて感謝を示した。トキメキすぎて意識が飛びそう!!


 鼓動が周りに聞こえるほど大きく感じ、体が熱くなった。


「ジャスミン、」


 ラファエルは下を向くユイカに声をかけた。


 慌ててラファエルの方を向くとラファエルは目を細めユイカを見つめて言った。


「綺麗だよ」


 ラファエルはそう言い残しエレノアの方に行ってしまった。


 


 

 

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