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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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皇帝と食事会



 ユイカは交渉を成功させた。


 ライトフットは漁業の国だが最近漁獲量が減って実際王国は火の車だった。


 なんとかラファエルと娘を結婚させて助けてもらいたいと言う魂胆があったのだが断られて崖っぷちでここに来たのだ。


  ユイカは結婚ではなく、投資の提案をした。


 ライトフットは海と低い山しかない。言い換えれば海と山がある。


 この国は東に端でなかなか行ける場所では無い。


 だからこそ観光都市として発展させようと考えた。


 リゾートを作る。そうすれば雇用が生まれる。そしてカジノを作る。


 貴族達は一番東にある国であれば人の目を気にせず遊べる。


 旅行がてらカジノをするのだ。大量のお金が流れる。税収が見込める。


 ラファエルとチェスターの名前を出し投資する事を提案した。


 ライトフットの一行は思わぬ提案に希望を見出し意気揚々と帰って行った。


 恐らくこの話はまとまるだろう。

 


 そうなればライトフットはゴールドバーグに頭が上がらなくなる。言い換えれば実質支配できるのだ。


「ジャスミン、よくやってくれた。ありがとう」


 ラファエルはユイカを出迎えた。ユイカは思わずピースをしながら額に当てた。イェーイ!


 あ、しまった!この意味不明な行動、、ラファエルはポカンとしている。


 ユイカは慌てて手を下げ愛想笑いした。


「アハハハ、ちょっと緊張して頭が混乱、、して、、」


 そんなユイカをみてラファエルは優しく微笑んだ。


 チェスターもユイカの頭をぐりぐりと撫でてくれた。


 うーん誤魔化せた?それに、、この二人の反応は嬉しいかも。


 ユイカはジャスミンの居場所が出来たような気がした。


 もうそろそろジャスミンは大丈夫かもしれない。



 しかしその晩家に帰ると父と母がジャスミンを待っていた。


 有無を言わさずタウンハウスに連れてゆきそこに呼んでいた仕立て屋の既製品のドレスを着せられ明日の食事会に参加するように命令された。ジャスミンは仕方なく了承し一人家に帰った。


 ジャスミン、大丈夫?頭の中のユイカはジャスミンに声をかけた。


 うん、大丈夫、もう負けたくない。ジャスミンは言った。応援してる。ユイカは見守っているから。


 翌日の夕方、馬車に乗り家族揃って城に出かけた。


 ダフニーはミントグリーン、ドリスはペールイエローの可愛らしいレースとリボンが沢山ついたドレスを着ている。


 髪は綺麗に巻いてあり、柔らかい毛束が立体感を演出し、まるでお人形のようだ。


 ジャスミンは黒の立襟の細身のドレスで髪はまとめている。大人っぽい印象があるが、とても二人の華やかさには敵わない。


 今日もひっそりと家族の後ろを歩き城に入って行った。


 皇帝,皇后、ラファエルが一家を出迎え和やかな雰囲気でテーブルに着いた。


 ラファエルは今日この家族を観察しようと決めていた。


 ジャスミンは当たり前のような様子で一番端の席に腰をかけた。


 家族の誰もジャスミンを気にしていない事がラファエルにはわかった。


 ダフニー、ドリス、両親は楽しそうに話をはずませていたがジャスミンだけは静かに黙って微笑んでいた。


 ラファエルは何度もジャスミンをみたが、ジャスミンが顔を上げてラファエルを見ることはなかった。


 皇帝や皇后はジャスミンにも話をふったが、答えるのは両親でジャスミンは一言も言葉を発していなかった。


 ラファエルはそんなジャスミンを見ていられなくなった。


 ダフニーとドリスがラファエルに話しかけているがラファエルは徐に席を立ちジャスミンの所に行った。


 突然の行動に皆ラファエルに注目した。ジャスミンは突然ラファエルが来たので驚いてラファエルを見上げた。


「皇帝陛下、ちょっと大事な仕事の話がありますゆえ、少しだけ席を外します。」


 そう言って驚くジャスミンの手を取り、部屋を出て行った。


 ジャスミンはユイカお願い!といってユイカと代わった。


「ラファエル様、何か、、ライトフットの件でしょうか?」


  ユイカは何かあったのかもしれないと不安になりラファエルに聞いた。


 ラファエルは何も言わずにユイカを庭園が見渡せるバルコニーに連れて行った。


 

 

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