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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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ジャスミンの恋心



「ただいま戻りました。」


 ジャスミンはアディと共に執務室に戻ってきた。丁度二人は食事中だった。


「ジャスミンもおいで」


 ラファエルはナイフとフォークを置いてジャスミンに言った。


「ラファエル様,お弁当を持っておりますからお城の庭園で食べて参ります。ごゆっくりどうぞ」


 ジャスミンはふたりに頭を下げて部屋を出て行った。




 四十分程してジャスミンが帰ってきた。


 「こちらに来て一緒にお茶を飲もう」


 ラファエルがこっちにおいでと言うジェスチャーをした。ジャスミンは遠慮がちにソファーに近づいた。


「ジャスミン、ここに」チェスターが自分の隣をすすめてくれた。頭を下げて隅っこに腰をかけた。


「ジャスミン、この距離感なんだ?」チェスターが言った。


「チェスター様、隣に腰掛けるとは恐れ多い事ですから私はこの隅っこで十分です」


 ジャスミンは真っ赤になりながらチェスターに言った。


「ジャスミン、君は知らないかもしれないが、俺の隣に座りたい令嬢だらけなんだぞ?こんな扱い初めてだよ」


 チェスターは不満げに言った。ジャスミンは言い訳を言いたいがチェスターを意識してしまい言えない。


 ユイカ!!どうすればいいの?!ユイカは笑っている。

 

「チェスター、ジャスミンは遠慮しているんだ、そっとしておこう」


 ラファエルはチェスターを嗜めるように言ってジャスミンにお茶を持ってくるようにメイドに言った。


 「お気遣い恐れ入ります」ジャスミンはラファエルに言ってチェスターをチラッと見た。


 チェスターはジャスミンをみて


「少しずつこっちに来てくれるといいな」と言ってウィンクした。


「?!」ジャスミンはそんな事を言われたことがなかったので両手で顔を覆って


「あ,ありがとうございます」と返事をした。


 こんな暗い女の隣なんて冗談じゃない、この子暗いから隣嫌よ、そんな言葉だらけだったが、大好きなチェスターがそんな事を言ってくれるなんて!!幸せすぎて死にそう、、ユイカ!!私どうしよう!!ジャスミンは興奮している。


 ジャスミン、恋っていいね!ユイカはジャスミンがどんどん変わっていっているのを感じていた。


「ジャスミン、顔が赤いぞ」


 ラファエルはジャスミンをみて言いながら、


「もっとリラックスしていいんだ。ここは私たちしかいないんだから」


 と言いジャスミンに微笑んだ。


「ありがとうございます」


 ジャスミンはホッとした。


「ジャスミン,お弁当は何を持ってきたんだ?」


 チェスターが首を傾けジャスミンを覗き込むような姿勢で聞いてきた。


「パンとにんじん、少しのチーズです。」


 ジャスミンはそんなチェスターにときめき緊張しながら答えた。


「なんだその組み合わせは?」チェスターが驚いた顔をしてジャスミンを見た。


「、、、パンは主食、チーズはタンパク質、、にんじんは街の人に頂きました」


「ジャスミン、使用人かメイドは居ないのか?」


 ラファエルは真剣な面持ちをしながらジャスミンに聞いた。


「おりません。一人で暮らしています。あ、一人がいいからです」


 ジャスミンは慌てて言った。メイドや使用人が居ないのは昔からで、何かを頼めば来てくれる。ただ、めんどくさそうにくる顔を見たくないから一人が良いのだ。


「掃除や洗濯、料理、ジャスミンは出来るのか?」


 チェスターが聞いた。


ユイカがほとんでやってくれている。元いた世界では当たり前だったから出来るといって。


 「はい。一応一通りは、、」


「失礼します、お茶をお持ちしました」


 メイドが現れジャスミンの前にお茶と黄色いケーキを持ってきてくれた。


 そのケーキを見てジャスミンはラファエルを見た。今日もケーキを下さるの?!


「ジャスミン、今日は俺から」


 チェスターが優しく微笑みながらジャスミンに言った。


「チェスター様ありがとうございます、、」


 ジャスミンは嬉しくて、少し恥ずかしくてまた顔が赤くなった。自分の両親にさえこんな事をしてもらったことがない。


 黄色いケーキを見つめていると幸せな気持ちになった。


「いただきます」


 ジャスミンはラファエルとチェスターをみて言った。二人は優しく頷いた。


あ、これは!!マンゴー!うわーマンゴーだなんて、、。昨日の紫芋,マンゴー、パテシエは南の人?


 ユイカが興奮して頭の中で叫んでいた。ユイカって本当に楽しい人。

 

「、、とても、美味しいです。チェスター様本当にありがとうございます。毎日ケーキをいただくなんて贅沢で、、私は仕事に来ているのに申し訳ないです。」


 ジャスミンは言った。


「ジャスミン、ケーキを食べ終わったら君の意見を聞きたい事があるんだ」


 ラファエルは嬉しそうにケーキを食べるジャスミンを見つめ言った。


「はい、急いで食べます!」


「違う,そう言う意味じゃないからゆっくり食べていい」


 ラファエルは優しい眼差しを向け言った。


 ラファエルとチェスターはこの不器用なジャスミンは良い子だと気がついた。


 誤解を招きやすい性格だが本当は静かで穏やかな性格だとわかった。


 

 

 


 

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