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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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理不尽に殴られる



「見て下さい、ここの麦は全滅です。」


 ダットは肩を落としユイカに言った。


「この場所は水はけが悪そうですね、」少しぬかるんだ足元を見てユイカは言った。


「本当は小麦に向いていない場所で、年々収穫量は減る,質は悪い、良い値段で買ってもらえなくて、」


 ダットは力なく言った。


「ダット、思い切って小麦畑を辞めじゃがいもを作ったらどうでしょう?この土なら十分美味しいじゃがいもは収穫できます」


 ユイカは土を見ながら言った。


「、、じゃがいも?考えたことはありませんが、、」


 ダットは突然の提案に驚きユイカを見た。


「水はけがが悪い場所でも栽培できる品種を改良して作り、その苗も売るのです」


 ユイカは土に触りながら言った。じゃがいもなら安定した収穫が見込める土だわ。


 「悪い話ではありません、最終的に輸出出来るまでを視野にやってみませんか?」


  ユイカはダットに言った。


「輸出、、中々壮大な話ですね、、でも、、夢がある」


 ダットは希望の光を見た気がした。


「夢を現実にしたくなったら声をかけて下さい。お手伝いできることがあればと思っています」


 ユイカはダットと別れ街に戻った。



 部屋に戻るとホワイト家からの使いが来ており、至急タウンハウスに来るようにと言われ、そのまま使いと一緒に馬車に乗せられた。


 部屋に入ると父親がイライラした様子で待っており、側でダフニーとドリスがソファーで母親に抱かれながら泣いている。


 何事かと思い父親を見た時いきなり平手打ちをされ、ユイカは床に倒れた。


「ジャスミン,お前よくも、、ホワイト家に恥を!」


 父親のバーニーは怒りで顔を真っ赤にし、固く拳を握り震えていた。


 いきなり頬を打たれ驚きと怒りでバーニーを見上げると


「お前は皇帝にラファエル様の右腕になれると言って浮かれて城に行ったのになんの実績も上げれず、、入ったばかりのバーキン家の娘に功績を奪われて、、、今日のパーティーでダフニーとドリスはみんなの前で恥をかかされたんだ!どうしてくれる!」


 まさかそんな事になったとは想像もつかなかった。


 自分の行動が即ホワイト男爵家に繋がるとは、、社交の恐ろしさを初めて知った。


 でも、それでもこんな理不尽なことでジャスミンは暴力を振るわれるなんて、ユイカは口の中を切り血を流しながら怒りを抑えホワイト男爵に言った。

 

「申し訳ありません、、」本当に悔しいが、ジャスミンのために謝った。ジャスミンの為じゃなきゃこんな男蹴り倒してるわ!!


 しかしバーニーの怒りは収まらない。


手をついて謝るユイカの肩を蹴り


「二度と失敗するな!次何かあったらお前をホワイト男爵家から追い出す!」


 肩を蹴られたユイカは痛みに耐えながら父親に「申し訳ありません」と謝り妹達の方を向き


「恥をかかせてしまい言い訳ができません。本当に申し訳ありません」


  ユイカは頭を下げて謝った。母親は何も言わずに妹達を抱きしめ、二人はただただ泣いていた。


 

 ユイカの怒りは限界だった。


 ジャスミンはこんな生活を送っていたから傷ついて表に出てこれなくなっちゃったのよ。


 悔しい!


 口の中を切ったユイカは血が止まらずホワイト男爵は街の闇病院にユイカを連れて行った。娘を殴ったことがバレないように闇病院を選ぶ父親にユイカは怒る気も失せた。ジャスミンを早くこの男から遠ざけなければとそれだけを思った。


 治療が終わりユイカは家に戻り悔しくてその晩は声を上げて泣いた。


 ジャスミンは出てこなかった。


 

 翌朝、目が腫れ身体中が痛く起き上がるのも苦労した。でも仕事に行かなきゃ、、


 部屋を出ると昨日あったダットがユイカを訪ねてきた。


 ユイカはダットを部屋に招き入れようとした時ダットが言った。


「ジャスミン様にあって欲しい仲間がいます。近くのカフェにいるので一緒にきてもらえませんか?」


こんな顔で恥ずかしかったが、昔ジャスミンが人に会いたくなくて変装するために持っていたメガネをかけ、ダットについて出かけて行った。城には遅れると伝言屋に伝えるよう頼んだ。


 カフェに着くと二十人ほど日焼けした体格の良い男達がユイカを待っていた。


「こちらが昨日話したジャスミン様だ、ジャスミン様、この男達はこのゴールドバーグの小麦農家です。昨日の話を聞いて、、」


「ジャスミン様!話を聞きたいです!」「我々は生活がかかっており時間がありません!」


 男達は口を揃えユイカに言った。


 

 

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