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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第一章

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それぞれの思い



 翌日の昼、鯉の池に行くとドルフは小麦農家のダットという人物を紹介出来ると言った。


 ドルフの友人のお兄さんだ。名前と農家の場所が書かれた紙をくれた。

 

 ドルフに事前に頼んでいた週末に訪ねる約束も一緒に取り付けてくれていた。


「お手数をおかけしました、ありがとう。」


 ユイカは少しだけ前に進めるような気がして気持ちが明るくなった。


 お昼の休憩が終わりユイカが部屋に戻ると誰もいなかった。


 今日は何かあるのかな、、予定を知らされていないユイカは知らなかったが、今日は他国から賓客があり、貿易について意見を交換する重要な会議があったのだ。


 ラファエル、チェスター、そしてオレリアの三名が参加し、ジャスミンは貿易のことなんかわからないだろうと声をかけてもらえなかった。


 そんなことは知らずユイカは執務室で資料をみてこの国の最大の弱点、輸入に頼っている現状を変える必要があると一人対策を考えていた。


 この国には資源がある。鉱山では宝石が取れる、農業では小麦が今問題になっているが効率よく質の良いものを安定して作れば工業と農業で輸出が増え結果外貨も獲得でき国の運営が強固になる。


 書類に国の問題点と対策を書き込んだ。


 そして現実的に改善するためにやはり現場をみなければ、、。


 


 一人作業を終えるともう退勤時間になっていた。ラファエル達は誰も帰ってこない。


 仕方がない先に失礼しよう。ユイカが一階に降りた時ラファエル達と、来賓らしい一行の姿を見た。


「今日はありがとうございました。わが国との貿易はお互いに良い取引になると思います。」来賓の男がラファエル達に言った。


「ありがとう,また後日詰めた話をしよう」


 ラファエルは答え三人は賓客を見送り話しながら歩いてきた。咄嗟に壁の後ろ隠れた。


 三人は先程の来賓の話をしながら階段を上がっていった。



 、、私は何をしているんだろう。大事な話にも呼んでもらえなくて、。


 気にもしてもらっていないことはわかる、だけどせめて今日はこんなことがあるとか、、話して欲しかった。


 何もできないけどこんな風に隠れて悲しい気持ちになる自分が情けない。


 、、頑張れるかな、、


 でも頑張らないと一つだけでも結果残さないと


 ジャスミンがこの世界で強く生きてゆくための土台を作ってあげないと、


 ユイカは気持ちを立て直すために明日の事を考えた。




 翌日ユイカはダットの小麦畑に出かけて行った。


 郊外にある小麦畑までの道のりが分からないユイカはダットに迎えに来てもらう約束をしていた。


帝国の中央にある公園の噴水前で待ち合わせ、一緒に小麦畑に向かった。




 その頃ラファエルはパーティーに出席するために馬車に乗って外を見ていた。


 公園にさしかかった時ジャスミンの姿をみた。


 誰かと待ち合わせしていたようで輝くような笑顔で挨拶し、一緒に歩いてゆく姿を見た。

 その楽しそうなジャスミンをみて気楽そうで羨ましく思った。


 ラファエルは時々なぜ自分はこんな生活をしなければならないのかと思っていた。


 平民のように自分のことだけ考え自由に暮らしたい、けれど王子として生まれてしまった時からそんな夢を見ることをやめた。


 婚約者のエレノア姫は嫌いじゃない、自分の利益のためなら賢く立ち回れるタイプの姫だから妻として上手く立ち回るだろう。


 ダフニーとドリスも可愛いと思う。だけど、それだけ。心を揺さぶられる愛はない。


 王族、貴族なんてそんなもの。自分の意思などあってないようなものだ。ましてや結婚なんて国のため以外ない。


 楽しそうに男と歩くジャスミンは何も考えないでも生活ができる。本当に羨ましい限りだ。

そんな思いで二人を見つめた。


 

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