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消える私と王子様 〜異世界から来た私は嫌われ令嬢と体をシェアしています。  作者: ねここ
第二章

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ラファエルの両親



 ユイカはラファエルの両親、旧皇帝ルーカスと皇后マリーにラファエルと共に会いに行った。


 どう挨拶して良いのか分からずラファエルに聞くが「心配はいらない」とだけ言う。まあラファエルがそう言うならとユイカはラファエルに任せることにした。どう出会ったのか、どこの出身なのか、貴族なのかな等聞かれても答えようも無い。けれどラファエルが心配いらないと言うならば何も考えずラファエルについて行くことにした。


 城から少し離れた緑に囲まれた美しい白亜の邸宅に行くと二人はにこやかな笑顔を浮かべユイカを迎えてくれた。「あなたがユイカね!ようこそ!」マリーはとても嬉しそうにユイカの方に歩み寄り手を握ってきた。何か歓迎されるようなことあったっけ?嬉しそうなマリーを見つめユイカは戸惑いながらも笑顔を浮かべ頭を下げながら挨拶をした。マリーはニコリと笑い、ユイカの手を握ったまま邸宅の並びにある温室に入った。まさかマリーに手を握られたまま歩くことになるとは思いもよらずユイカは戸惑ったがマリーと同じような表情を浮かべるラファエルを見てこの家族に歓迎されているんだと心に暖かい光が灯ったように感じた。案内された温室は美しい花が咲き乱れ中央に噴水がありその近くにテーブルがセッティングされていた。そのままマリーはユイカを案内し,ユイカとラファエルが隣同士に腰をかけ、向かいにはマリーとルーカス夫妻が席に着いた。


 ジャスミンの時以来、あの時も同じテーブルにつき話をしたが緊張で頭の中が真っ白になっていた。今も緊張しているが、隣にラファエルがいるだけで気持ちが落ち着く。ユイカはラファエルを見るとラファエルは目を細めユイカの手を握った。ああ、ラファエルに手を握ってもらうだけで緊張が和らぐ。落ち着いた心でラファエルの両親の顔も見ることができている。ラファエルの両親、よくよく見ると美形だわ。どちらも金色の髪に青い瞳だけど、目は父親似なのね。


「ところでユイカ、これ、、」マリーが突然カラクリ箱を取り出した。「あ、これ新しいものですね、この間とは違う、、」あ!ユイカは慌ててラファエルを見た。あの時はジャスミンの中にいたんだわ!!焦るユイカを見てラファエルは笑いながら言った。「父上、母上、お分かりいただけたかな?」ルーカスとマリーは驚きの表情でユイカを見た。


 「ユイカ、それ開けられる?」ラファエルは箱をユイカに渡し,ユイカは手で触りながら解体してしまった。

「まあ!!あなたは本当にジャスミンの中に?!」「驚く事実だ」二人は驚きながらユイカを見ている。


 「はい、私は異世界からやって来てジャスミンの中に住んで?いました。お二人にはお城で朝食に招待頂きました。又お会いできて嬉しいです」ユイカは改めて二人に挨拶をした。ラファエルが事前に話していてくれ、ユイカはすんなりと受け入れてもらえた。こんな嘘みたいな話ラファエルが話すと本当に思えるのかしら?ユイカはラファエルの手をぎゅっと握ってありがとうと言った。ラファエルは何も言わずユイカの手を持ち上げキスをした。


「ユイカ,私はあなたに感謝をしているの、この冷たいラファエルが誰かを本気で愛するとは、、」

マリーはユイカの手にキスをするラファエルをみて泣き始めた。「本当に、ラファエルは皇帝としては文句のない人物だが、淡々としていてな、全てに興味がないようにみえていたんだよ」ルーカスが言った。


 ……「私もお気持ち理解できます。お二人に見出され、お城に出勤した初日は一生忘れません。ラファエルは最初、、本当に本当に冷たかったんです。」ユイカはあの日を思い出しラファエルを見た。ラファエルは飄々とお茶を飲んでいる。


「まあ、その話、聞かせてちょうだい」マリーは楽しそうな顔をしてユイカに聞いた。ルーカスもお茶を飲みながらユイカの方を向いている。「ラファエルは出勤したジャスミンに、挨拶しなかったんです。ジャスミンは家族にいじめられてて傷ついた子だったんですが、ルーカス様とマリー様に認められ勇気を出して一歩進んだその日に冷たいラファエルを見てショックを受けてしまい、、。私は頭の中で激怒していたんですよ」


 ユイカはあの日の事を思い出し怒りはじめた。もう!!過去のことなのに思い出しても腹が立つわ!


「挙句のはてに、、あのチェスター様がジャスミンに向かって妹達とは全く似てないんだなって、、あの暴言忘れません!で、ジャスミンはショックで引っ込んでしまい私が出てきたんです。まあ、チェスター様は今ジャスミンを大切にしてくれているので良いですけど。でもラファエルは本当に氷のように冷たかったわ。」ユイカはラファエルに握られている手を振り解き腕を組んでラファエルを睨んだ。その様子を見てマリーは吹き出して笑っている。ラファエルは相変わらずだ。


「私は結果を残さないとラファエルに相手にもしてもらえないと、そう理解して、絶対に負けないって思っていました。」ユイカは頬を膨らませラファエルを見ながら言った。「ラファエルは興味がないくせに社交辞令で話しかけてくれるんですが、ふーん、そうなんだ、で終わるんです。海で助けた時はあんなに可愛かったのに、、別人かと、、あ,それは私たちですが、本当に冷たい人で、、」マリーとルーカスもユイカの意見に同意する様に頷いている。ラファエルはフフッと笑ってユイカを見ている。


「でもある日、ジャスミンの両親に呼ばれて彼らの家に行くといきなり殴られたんです。あの時は私が表に出てて、、」ユイカは組んでいた腕を解き頬を撫でながら言った。ラファエルは急に真顔になり言った「ユイカ、あの男に殴られたのか?」ユイカは突然この話に食いついたラファエルに驚きつつも話を進めた。「ええ、本当に理不尽で許せませんでしたが、ジャスミンの為に我慢し手をついて謝りました。本当に許せなかったのですが、でも翌日、ラファエルが私の話を初めて聞いてくれたのです。それからかな?ラファエルを見る目が変わって、、」ユイカは少し照れくさそうに下を向き両手を握りしめてた。そう、あの日から私の中でラファエルに対する何かが変わった。


 ラファエルは突然アディを呼び小声で話をし、またユイカの話を聞いている。


「まあ!ラファエル!ユイカの心を掴み始めたのね!!」マリーはルーカスの顔を見て恋する少女のように頬を染めながら二人の恋の始まりを喜んでいる。


 ラファエルはあの時のジャスミンを覚えていた。芯のある瞳をみた。やっぱりあれはユイカだったんだ。

あの日私の中でユイカの存在を強く感じた。私もあの時からユイカを意識したんだ。


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