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傲慢な男らと意固地な女  作者: 迷子のハッチ
第2章 巨悪
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第24話 巨悪犯罪組織の全貌

 犯罪組織の全貌解明。

 犯罪組織の内情はドロドロでひどい物でした。しかも周辺国の思惑が絡み合い、内乱の危険さえ一発触発の状態です。


 貿易や競売を牛耳るイッスイ伯爵派。

 最も資金を持っていて貴族への影響力がある。貴族の影響力を使い手広く商売を広げている。


 麻薬や偽薬詐欺団などを牛耳るロクサス伯爵派。

 情報を握る事で組織の乗っ取りを企んでいる。この派閥が一番人が多く、手広く人を集めやすい立場から国外の勢力との繋がりが多い。


 誘拐や暗殺など王都の破落戸を束ねるニジン子爵派。

 悪辣で、暗躍する事で恐れられているが人数も少なく、資金力も弱い。


 税金のピンハネや売春宿の経営の上がりやミカジメ料などの従来からの上がりを管理する内務卿タイニードラムス侯爵の派閥。

 穏健派と見られているがやっている事は破落戸ごろつきの元締め。内部は小さな派閥に別れ求心力を失っている。


 ニジン子爵の暗躍でイッスイ派とロクサス派の抗争が始まりタイニードラムス侯爵派が分裂して両方の応援をしている状態。


 この内ロクサス伯爵派が神聖同盟と繋がり、密かに応援を頼んでいた。既に少なく無い人数が王都へ密かに派遣されています。逆にイッスイ伯爵派は対抗しようと東のステップ族を引き込んでいる。こちらも多数が王都に潜伏していました。


 ニジン子爵は抗争を煽り、混乱に乗じて主導権を握るつもりですが危うい気がします。神聖同盟の謀にうまく踊らされているだけに思いますし、東のステップ族は騎馬民族です。略奪が主な目的の彼らにコントロールが効くとは思いません。


 タイニードラムス侯爵の派閥は最大派閥だが動きが鈍く、従来の必要悪としての認識も強く、抑圧的な対処しかしてない。元々の組織の在りようは彼らだったのでしょうが、組織は腐る物です。


 ラーファが使い魔を使って探っている場所は、国務院以外は第2城壁内に多くの場所が在ります。第2城壁内の貴族の家には奴隷施設や倉庫、競売所に暗殺者訓練場や麻薬工房も在ります。


 組織を支える王都の下部構成員が行う商売には、破落戸ごろつきの拠点や偽薬工房だけでなく、酒場、売春宿、博打場、武道場、密貿易の倉庫など多くの場所が在ります。


 今は何もできなくても彼らの罪の証拠は記録を取り、いつか追及できる日に備えます。


 今の所、更に上 王様が知っている証拠は在りません。


 今までの証拠や話から、国務院の王都管理部門が集団でこの犯罪組織を運営していて、名目で内務卿が首領として据えられているのでしょう。


 ラーファには相手が大きすぎて手が付けられません。放っておいたら内部抗争で内乱に成るのは間違いないけど、それでは王都の人達だけでなくオウミ国の多くの国民が混乱に巻き込まれる。


 ラーファには魔術師としての力が在っても、これだけ大きな組織に対抗する力など無い。数か所の施設を潰す事ならできるがその位です。悩んでいるのはこの事を王様に告げるかどうかです。


 王様やその側近らはこの組織を知っているはずです。でなければラーファに公開治療など押し付けはしなかったでしょう。悩んでいるラーファにある知らせが届きました。


 ル・ボネン国が回答を知らせて来たのです。それによると、6月23日にル・ボネン国の王宮前広場に飛竜で昼5時(午前10時)に現れてほしいそうです。


 6月4日に配達された、ガランディス伯爵からの手紙にそう書いて在りました。今ル・ボネン国の使節団が来ていて王様と話し合いが行われているそうです。ラーファには関わり合いの無い事です。


 ラーファはすぐさま返事を書いて、ル・ボネン国の言って来た通りでラーファは承諾した事、飛竜の手配をお願いしたい事を書いて手紙を持って来た衛兵に渡した。


 今回の件ではガランディス伯爵も王様も影の組織も黒に近い灰色だと思っている。でもどうしたら良いのだろう?


 次回、暗殺者養成所でのハプニングと思わぬ影響です。

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