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悪役令嬢キーワード

悪役令嬢は笑わない、悪役令嬢を笑わせたい

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2022/01/03



 悪役令嬢が笑ってくれない。


 今までは笑ってくれていたのに、つい先日から笑ってくれなくなった。


 俺がうっかり未来の事を喋ったせいだ。


 この世界は乙女ゲームの世界で、君は悪役令嬢。


 そんでもって、未来には断罪される予定。


 そんな事を話したら、誰だってショックを受けるだろう。


 ついうっかり、口をすべらせなければよかった。


 君は、ショックを受けただろうその日から、まったく笑わなくなった。


 俺の責任だ。


 どうにかして、俺が彼女の笑顔を取り戻さなければ。


 でも、どうすればいいだろう。


 皆に協力してもらえば、なんとかなるかな。







 私はどうやら、悪役令嬢という存在らしい。


 悪役と、令嬢という言葉は知っていたが、別の世界にはその二つをくっつけた言葉があるようだ。


 正直乙女ゲームとかシナリオとかの話はよく分からなかったが、悪役令嬢の事はよく分かった。


 誰かを不幸にして、誰かを悲しませる。


 そんな存在らしい。


 だから私は、誰も寄せ付けない事にした。


 私はよく幼馴染の男の子から、笑顔が魅力だと言われていたので、笑わないようにした。


 人と距離をおいて、極力話をしないようにもした。


 幼馴染の男の子が皆で私を気遣って、色々やってくれているけれど、いい迷惑だと言って突っぱねた。


 関わらないで、とそう言って、彼等の好意をはねのけた。


 もしも、運命を変えられなかった場合に、辛い目に遭うのは私一人だけで十分だから。


 運命という言葉は、私にとって重い言葉。


 未来という言葉は、私にとって恐ろしい言葉。


 私を生んだ母は、重い病気で、死ぬことがさけられない運命だった。


 遠い未来には生きていないだろうと、最初にお医者様にかかった時にいわれたらしい


 だから私は、抗わない。


 その代わりに、他の人を守る。


 何かをするなら、その事に力を使うべきだと思ったのだ。


 昔、母がしてくれたように。


 だって、母は身ごもっていた私を守るために、病気の治療をしなかったのだから。


 ここで、私は母と違う判断をする事はできない。








 ああ、どうしてだろう。

 

 色々な事をやったのに。

 

 今日も彼女は笑ってくれなかったな。


 それに、あまり喋ってもくれない。


 目も合わせてくれなくなった。


 まわりの人達はどんどん君から遠ざかっていく。


 嫌な人だとか、勝手な人だとか、言われてしまっている。


 このままでは本当に悪役令嬢になってしまう。


 どうしよう。そうなったら、俺のせいだ。


 もし彼女が破滅する事になってしまったら。


 俺はどうやって償えばいいんだろう。


 何をやっても、その未来がさけられないとしたら?


 そしたら、俺には一緒に破滅するくらいしかできないんじゃんじゃないだろうか。








 不幸な運命の中で彼女を見捨てるなんて、そんな事は考えられない。


 だって、彼女は





 不幸な運命の中で彼を道ずれにするなんて、そんな事は考えられない。


 だって、彼は、





「「俺(私)にとって大切な人なのだから」」






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