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月下の亡霊、異世界に立つ  作者: 旧世代の遺物
5/18

5/ 異端の壮士

 不定期更新です。

 今回は戦闘ありです。



    /1



 近々近隣のフェルム族との緊張が高まっているとのことなので、模擬戦形式での訓練を受けることとなった。

 牧歌的な眺めが広がる田園から閉ざされた城塞の中、鉄と木がぶつかり合う音が幾重にも重なり響き渡る。

 眼前には鎖帷子を着込んだ屈強な男達が、木製の剣や槍を使って命を賭さずに凌ぎを削り合っている。

 やはりその中でも青いマントを羽織った部隊は飛び抜けて猛者揃いだ。

 コーバック王の直属であるアルベルト率いる"蒼き狼"は、その神速の槍捌きと特有の蒼い装束からアウロラ族の力の象徴として敵味方を問わず畏怖されている──とアーデルハイトは語ってくれた。

 自分はまだ彼女の過去は知らないが、その博識には多分に助けられている。やはり最初の夜に助けておいて正解だったと実感する。


 円形の簡素な闘技場の中で、一対一で戦う戦士達。前述のように木製の武器といえど、その膂力から突き出される一撃は下手に受ければ軽傷では済まないだろう。

 本来であれば奴隷であるアーデルハイトがそれを見ることは許されないが、自分の教育役ということで特別に許可されている。つまり、自分が行きたい所であれば彼女もまた随伴することができるのだ。

 彼女の話によると、旧帝国では奴隷とは極めて広汎な役割を担っており、農業などの肉体労働はもちろん、医者や教師まで担っていたらしい。

 コーバックは帝国の文化に強く憧れている為、他の部族とは違い奴隷を優遇しているのだとか。


 ……とまぁ、捕捉は後にしておいて、今は眼前の戦闘に集中すべきだろう。

 アルベルトの従者として登用された以上、暫くすれば自分にも出番が回ってくるだろう。

 相手は……多分あの槍使いだろう。


「またエルリックの勝利! 次は!?」


 そこで審判と思しき人物と視線が合う。

 それと同時に無数の戦士達の視線が突き刺さる。

 ……そうだった。直接面識があるのは最初の拠点に居た者達と蒼き狼だけなのだった。

 それ以外の者からは『影のように現れた異邦の戦士』として噂が広まっているらしい。

 

 何をするでもなく佇んでいると、連勝を重ねる槍戦士から指を差され、勝負を申し込まれる。

 ここで断ってしまえばコーバックやアルベルトの面子に関わると思ったので、一度深く頷いてから舞台に出る。

 その前にアーデルハイトが小さく耳打ちする。


「……これは模擬戦です。絶対に殺さないように」

「分かってるよ」


 自分の戦術は『闘う』為のものではなく、ただ『殺す』ことに特化した術理だ。

 思えば相手を殺さない戦闘などどれほど久しいものだろうか。


「おおっと! これはあの『月下の亡霊』のお出ましだ! 一夜にして五将を討ち取ったというその実力、いったいどれほどのものなのか!? 対するは"銀騎士エルリック"! 蒼き狼にも劣らぬその技量を以って連勝を守り抜けるのか!?」


 未知の新参者と歴戦の猛者の対決に観客は盛大に沸き立つ。

 自分は夜間でのゲリラ戦に特化した戦術が得手である為、少なからず不安が残るが、ここで負ければ見放されかねないので敗北は許されない。


 用意された武具はまず鎖帷子と鉄兜。そして木製の槍にスパタと呼ばれる幅広の長剣とサクスという短剣だ。安全性確保の為か棍棒は除外されている。

 

「……これだけでいい」


 驚愕する審判を他所にスパタだけを手に防具も盾も無しで舞台に立つ。

 自分としては大太刀に近い武器さえあればそれで良く、防具は運動を阻害すると思って着けなかったのだが、挑発と見做した銀騎士が憤慨する。


「おのれ若僧! その軽率さ、すぐにでも後悔させてくれるわ!」


 審判が合図すると同時に銀騎士が一直線に鋭い突きを繰り出してくる。

 憤慨しつつも怒りに囚われていない、実に効果的な一撃。

 だが軌道さえ予測できれば対処は容易い。


 自分はスパタでその一撃を逸らし、その隙に斬り返すが盾に阻まれる。

 この盾を用いぬ戦術に相手は僅かに驚くものの、あくまで冷静に戦闘を続ける。

 繰り返される刺突と打撃、だがその悉くを弾き、斬り返すことで敵を焦燥させていく。

 

 何も十の力を同じ力で受ける必要はない。例え一の力であってもその力の向きを逸らす程度は可能だろう。

 力も速さも相手が上、ならばこちらが持ち得るのは巧さのみ。

 なんせこれは模擬戦、相手に一撃当てればそれで勝ちなのだ。ならばたった一撃、それを確実に決める機会を作り出すだけのこと。


 とは言うものの、相手も相応の猛者。その機会を作り出すにも決定的な決め手が欲しい処だ。

 幸い相手の挙動は規則的で、癖を掴むのは容易かった。

 相手は中々勝負が動かないことに苛立ってきているのか、少しずつ疲労を見せ始めている。

 それも狙った通り、自分の剣術はただ攻撃を逸らすだけではない。

 この剣術の真価とは、相手の攻撃を不自然な方向に逸らすことで必要以上に体力を消耗させ、体幹を崩し始めた処に致命の一撃を叩き込むことで発揮されるのである。

 ──つまり自分はそれだけ強大な膂力を振るう敵と戦う機会が多かったということなのだろうか。


 やはり狙いの通り、完全に防戦に徹していたにも拘らず相手だけが疲労困憊になってくれている。

 相手は確実に勝負を決めに来ている。

 銀騎士は盾を背中に仕舞い、両手で槍を握りしめ、必殺の構えを取る。


 数瞬の後、銀騎士は矢の如き勢いで自分目掛けて突進してくる。

 これほどの一撃だ、逸らすことなど到底不可能であり、盾で防ごうとも手首が折れてしまうだろう。

 だが──決して見切れないわけではなかった。


「何、だと……!?」


 銀騎士は驚愕する。当然だろう、この技を初めて目にして狼狽しない者は多分ごく僅かだろうから。


 成功するかどうかは賭けだったが、自分は相手の刺突の初動を見て軌道を計算し、安全地帯に回避してから左足で槍を踏みつけたのだ。

 そして槍を踏み台に相手の背後目掛けて跳躍し、その過程で左腕を首に巻き付け、体重を利用して後ろ向きに地面に引き倒し、首に剣を突き付ける。


「──勝負ありだな」

「な……貴様、何をした……!?」


 審判は呼吸すら忘れていたようで、幾許の後に銀騎士の敗北を宣言する。

 それと同時に観客の間で歓声が上がり、銀騎士は瞠目したまま動かなかった。

 自分はそれらを尻目に武器を返し、アーデルハイトの許に向かった。

 そうするや否やアルベルト率いる蒼き狼達が走り寄り、次々と質問を飛ばしてくる。


「スゲェよアンタ! 今のどうやってやったんだ? 槍踏んづけて飛び上がるアレ!」

「いやいや、盾を使わずして槍を捌き切った術理こそ驚嘆に値する。あんな剣術は初めて見たよ」

「…………見世物じゃないんだがね」


 困ったな、これでは動けないではないか。

 彼女に視線で助けを請うが、彼女は群衆の外に押し出され、顔を見ることが精々だ。

 彼女は何故か勝ち誇ったような顔で見ているだけでまったく制止しようとはしない。


「程々にしておけよお前達。俺としても聞きたいことは山ほどあるがな」

「隊長! コイツを何処で拾ったんです? こんな逸材、よく見つけてきましたね」


 アルベルトが群衆の中から現れ、従士達を制止する。

 彼は誇らしさと驚きが同居した面持ちでこちらを見る。


「よくやってくれた。あのエルリックを一騎討ちで破るとは恐れ入ったぞ。是非とも次は俺とも対決して貰いたいものだ」

「……また次、な」


 そもそも味方であっても手の内を明かすことは避けたかったのだ。

 これで少なくとも槍使いとの戦闘術は見破られてしまっただろう。

 ……おそらく、アルベルトに同じ手が通用するとは考え難い。


「お見事。まぁ、あなたなら敗北はあり得ないと思っていましたが」


 彼女は言葉の通りに安心したような素振りは見せない。

 大方、始まる前から勝利を確信していたのだろう。

 ……自分が敵陣を崩せたのはあくまで闇討ちだったからだというのに、何故一騎討ちである今回でも勝利を確信できたのか。

 彼女の言動は時折疑問に思うことが多い。


「……今日はもう一騎討ちは無いんだろう? なら、もう少し見ていくよ」

「ああ。いつ戦になるか分からんからな。好きにしろ」


 そう言って群衆から離脱し、その後は様々な部隊を視察させてもらった。

 この集落は途轍もない辺境だと思っていたが、首都であるここはこうして見ると中々に壮大だ。

 ざっと見た上での推察だが、軍隊の数は全軍で五万程か。

 これは自分の世界での話だが、五万という数は西暦四五一年に起きたカタラウヌムの戦いにおける西ローマ・ゲルマン連合とフン人を合わせた合計に達する程の大軍勢だ。何としてでも旧帝国領に侵攻したいという族長の意志はどうやら本物らしい。

 ……たったこれだけでも、この世界における己の無知を実感させられる。一部族ですらこれだけの軍勢を従えているのだ、旧帝国領に陣取る政権はいったいどれほどの領土と軍隊を所有しているかなど、想像のしようもない。

 まだまだ、アーデルハイトに教えて貰うべき知識は多いということか。

 その知識はいったい何処を源泉としているのかは不明だが、これほど広汎な知識を持ち、内情に詳しい人間に出会えたのは幸運という他ない。

 彼女をお目付役に付けて貰ったことといい、コーバックには世話になりっぱなしだ。


 彼女は戦争には興味がないのか、つまらなそうにその隊列を見ている。

 だがそれを口に出すことはなく、行きたいと言った所には素直について来てくれた。

 結局、陽が暮れるまで教練を眺め続けることになった。



 ◇    ◇    ◇



 夜。

 今日は星が綺麗だったから丘からの眺めを楽しむことにした。


 この森に囲まれた大集落は現代の都市とは違い、夜間は闇に閉ざされる。

 それ故夜空を阻む物は無く、満天の星空が一面を照らすのだ。

 この部族のみならず、この時代の人間は陽が落ちれば眠り、陽が昇れば起きる。

 昼はあれだけの喧騒があったというのに、夜になれば嘘のように静かな世界となる。

 その神秘的とも言える静謐を、自分は少なからず好ましいと思っていた。

 

 自分は蒼き狼の従者に任じられてはいるが、正式には食客という身分だ。

 それ故住居は空いた家屋を使わせて貰っており、世話係であるアーデルハイトと同居しているのが現状だ。

 ここは首都である為、それなりに大きな住宅が立ち並んでおり、最初の拠点とは桁違いな街並みとなっている。

 自分が使わせて貰っている住宅は木と藁などで組まれた簡素な物ではあるが、内装は綺麗に整っており、多少寒くはあるがまぁまぁ快適なのだ。……族長の邸宅で暮らしていたアーデルハイトは多分自分の知らない処で愚痴を零しているだろうが。


 そうして漠然と夜景を眺めていると、隣に誰かが腰を下ろした。


「このような時刻に何をしているのです? 明日の活動に支障をきたされては困ります」


 もう聴き馴染んだ声、アーデルハイトのものだ。

 

「……此処は、本当に星が綺麗だ。オレの故郷の夜は灰色だった」


 そう、本当に朧げだが、故郷の夜は幾重にも反射した光の所為か灰と同じ色に染まり、星など見えようもなかった憶えがある。

 それは──例えるならば埃色。光の乱反射の果てに見えるある種の極彩色。

 地方に行けば暗い空は現れたが、それでもこれほどの雅さには及ばない。


「灰色の空……白夜ではないのですね」

「ああ、聳え立つ石の塔と忙しなく走る車両。その時は気にもならなかったけれど、本当はそういう世界の方が希少だったのかと思うと……自分の見識の狭さを思い知らされるよ」


 所業が無常であるのと同じく、世界に常など無い。

 人々は往々にして正しい世界の在り方を追い求めるのだが、世界とは観測者の印象によって左右されるものである以上普遍の真実という実在に到達することはできない。

 そうだ、正しさなんぞ所詮は個人の主観なのだ。それが集合して抽象化した何かを人々は"道徳"と定義し、利益を最大化する為の行動規範を"正義"と尊んだ。

 ならば在るべき世界など、何処にも存在しないのだろう。


 自分の故郷では一般に殺人は悪と断じられていたが、この世界ではそうではない。

 いや、道徳上悪ではあるのだろうが、そういったものは"利益の最大化"という欲求に踏み潰されるのはこちらもあちらも同じことだ。

 もとより自分はそういった常識(コモンセンス)から逸れた存在、今更正邪善悪の秤に掛けた処で意味などありはしない。


 ……自分が邪悪と謗られ悪辣と詰られようと、結局為すべきことは変わらない。

 所詮大量殺人者でしかない自分が周囲にどう言われようが、それはこの星空に喋りかけることと同じく無意味。

 ……そう、全ては無意味。やがて時と共に風化していくだけの泡沫にも似た幻。

 生の何と儚きことか。死の何と近いことか。

 この広大な地平を誰が征服し、如何に意味付けしようが、やがて忘れ去られ塵芥と化す。

 彼女も自分も、族長も等しく消え行くだけの存在なのだ。

 それでも、何か残るものがあるとしたら……?


「そうですか、それはさぞや……素敵な場所なのですね」


 ──そんな言葉は、初めて耳にした。

 

「……多分、そう言えるのはお前さんが知らないからじゃないのか? 憶測だが、あそこに住んでいた連中はそうは思っていないだろうさ」

「いえ、それだけを聞く限りでは……そこはとても栄えているのでしょう? 多種多様な人々の営みがあって、沢山の車両が休む間も無く走り回る。道には雑多な店が立ち並び、道行く人の熱気で街は潤う……それってとても、幸せな眺めでしょう?」

「……その街に住む連中は口を揃えてその在り方を醜いと言って、内心遠ざけたかっていた。──ここは、きっと連中が求め欲していたような場所じゃなかろうか」


 自分としてはそれが良いか悪いか言えるほど世界を知らないが、都市住民達の多くはその喧騒を煩わしく思っていただろう。

 ……そうなればこの原始的とも言えるこの集落は、連中にとって理想的な住処なのではなかろうか。

 だが、彼女の言い分にもいくらか理はあると思う。

 そもそも社会とは個人的な欲求──つまり悪意──を剥き出しにしていては成立し得ない。故に、あれだけの秩序が成立していたのは悪意を上回るだけの善意が集まっていた証左なのだろう。

 ならばそれは、それなりに幸福な眺めだったというだろうか?

 ……やはり答えは出せない。


「……ワタシはそうは思いません。個人的な事ですが、ワタシはこんな所に来たくはなかった」

「お前さん、ここの出身じゃないのか?」


 これも少し驚きだ。

 てっきり、彼女はこの集落で生まれ育ったものだと思い込んでいた。

 ……そうだ、それにしては妙に品があると違和感を感じていたのだった。


「ええ。ワタシは元々帝国の生まれでした。父は帝国軍人で、母は北方諸族の一派であるケルサス族の貴族でした。ですが五年前の首都攻略戦で父は斃れ、母共々アウロラ族に奴隷として連行されて来たのです」


 ……それが、彼女が奴隷である理由。

 思えば、彼女の家族と会ったことがなかった。それは、こんな複雑な背景があったからなのか。


「なら、お前さんにとってここの連中は父の仇ということか。それなら族長の側仕えをやっているのも、復讐の機会を窺っているからなのか?」

「……いえ。コーバックの奴隷になったのは、ワタシも母も彼らが持たない知識を持っていたからというだけのこと。別段、憎いとも好ましいとも思っていません。ただ、ワタシは……」


 彼女は苦しみを交えながら、あくまで平常を装いながら語る。

 溢れ出んとする感情を押さえつけようとして、言葉を詰まらせる。

 底知れぬ悲憤に打ちのめされ、それを何とか抑えようとした果てに得た諦観にも似た鉄面皮。

 そこには、果ての無い絶望に擦り切れ、諦観者の仮面を被ることで全ての悪意から己を守ろうとする女の横顔があった。


 ──所詮、世界などそんなもので、どう足掻いた処で結末は変えられない。ならば、何もかも諦めてしまえば傷は付かないと。

 喜びも悲しみも、憎しみも愛しさも、受け入れなければ己は揺るがないと。


「……そうか、ならオレから言えることは無いな。お前さんがそうした方が良いと思ったんだろ? 今更己を曲げる必要も無かろうさ」


 彼女はその鉄面皮を揺るがせ、僅かばかり驚嘆が混じった息をつく。

 

「……とてもあなたらしい言葉ですね。でも、そう言うと思っていました。こんなことを言ったのは、あなたなら安い憐憫を向けないだろうと思ったから」


 初めて、その素顔の一端を垣間見た。

 その横顔はやはり怜悧な諦観に固まっているものの、砂漠に降り注ぐ雨のように僅かな信頼が灯っていた。


「……オレには過去が無い。だからお前さんの身の上に関してとやかく言うことはできない。──だが」


 その先を言うべきか否か、考えあぐねる。

 彼女は極めて複雑な内面を備えている。故に言葉は最大限選ばなければならないが、今回ばかりは自分も言いたいことを言わなければならないと思った。

 ……彼女は、口にしたくなかったであろうことを言葉にする程度には自分を信頼してくれているのだ。ならば、こちらも報いなければ釣り合わないだろう。


「お前さんはお前さんが在りたい自分で在ればいい。もし何かやりたいことがあるのなら、その時は最大限努力する。──だから、いつか果たしたいと思う望みを見つけるんだ」

「望み……ワタシの、望み」


 彼女はそれきり押し黙ってしまった。

 それもそうだろう。今まで何一つとして希望など持つまいと意地を張り通して来たのだ。

 そもそも自分とて願望なんぞ持ち合わせていないのに、他者にそれを持たせようとするなど、我ながら無責任な発言だと思う。


 「──分からないならいいさ。正直な所オレにも願望など無い。……今日はここまで。そうだな、何かそれらしい事が思い浮かんだらまた話そうか」


 そうして腰を上げ、星空の下を発つ。

 明日に備えて眠ることにしたのだが、彼女は思う所があるようで、もう暫くそこに居るようだ。

 ほんの僅か、ほんの一部ではあるがその仮面に隠された素顔を垣間見たような気がしていた。


 今回もお読みいただきありがとうございます。

 やはり戦闘パートを書くのは難しい……。

 どうしても盾を持った敵を倒すのはイメージが湧かないんですよね。


 それとアーデルハイトの内面を少しだけ掘り下げました。

 実は彼女の感情の薄さは意図的なものなのでした。


 それではまた次回。

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