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文明トカゲ  作者: ペン牛
八 懐旧の澱
187/263

 とにかく、佐治さんの意思をちゃんと確認することにする。

『それじゃあ、一緒に行くってことでいいんでしょうか?』

『……それでいいわ。日時は?』

 日時――どうしようか。だが、佐治さんの仕事のことを考えればあまり先にならない方がいいだろう。となると宿泊券が一泊二日のものであることから、今週の土日がちょうどいいのではないか。

『今週の土日はどうでしょうか?』

『いいわよ。何時にどこに集合?』

 佐治さんに山滝亭のホームページのアドレスを送ってから、

『ここに十二時集合でどうでしょうか? ただ、食事は夕食と朝食だけみたいなのでお昼は自腹になってしまうんですが』

『そのくらい別にいいわよ、とにかく話はわかったわ。当日よろしく』

『はい。こちらこそよろしくお願いします』

 予想よりも遥かにスムーズに佐治さんを温泉に誘えた。というかあまりにもスムーズすぎて現実感がない。

(……完全に断られるものとばかり思っていたけど)

 きっと僕の想定していなかった要因が多数あったのだろう。佐治さんが実は温泉が大好きだったとか、仕事で疲れていてどんな手段でもいいからゆっくりしたかったとか、あるいは――山滝亭にトカゲがいるとか。

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