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文明トカゲ  作者: ペン牛
七 怨讐の皹
160/263

10

「平気。私元々そんなにお腹空く方じゃないし、その、せんせーとのディナーが食べられなくなっちゃったら困るから」

 そう言われてしまった以上は無理には勧められない。何を注文するか決めようと真奈さんからメニューを受け取り、眺めていると、

「――ちょっと、なんでここにいんのよ」

 絶対にここでは聞くことはないと思っていた声が、すぐ後ろから聞こえた。振り返る。細長いキャリーバッグを持った、すらりとした威容。

「佐治、さん……どうしてここに?」

「どうしてって、そりゃこっちの台詞――あぁ、なるほどね、納得したわ」

 佐治さんは僕の向かい側に座っている真奈さんを見下ろして、そう言った。

「……せんせー、この人、知り合い?」

「あぁ、佐治さんっていって、なんていうのかな、お世話になってる人だよ」

「……ふーん」

 真奈さんはあまり面白くなさそうな顔で佐治さんを見上げた。佐治さんは真奈さんの視線を表情を変えることなく受け止めて、

「――趣味が悪いわね」

 と言った。

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