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第10話 どうしてるかなーっと

   ◆◆◆


 会合は白熱した。


 復活する場所と時期が分からない以上、後手後手に回るのは必然。それを加味した上で、どのような手立てを打つかを話し合う。


 それでもやはり決定的な案は出ない。


 相手は破壊の魔王イヴァロン。全盛期のイライザと張り合う力を持つ暴力の権化。


 どんな案を出しても、全世界の人間を救うのは不可能なレベルだった。


「ダリィけど、各所に探知魔法を広範囲で張ってだな!」

「それだと後手に回ると言っちょるじゃろチンピラ聖王!」

「おじいさん、言葉が悪いですよ」

「奴が復活直後に周囲を吹き飛ばせば、都市の一つや二つは地図から消えるナリ」

「それなら、私達で世界中の大都市を中心に警戒すれば……」

「キヒッ。魔王がイライザ様級なら、タイマンは不可能だねィ。他の奴が着く前に死ぬ」

「うむ! 無駄死にはよくない! だが誰も殺させやしない!! これはあれだな、かなり無謀だ!!!」

「まあまあ皆、おかしでも食べておちつこーよ」

「すみませんっ、すみませんっ。ボクの【予知夢】で見えないばかりに……!」

「…………」


 案を出しては反対意見によって潰され、また案を出しては反対される。


 まさに泥沼だ。


「うぅむ……」


 国王陛下が指で机を叩き、唸る。


 シャウナもその隣で不安そうな顔をしていた。


「怪我人が出ても俺の治癒で全快にしてやんよ! あーしてやんよ!」

「聖王天が間に合わなかったら多くが死ぬ! 今は失われし転移魔法があれば話しは別だが!!」

「ア″ァ″ッ!? よゆーだわクソが! 心停止直後でも回復させられるわボケェ! なんなら今すぐテメェで試してやろうか剣聖天!」

「ちょ、止めなさいよ聖王天」

「脳みそツルツル年増は黙ってろ!」

「あぁ? ぶち殺すぞ小僧!」


 おぉ……一触即発……ビリビリとした空気が伝わってくる。このままじゃ十極天同士の喧嘩になるぞ。


 シャウナもそれを察したのか、俺にアイコンタクトを飛ばした。


「エリオラ」


「ん」


 エリオラが少しだけ目を閉じる。


 瞳から黒い火花のようなものが散り──大広間にいる誰よりも、強大な圧を解放した。


「「「「「ッッッ!?!?!?」」」」」


 一瞬で臨戦態勢になる、国王陛下を含めた十一人。


 だがその頃にはエリオラの圧は消え、当の本人はしれっとした顔をして立っている。


「……何ナリか、今の圧は……?」

「分からないかも……?」

「出処はどこだコラ!」

「キヒッ。巧妙に隠されてるねィ」

「まさか魔王復活じゃないわよね……?」

「それにしても一瞬すぎるぞい」


 誰も警戒を解く様子はない。だけどさっきまでのギスギスした雰囲気もない。


 そんな中、国王陛下が席から立ち上がった。


「十極天会合を一時中断する。魔王復活の前兆と考え本日は各自情報収集を行い、明日再度会合を開く。()け」


「「「「「はっ!」」」」」


 シュッ──。


 瞬きする間に大広間から消える十極天。なるほど、一応明日までは暇なのか。


 国王陛下も足早に大広間を出ていく。


 それを確認すると、シャウナが息をついて近付いてきた。


「お疲れシャウナ。大変だな」


「ありがとうございます。ですが今回の会合はエリオラ様がいらっしゃったので、まだ楽な方ですよ。これがエリオラ様がいなかつたと思うと……」


 ああ、多分大広間の一つや二つは破壊されてただろうな。血の気が多いにもほどがあるだろ。


「お二人共、今日はお疲れ様でした。お部屋でゆっくりとお休みください」


「ああ、そうさせてもらう。行くぞエリオラ」


「ん」


 俺達は客室に戻ると、執事服から自分の服に着替えた。


「タナト、この後どうする? エッチする?」


「そうだな……イライザ達の様子でも見に行くか」


「……女の誘いをスルーするなんて、タナトは罪な男」


 お前はもう少し遠慮というものを覚えような。


「流石に五日間も閉じ込めてるんだ。このまま顔も出さない訳にはいかないだろ?」


「むぅ……仕方なし」


 まあ、あいつらのストレス溜まってなきゃいいけど……。


「《虚空の生け簀》」


 さてさて、どうしてるかなーっと。






「ふっふっふ……食らうのだイライザ! ジャックのフルハウスなのだ!」


「甘いのだわ! ロイヤルストレートフラッシュ!」


「ぬああああああああああ!?」


「はい、イライザちゃんに掛けお菓子進呈。イヴァちゃんボッシュート」


「イカサマなのだ! インチキなのだぁ!」


「イカサマの手段が分からなければイカサマにならないと言ったのはイヴァなのだわっ。さあ、クッキーを寄越すのだわ!」


「いやあああああああ! 余のクッキーーーーーーー!?!?!?」






 …………。


 楽しそうですね、ちみ達。

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