(仮)転生したようだが、さっそく死にそうです
今登校中の「高い所が死ぬほど嫌いな俺が、空中ダンジョンの下級貴族の子に転生した話」
の元ネタのようです。ファイルをひっくり返して出てきました。設定はほかにもあるので、いくつかくっつけて今の形にしています。
■ (仮)転生したようだが、さっそく死にそうです
直径1000~30000メートルの歩く国がある世界。
国の数は20とも30とも。
国はすべて敵。近づくと巨体をぶつけ合って戦いが始まる。
国の長はマスターと呼ばれ、雲影の全権を預けられる。
マスターは国が選ぶ。
国:歩く国の機構、システム
代官:国と統治する人間。貴族の中でもっとも権力をもつものが着く。
マスター:代官より立場が上。国につぐ力をもち、直接意見できる。
貴族:代々、国を統治する役人の集団。汚職と腐敗がはびこる。
上級貴族と下級貴族にわかれる。
平民:一般市民。主に農業に従事させられ、貴族から高い税金を押し付けられている。
明るく広い世界。圧政。貧困。国と国との戦争。
目をつけられた人間は、役人に連行され、戦いに駆り出される。決して戻ってくることはない。
国は、マスターが死んだときにだけ、次の代官を選びなおす試練をおこなう。試練は、最上階にたとりつくこと。15層あるダンジョンには危険がいっぱい。死に直結する数々の試練が待ち受ける。国には、上層へと続いてるダンジョンの扉がある。扉をくぐったモノが挑戦者となる。
試練のとびらは、いつ何時開くかわからない。前回は8年前、その前は32年前。開いてから閉じるまでの時間は59分しかない。扉はいつも見張りが見張っている。見張りは下級貴族の仕事。開けばすぐ、すべての貴族に警報がいく。
平民は、扉に近づくことすら禁じられている。
選抜試験が、上層部のダンジョん攻略。
10さいから15さい。
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高所恐怖症の男。社内旅行で、むりやり渓谷バンジージャンプ。ショックのあまり死亡した。目覚めればそこは……異世界?。
生きているのか死んでるのか。それさえわからない闇。真っ黒の暗闇だ。
裸ではない。服はきてるようだが、ポケットもなにもない、買った覚えのない服。もちろん背広じゃない。バンジージャンプのハーネスも装着してない。
「病院に運ばれたとか? いやあ、床に寝かせるなんて、しないよな」
直に床なのだ。冷たい感触に、生きてることを実感する。
床にくっきりと文字が明るく浮かんだ。
「のわっ!」
びっくりしたぜ。文字は日本語、らしい。少なくとも読めるようだ。
『ようこそ、レブンシタデル、へ……』
「レブンシタデル? 礼文、下、出る、かな?」
礼文は北海道の島だ。その下。つまり南にある場所。稚内あたりか? 稚内から出るって。どゆこと?
「意味わかんねーし」
いや変な解釈しないで、そのまんま受け入れたほうがいいな。だとすれば地名か、それとも建物の名前だろう。レブンシタデル。やっぱり意味わかんねー。
あ、字が消えた。
暗がりが戻る。灯った明かりがなくなった。ほんの一時とはいえ真っ暗を打ち消した、文明みたいなものがなくなり、オレはさっきよりも不安になった。
もっと光をぉ!! そんな心の叫びが通じたのか、文字が再び浮かび上がる。
『厳選なる審査の結果。あたなは、第92回マスター選抜試練の、35番目の候補に選ばれました。』
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シタデル:
citadel (市街を見おろして守護する)城、とりで、最後のより所。
citadel, bastion
砦、 牙城、 城廓、 根城、 城郭