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魔王が聖女を拾って育ててなんかするお話だった気がする・・・

第一話

魔王「勇者のパーティーってどんなもんだろうか?」


宰相「はい?」


魔王「いや、だから勇者のパーティーってどんなものだろうかと聞いているのだが?」


宰相「いくら勇者がこの城に来てくれないとはいえ……」


魔王「しかし、昨今の勇者のパーティー数は激減。野良にいるスライムとかにやられる始末だぞ。少し強化はできんのか?」


宰相「オーソドックスですと、勇者、戦士、僧侶でしょうが……。昨今のパーティーにはその僧侶不足でして。その原因ががあれでして……」


魔王「あれってなんだよ?」


宰相「その……非常に申し上げにくいのですが、僧侶とは一応出家してますので……その~」


魔王「なんだ?申してみよ」


宰相「はい。戦士とか勇者と添い遂げることが多々ありまして」


魔王「なるほど、僧侶協会か動いたか」


宰相「左様です。それで回復役がおらず……」


魔王「もうよい。ったく、数十年ここでまってるが一つもパーティーやきやしない。どうしたもんかね?」


宰相「おかげで魔王様の収める町が活気づいてるのが現状です」


魔王「おかしいな?俺一応みんなに恐れられる魔王のはずなんだが……」


宰相「もう少し恐慌政治をですね」


魔王「それでは国は繁栄しないぞ?過去いくつの国がそのような愚行を繰り返して滅んでいるというのだ?国とは民だ」


宰相「それがダメな原因です」


魔王「むぅ…」


第二話

魔王「宰相。コイツをみてくれ。コイツをどう思う?」


宰相「すごく、肌の色が青いです。って、何やってるんですか魔王様?」


魔王「褐色の肌より青い肌のほうが魔王っぽくないか?ちなみにすべて絵の具だ」


宰相「ダメだコイツはやくなんとか……じゃなくてですね。僧侶教会に圧力かけてみました。一両日中には僧侶が勇者たちとパーティーを組むことが出来るでしょう」


魔王「そうかそうか。これで全滅の確率はグーンとさがるね」


宰相「そうだといいんですが…」


魔王「ん?なにかあるのかい?」


宰相「いえ。僧侶がいない間にモンスターたちが物凄い勢いでレベルが上がってしまいまして」


魔王「なんてこったい」


宰相「どうしましょう?」


魔王「うん。じゃあ今戦争している敵国に派兵しよう。ワーウルフあたりなら人を食べてくれていい具合に人間に恐怖を与えてくれるかな?」


宰相「残念ですが、ワーウルフ族は人間の肉を食べない宣言してしまいました」


魔王「はい?」


宰相「いえですから…」


魔王「なんでさね?」


宰相「この国が豊かになったのも一因です。物流がよくなり牛肉豚肉などが輸入されるようになり、それらが店などにならんで人間たちの手で調理され、モンスターたちの……」


魔王「わかったわかった。人間の肉より動物性の肉の方がいいんだな」


宰相「人間の手でちゃんと育てられた牛や豚です。栄養価も高いですし、味もかなりのもと聞きます」


魔王「あれれ?君はまだアレを食べてないのかい?」


宰相「魔王様は食べたのですね…」


魔王「うん」


宰相「『うん』じゃなくてですね。進言いたしますが、牛肉や豚肉を市場で取り扱うのは……」


魔王「宰相君はバカかい?」


宰相「そっくりそのまま返しますよその言葉。曲がりなりにも我々は魔族で、人間と敵対しなくちゃならない存在なんですよ」


魔王「だから、ちゃんと敵としてそれなりに行動してるじゃない」


宰相「したのは最初の時期のちょっとの間だけです。それが今じゃあ侵略した土地を豊かにしてどうするんですか?」


魔王「やはり君は馬鹿だね。魔王といえど"王"なのだよ。王の仕事とはなんだ?そう国を豊かにすることだ。そのために尽くすのは当り前のことじゃないか」


宰相「その結果が今ですよ」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


宰相「大体人間に住む場所なども与えるなど、私からすれば言語道断なんですよ」


魔王「宰相それは違う。我々は侵略したのだ。故に奪った土地に住む民たちを責任もって面倒を見るのは当り前じゃないか。それに豊かになったおかげで我々魔族も食の心配をしなくて良くなったのだ。これはとてもとてもすばらしいことではないかね?」


宰相「それもわかりますが……」


魔王「明日の食事がちゃんと確保されてるって素晴らしいことじゃないか」


宰相「でしたら、お忍びで城下町に遊びにいくのは控えていただきたいですね」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


第三話

魔王「暇だし城下の様子でも見に行くか」


宰相「あれ?魔王様?魔王様?!どこにおられますか?む?机の上に手紙が」


魔王「一人にしてください」


宰相「あんのお気楽魔王野郎!!」







魔王「へっくし」


行商人「大丈夫ですか魔王様?」


魔王「むぅ…宰相が噂をしたかもしれん」


行商人「またえらくピンポイントですね」


魔王「どうせ怒って探しに来ているのだろう。今のうちに散策を進めなくては」


行商組合長「いいのか?魔王がこんなところで油売ってて」


魔王「何を言う組合長。街に出なくては国の状態をよく見れないではないか。こうやって街に出て民の声を聞き。品々の値段を見て、明日へのかじ取りをだな……」


宰相「でしたら、配下の私どもがやりますから。お城に居ててください」


魔王「なんだ案外早いものだな」


宰相「ここ最近、ここでたむろしているのを部下に聞きました」


魔王「ああ、それと街の散策は俺の楽しみだ。配下といえど譲らんぞ」


宰相「左様ですか…」


魔王「しかし、アルタイル王国産リンゴの値段が跳ね上がったな」


宰相「高々数百マニーではありませんか」


魔王「これだからお城で育ってるデスク組は」


宰相「アナタに言われたくないですよ!」


行商人「アルタイルとディーゼル、それとビューの3つの国の国境にある中立の街をしっているかい?」


宰相「もちろんです!あなた方人間に言われるまでもありません!あそこは物流が盛んなところなので、侵略しようと進言したにも関わらず魔王様に速攻で却下されたからよく覚えております」


魔王「君はつくづく馬鹿だね」


宰相「魔王様さすがにそれには理解しかねます」


魔王「やれやれ。行商人よ。この世間知らずに教えてやってくれないか?あ、組合長リンゴひとつ」


行商組合長「あいよ。まいどあり」


行商人「では、魔王様の拝命謹んでお受けいたします」


宰相「なぜ私が人間如きに……」


行商人「若干教えたくない気持ちも芽生えてきたけど、無視してと。さて、この国がなぜ豊かな物流を受けていられるか宰相閣下殿は御知りですかな?」


宰相「それは、ムーチョの街の豊かな物流。その他にも多くの中立の街からの物流が盛んだからです」


行商人「左様です。ここで注目していただきたいのは、この国の周りに中立の街が多くあるという点です」


宰相「?」


行商人「なぜ?というお顔ですね。中立の街だと物流が豊かなんです」


宰相「??」


行商人「なぜ豊かかと言いますと、中立だからです」


宰相「???」


魔王「シャクシャク。つまるところ。中立だとどこの国にも所属してないから、どんな物品も取り扱い放題なのだよ。故にその恩恵を色濃く我々の国は受けている」


宰相「わかります。しかし、ここから北の街でも物流は豊かですよ」


魔王「かなり不安定だけどね」


行商人「そのとおりです。北の街の物流は他国の妨害などもあって、物価が安定しません。後、国によっては取り扱ってはならない物品などがあって自由度も下がります。ですが、中立の街だとそれらがない。そのおかげか物品交換の自由度も高く、行商人の出入りも激しい。故に多くの賢い国は中立の街を不可侵領域としているのです」


魔王「まぁ、なんだ?その街が戦場になれば当然物価が跳ね上がると」


宰相「なるほど」


魔王「しかし、なんだって戦争なんか。行商人わかるか?」


行商人「情報をただでは教えることはできませんよ」


宰相「貴様!!下手に出てれば」


魔王「いくらぐらい?」


行商人「これくらいでどうでしょう?」


魔王「えー。高いよ。もう少し値切ってよ」


宰相「あのー。もしもーし」


行商組合長「おい。お前ここは値切っておけ。もしかしたらいい方に転ぶかもしれないぞ」


行商人「組合長が言うなら」


魔王「お、組合長ありがとうね」


行商組合長「いいってことよ」


宰相「私は蚊帳の外ですか?」


行商人「報酬は後で組合のほうでお願いします。なんでも聖痕のある女の子が街にいたらしくてね。その子の争奪戦をやっているらしい」


宰相「聖女か?!我等に仇なす存在!魔王様!!」


魔王「おう!保護するぞ!」


宰相「はい!保護を……ホワッツ?」


魔王「いや、だから保護するんだよ。その子をこちらで保護すれば、3国揃ったところで我が国には到底及ばない。それで街の中立性も物流も保たれると」


行商人「さすが魔王様!こちらとしてはありがたいかぎりです」


宰相「保護ですか?」


魔王「その通りだ。復唱しろ」


宰相「保護をします」


魔王「うむ。今から部隊編成を行う」


宰相「待ってください。このお気楽魔王野郎」


魔王「なんだ宰相?」


宰相「我等に仇なす存在ですよ?」


魔王「だから?」


宰相「あなたの頭は本当に脳味噌がつまってますか?聖女は過去我等の種族を何度となく滅ぼしかけた存在ですよ?」


魔王「で?」


宰相「敵ですよ敵!!街の中立性を保つなら暗殺で十分です」


魔王「君は馬鹿かね?」


宰相「その言葉をそのままお返しします」


魔王「聖女を殺してしまっては勇者のパーティーが強くならんではないか」


宰相「(ポカーン)はっ!!そ、それは敵に我等を殺せる兵器を渡すようなものですよ?!」


魔王「それくらいのスリルがないとつまらんだろう」


宰相「つまらないって……」


魔王「楽しくなるじゃないか!」


宰相「はぁー。もういいです。して指示は?」


魔王「うむ。部隊編成終了とともに出陣するぞ」


宰相「その前に……リンゴの代金はご自分の財布から払ってくださいね」


魔王「今月キツイんだけど」


宰相「駄目です!!」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


第四話

宰相「あのですね魔王様」


魔王「なんだい?」


宰相「無駄だと思いますが、一応忠告させていただきます」


魔王「じゃあ、やめればいいのに」


宰相「私意外に言う人がいないから言うんです!!」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


宰相「魔王様がなぜ前線に出張るんですか?あなた魔王なんだから後ろから指示出してるだけでいいんですよ?」


魔王「君は馬鹿かね?」


宰相「毎度毎度同じ繰り返しですが、そっくりそのままお返ししますよ」


魔王「王たる者が自ら前線に出て戦わねば、兵はついてこないぞ!」


宰相「っていうのが建前で」


魔王「本当は久々の戦場にオラ、ワクワクしてたまんねぇぞ」


宰相「魔王この野郎本性を現しましたね!!どこぞの主人公のようにかっこつけやがって!!」


魔王「しまった!!巧みな話術に乗せられてしまっただと?!」


スライムLv99A「魔王様と宰相様は今日もノリノリだな」


スライムLv99B「ああ、あれを見ないと落ち着かない」


スライムLv99C「お前は俺か?!」


魔王「コホン。でも前線には出るからな」


宰相「わかってますよ。だから私に本陣を任せるのでしょう?」


魔王「おう!!そのために連れてきたんだからな」


宰相「では今回の作戦ですが」


魔王「プランB。フリーダムで!!」


宰相「おkおk。魔王この野郎!!」


魔王「わかってるよ。3国とも兵力を削るのは均等に。さもないと各国のバランスが崩れてムーチョの中立性が失われかねないからな」


宰相「私としては3国とも恐れるに足りず。一気に攻め滅ぼしたい限りです」


魔王「君は…」


宰相「そっくりそのまま返しますよ」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


宰相「で?なんですか?」


魔王「うむ。戦争はその国の文化をも滅ぼしかねないし。攻める理由がない。それに戦争になると色々と物価があがるからな。ただでさえでもあおりを受けてるんだ」


宰相「主にリンゴがですね」


魔王「それだけじゃない。一応他の国とも戦争してるんだから、これ以上兵力を裂くこともできない。二面作戦は古来よりうまくいくことは少ないからね。今回は中立の街、不審領域を守る大義名分を建前にある程度溜まった欝憤を晴らす」


宰相「微妙に本音も漏れてますよ」


魔王「勇者が来てくれないんだもん!!」


宰相「そうですね」


魔王「では、作戦名『オペレーションリンゴの物価の値上がりは痛いぜ』作戦決行」


宰相「あれ?聖女のほうは」


魔王「忘れてた」


宰相「はぁ~。先が思いやられます」











魔王「弱い」


宰相「魔王様が強すぎなだけですよ」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


宰相「やれやれ。さてアルタイルの騎士。その聖女を我々魔王軍に渡してもらおうか」


アルタイルの伯爵「貴様等!聖女様をどうするつもりだ!!」


魔王「とりあえず保護。っていうかこれ以上ここで戦争されると物流の流れが滞るのよね。早くアルタイル産のリンゴを安く食べたいし」


アルタイルの伯爵「なっ?!」


魔王「それと聖女はちゃんと育てて勇者に託して、いつか俺を殺しに来てもらわないと困るしな!!」


アルタイルの伯爵「(ポカーン)」


宰相「胸張って言わないでください。一応国の王なんですから、それなりにまともなことを言ってください」


魔王「何をぅ?まともだろう!なぁ?」


宰相「敵には聞かないでください」


アルタイルの伯爵「私の知っている『まとも』とは程遠いを通り越している」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


宰相「理解してくれる人がいた」(;ω;)


魔王「まともとかはこの場合はどうだっていいんだよ!!」


宰相「魔王様が聞いたんですよ?」


魔王「えぇい!揚げ足をとるな!!」


アルタイルの伯爵「ふふふ」


魔王「むぅ…伯爵のせいで笑われてしまったではないか」(´・ω・`)


アルタイルの伯爵「いや、失礼。君がとても面白くてね。君になら託せるよ。この聖女を」


宰相「気は確かか?!」


アルタイルの伯爵「ああ、もちろん。ただ出来れば私の面目も保ちたいので、気絶させてくれると嬉しいんだが」


魔王「えー。つまんないよぅ。命の、生死のやりとりがいいんじゃないか!!」


アルタイルの伯爵「もしも私の面目を保つための協力をしてくれるなら。君に大量のリンゴを送ろう」


宰相「そんなんで魔王様が…」


魔王「おk」


宰相「もう駄目かもわからんね」


魔王「絶対だからな!!絶対リンゴ送れよ!!」


アルタイルの伯爵「騎士は約束を反故にしたりはしない!!」


魔王「よっしゃあああ!!」


宰相「はやく帰りたい」(;ω;)


第五話

聖女「私…呪われた子供だって」


魔王「誰がそんなことを言っていたんだい?」


聖女「みんなが」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


聖女「生きてちゃいけないのかな?」


魔王「むむむ、そんなことはないぞ!命は等しく平等だ。ただその後の人生は平等ではないだけだ。君はちょっと不幸な目にあっただけなんだよ」


聖女「そうなの?でもみんなに迷惑かけたし」


魔王「むぅ…。いいか聖女よ?君が迷惑をかけたのではない。君が原因だったことには否定できないが、そもそも戦争をおっぱじめた大人たちが悪い。あそこの街は中立性を認めていた街なのに…」


聖女「どうして私が欲しかったのかな?」


魔王「ん?むろん隣国である我が国、そして我等魔族を一方的に殺すことのできる君を欲したのだろう」


聖女「私に?」


魔王「そうだ。然るべき魔法などを覚える必要があるがね」


聖女「おじさんは魔族なんでしょ?どうして私を助けたの?」


魔王「うむ!リンゴの物価が急激に跳ね上がって、私の財布がきつくなったのが原因だ」


聖女「リンゴ?」


魔王「アルタイル産のリンゴだ。あれはおいしいだろう?」


聖女「食べたことがない。そんな豪華なものは私の住んでるところにはなかった」


魔王「ふむ。リンゴとはこれだ」


聖女「初めて見た。赤いね」


魔王「食べていいぞ」


聖女「このまま食べられるの?」


魔王「うむ。皮にもそれなりの栄養があるからそのまま食べることをお勧めする」


聖女「でも硬い」


魔王「そういう硬い物を食べられるようにしておかないと顎が強くならんぞ」


聖女「うんわかった」


魔王「うむ。できるではないか。よしよし」


聖女「パパみたい」


魔王「私がかい?」


聖女「うん。友達が教えてくれた。色々と面倒見てくれたり教えてくれたりするのがパパだって」


魔王「むぅ…君の親は?」(´・ω・`)


聖女「気づいたら一人だった」


魔王「むぅ…(宰相たちに親捜しさせていたんだが)」(´・ω・`)


聖女「おじさんは敵になる私を殺すの?」


魔王「君は馬鹿かね?」


聖女「????」


魔王「そんなことをすれば、私の『勇者に聖女を託して殺しに来てもらっちょうのさ』作戦が台無しではないか!!今の君を殺すなど簡単すぎてつまらない。故にちゃんと保護して、育てた後で勇者に託して、私を殺しに来てもらわねば困る!!」


聖女「(ポカーン)おじさん頭大丈夫?」


魔王「私はいたってクールだ」


宰相「私には至ってクレイジーに見えますよ」


魔王「何をぅ!!」


宰相「聖女の保護者はすでに他界しておりました」


聖女「他界って?」


魔王「ん?この世にいないってことだ」


聖女「死んじゃったの?」


魔王「…そうだ」


聖女「……」


宰相「ウオッホン。続けてよろしいですかな?」


魔王「うむ」


宰相「あと街の復興ですが思ったよりも時間がかかりそうです。しばらくはリンゴの高騰は続きそうです」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


宰相「それとこれは提案なんですが、聖女は孤児院に預けてはどうでしょうか?」


魔王「むぅ…やはりそうなるか」(´・ω・`)


聖女「孤児院って?」


魔王「ん?君みたいな親がいない子供を育てくれる施設だ。安心したまえ、この国は他国以上に孤児院の施設は整っているぞ」


宰相「むしろ整いすぎです。もちっとほかの施設にも…」


魔王「君は馬鹿かね?」


宰相「そっくりそのままお返ししますよ」


魔王「いいか?子供とは宝だ。子供が無事に育てばそれだけ…」


宰相「国が豊かになるんですよね。耳がたこになるくらい聞きました」


魔王「なら聞くな」


宰相「私意外に言う人がいないから言うんです」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


聖女「ヤダ」


宰相「やだってわがまま言うんじゃ…」


聖女「パパならここにいる」(グイグイ


魔王「???」


宰相「アナタって人は勝手に何決めてるんですか?」


魔王「いやいや。マテマテ宰相。私がいつ親になったのだ?」


聖女「今」


魔王「 い つ の 間 に 」


宰相「いや、そこは否定してくださいね。さすがに聖女なんか娘なんかに迎え入れたりしたら魔族としての尊厳が…」


聖女「ダメ?」(上目遣い


魔王「ぐっはぁ!!よかろう父と呼ぶがよい!」


聖女「パパがいいな」(照れ


魔王「これが聖女の力か!?ぐっはぁああ!!」


宰相「駄目だコイツ。はやく…いや、もうダメだ」


魔王「ということで」


宰相「何が『ということなので』なんですか?!!」


魔王「いや、もう決めたぞ!私の娘だ!!」


宰相「はぁー。破天荒なことはいつものことで慣れてますが……さすがに今回は強く反対させていただきます」


魔王「ヤダ」上目遣い


聖女「ヤダ」上目遣い


宰相「おkおk。魔王テメェこの野郎!!」


魔王「ならば力づくで娘にさせてもらおうか」


宰相「はぁ~。わかりましたから魔力ブーストして消滅魔法を詠唱しないでください」


魔王&聖女「ヤッター」


宰相「ただし。御自分の財布から育児費は出してもらいますからね」


魔王「えー。そこは国のお金で…」


宰相「ダメです!!親なんですからそれこそご自分の財布から金を出すのが流儀なんじゃないんですか?」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


第六話

魔王「うむむ」


組合長「どうしたんだい魔王?」


魔王「おう組合長。家計簿をつけているのだが、どうにもこうにもうまくやりくりが」


組合長「あの噂は本当だったのか?」


魔王「む?噂とは?」


組合長「ああ。我等が国に姫様が出来たという」


魔王「ああ。それか。そうか。一応娘だから姫になるのか。そう。そうなんだよ。娘出来た」


組合長「へぇー。どこの国の姫との子どもなんだい?」


魔王「どこの国からも妻となるものは貰っておらぬぞ?」


組合長「へ?じゃあ娘さんはどこから?」


魔王「二月前にむーちょの街に軍事介入しただろ?そんときに保護した聖女が私を父と呼ぶのでな。そのまま娘にしちゃった」


組合長「しちゃったって」


行商人「へぇー。魔王様も物好きですね」


魔王「あの上目遣いには勝てなかった。もしかしたらあの魅力が聖女の力なのかもしれない。今から鍛えておかねば勇者との決戦の時に命のやり取りをする前にやられそうだ」


行商人「そういえば、ここ最近勇者の職業している人が激減してるって知ってました?」


魔王「む?初耳だ」


組合長「俺も初耳だな」


行商人「他国は戦争が絶えませんからね。それで勇者たちは祖国に戻って徴兵されるんだそうですよ」


魔王「確かに勇者の職業につくものはかなりの戦闘力になるからな。後で城に戻ったら宰相たちと話し合って対策を講じなくては」


行商人「てっとり早く全世界を制覇すればいいんですよ」


組合長「それじゃあ勇者がいなくなっちまうよ」


行商人「えぇ?そうですか?」


組合長「どうみたってこの魔王は普通にいい王様してるから無理だろ。むしろ勇者がこの国じゃ悪になるぞ」


行商人「ああ、確かに。結構物流は中立の街並みに自由度が高いですしね」


魔王「心外だな。これでもちゃんと魔王魔王してるんだぞ」


行商人&組合長「どこが?」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


第七話

魔王「勇者たちが激減している」


宰相「そうらしいですね。私としては嬉しい限りです」


魔王「いやいや。当初の目的を忘れてる」


宰相「それは魔王様がですよ」


魔王「侵略は大変なんだぞ?」


聖女「パパー」


魔王「イヴ、どうしたんだい?」


宰相「イヴ?」


魔王「うむ。娘に名前がないということに気づいてな。ムーチョの街でもスラム地区で生活していたらしく名前がなかったので、縁起が良さそうな名前にしてみた。どうだ?」


宰相「まぁ、いいんじゃないんですか?」


魔王「よかったなイヴ」


イヴ「うん。それでねパパ。パパの似顔絵描いてみたの」


魔王「どれどれ。おぉ。俺そっくりというわけでもないが。愛が詰まっていて嬉しいぞ」


イヴ「ほんと?」


魔王「ああ、部屋に飾らさせてもらう」


イヴ「わーい」


宰相「ううん。魔王様話の続きをしてもよろしいでしょうか?」


魔王「勇者のパーティーの激減だな。色々と手まわしをしなくてはな」


宰相「しかし世は戦国時代。我々の国もそれにあおられて戦争中です。手まわしできるほどの財源はないですよ」


魔王「やはり隣国との戦争をサクッと終わらせたらなぁ~。アイツらわかってゼオンの国を盾に持ってくるからな」


宰相「長引けはこちらの損害もでかくなります」


魔王「行商人たちも隣国の戦争が終わらないと物流が滞ると言っているしなぁ~。また物価も上がった」


イヴ「ゼオンの国は戦争してるところと仲がいいの?」


魔王「いんや。まったく仲がいいというわけでもないが、悪いというわけでもない」


イヴ「じゃあゼオンの国の王様に言えばいいんじゃないの?」


魔王「それは我が国がゼオンに屈服するという意味も含まれてるからなぁ~。私が自ら出向いて向こうの王様こうするから許してください。って頭下げるようなもんだから却下」


イヴ「難しいね」


魔王「難しいのよ」


宰相「真面目になってください」


魔王「すまない。勇者たちの激減は今は保留。かな?」


宰相「戦争が終われば対策はいくらでもできます。税収を上げるのも手ですが……」


魔王「物価が上がってるときにそれは逆効果だろう」


宰相「私としてはそれが国民の感情逆撫でて、勇者誘因につながると思いますが?」


魔王「リンゴの値段がまたあがる」


イヴ「うんうん」


宰相「はぁ~。わかりました」


魔王「これで終わりかな?」


宰相「できればこれらの書類に目を通していただきたいです」


魔王「どれどれ。ムーチョの治安が悪化か」


宰相「それだけじゃありません。アルタイル、ディーゼル、ビューの3国も悪化の一途をたどっております」


魔王「なるほどね。わかった気にはとどめよう。さて解散だ。イヴ!城下におりるぞ」


イヴ「わーいお買いものだー」


魔王「うむ今月は少し財布に余裕があるから、何か買ってあげられるぞ」


イヴ「ほんと!!」


魔王「ああ!」


宰相「あんまり買い与えては駄目ですよ。節度が大切です」


魔王「わかってるよ」


宰相「では気をつけていってらしゃいませ」


魔王「あいよー」


第八話

魔王「どうして勇者はこないんだ?」


宰相「勇者が目指すべき場所はこことは限らないですからね」


魔王「なんだと?俺以外に魔王がいると言うのか?」


宰相「魔族の王がいるかどうかはわかりませんが、勇者の祖国にとって敵対してる国の王は魔王そのものですからね」


魔王「むぅ…そういうことか」


宰相「僧侶協会だけですからね。全ての国に等しくあるのは。後は勇者となる者は大抵国がかつぎあげてるだけですから。そういう意味では本当の勇者は現れてないことになります」


魔王「むぅ…」


イヴ「パパー」


魔王「イヴよどうしたんだ?」


イヴ「あるたいるのはくしゃくさま?が来たよ」


魔王「むむむ。リンゴ伯爵か!!!」


アルタイルの伯爵「違う!!私には列記とした名前が…」


イヴ「リンゴリンゴ♪」


魔王「リンゴリンゴ♪」


伯爵「はぁ~」


第九話

魔王「伯爵よ!!待ちわびたぞ!!」


アルタイルの伯爵「この通りリンゴを持ってきた"アルタイルの"伯爵だ!!」


宰相「では毒見を失礼します」


魔王「む?毒など俺には効かぬと…」


宰相「姫様はそうはいかないでしょう?」


魔王「お前……イヴのことちゃんと考えてくれてるのな」


宰相「なっ?!ち、違いますよ!姫様にもしもの事があったら魔王様暴走するでしょう?」


魔王「はいはい♪」


宰相「魔王様!!ちゃんと私の話を聞いてください!!」


魔王「そういうことにしといてやるよ♪」


宰相「~~~~~」


魔王「しかし御身自らここに来るとは思わなかったぞ」


伯爵「こちらにも事情というものがあってな。この国に行くことは原則禁止されているから抜け出してきた」


魔王「ほぅ?」


伯爵「魔王よ。話を聞いてくれないか?」


魔王「ん?いいぞ。シャクシャク」


イヴ「パパ食べながらはいけないと思う」


魔王「むぅ…失礼」


伯爵「結構。単刀直入に言おう。魔王、アルタイルを攻めてくれないか?」


魔王「なぜだ?」


伯爵「ムーチョの街を攻撃する前からの話なのだが、国王が無用な搾取をしていてな。もちろん国に何かあった時のためということで、民から集めた税を貯蓄していたのだ。私もそれを信じて疑わなかった。しかし、三月ほど前の戦争で国が荒れているにも関わらずいっこうに使う気配がない。むしろその逆で、戦争が終わってからより税収があがって地方の民は貧困にあえでいるのだ。国王にも一応進言したのだが……撥ね退けられた。国の豊かさとは王が豊かであることだ。とね。もちろん私もただ黙っているわけではない。それなりの手を尽くして、領地にいる民だけはとなんとか頑張っているのだが…」


魔王「もちそうにないのか?」


伯爵「もって後一月ってところだろう」


魔王「……」


宰相「私は反対です」


伯爵「なっ?!」


魔王「理由は?」


宰相「まず一つに、罠の可能性があります。魔王様を誘き出して討とうとしているのではと。もう一つは、私達の国は他の国とも戦争しております。アルタイルを攻めるにしても、ディーゼルかビューのどちらかの領土をまたいでいかなくてはなりません。国の税源とて無限ではありません」


魔王「ふむ」


伯爵「そこを、そこを何とか頼む!!」


イヴ「パパ?」


魔王「ん?んーそうだな。イヴはどうしてほしい?イヴを不幸な目にあわせた国だ」


イヴ「ん?ん~~~~。わかんない」


魔王「そっか。わかんないか」


イヴ「あの時は怖かったけど、今は楽しいからわかんない」


魔王「それで充分だよ」


宰相「やれやれ。本気ですか?」


魔王「民を苦しめない程度で税率を上げてくれ」


宰相「わかりました。私は止めましたからね?」


魔王「ああ、わかっているよ」


伯爵「では?」


魔王「もともと国が疲弊してたのは知っていた。お前たちの領土に放っている仲間からも、罠の話は聞いていない。むしろ伯爵の話が本当であると証明された」


宰相「しかし、あの3国を攻めるのに必要な兵力がありません。税収は魔王様のおっしゃったとおり民が苦しまない程度であげて問題ないでしょう。短期決戦で終わらせてくれるのなら、の話ですが」


伯爵「その税収で食料を買っては貰えないだろうか?」


宰相「何を?」


伯爵「兵士はこちらで揃える。食事さえもらえれば民も協力してくれる」


魔王「民に剣をとらせるのか?」


伯爵「魔王よ。その考えは美しくて好みだが、この場合は間違っている。民とて国の一つであることをわからせるためにも。そして自分たちを治めてくれる王を決めるためにも。民が立ち上がらねばならんのだ」


魔王「ふむ。なるほどね」


宰相「どれだけ集められますかな?」


伯爵「5万…いや6万は集めてみせる」


魔王「よかろう」


宰相「では、手配をしてきます」


魔王「うむ」


宰相「ああ、それと一つ」


魔王「何かね?」


宰相「私は姫様のことを考えてやったんじゃないんですからねッ!!」


魔王「その話か。わかったわかった」


第十話

魔王「案外あっけないものだな」


宰相「ですね。ここで疲弊し切っていたとは思いもしませんでした」


伯爵「何より3国の民がそろって謀反を起こしてくれるとは思いもしなかった」


魔王「そうだな。さて、後はこの方位をしているアルタイル城にいる蛮行をした王様殺すだけだな」


伯爵「感慨深いものだな」


魔王「やはりそういうものがあるか」


伯爵「もちろんだとも。だが、後悔はない」


魔王「ならば行くか」


宰相「では私は外で何が起きてもいいように待機しております」


魔王「うむ」






蛮王「伯爵貴様、裏切ったのか?」


伯爵「その通りだ。民を苦しめるっものなど王などではない!!」


魔王「まぁ、なんだ?いても邪魔だから死んでくれるとありがたい」


蛮王「ま、まて金ならくれてやる。だから命だけは…」


魔王「君の話は聞いてないよ」






アルタイルの王妃「わ、私達はどうなるのですか?」


魔王「う~ん。どうしよう?」


王妃「我等、一族郎党切り捨てると言うのですか?」


魔王「あんまりそういうのは好きじゃないんだよね」


王妃「ならなぜ夫を?」


魔王「うむ。民が立ち上がった以上その国の王は責任をとるべくしてたらせただけだけど……」


アルタイルの姫「民が選んだ結果です。どのような結果でも受け入れます」


魔王「む~」


伯爵「あ、その姫様だけは…御寛大な処置を…」


魔王「……」


姫「いえお気づかいなく私の覚悟はできております」


伯爵「そんな姫様は嘆いておられたではないですか」


王妃「む、娘だけは。たった一人の娘なんです。責は私が追いますだから…」


姫「それでも父を止められなかった責任はあります」


魔王「決めた」


伯爵「決めたとは?」


魔王「うむ。伯爵がいかに姫を大事に想っているかよく理解した。個人的には有能なのでこのまま部下になってもらおうと考えているので、姫を連れてムーチョの街の復興にあたってくれ」


伯爵「そ、そんな私はただ…」


魔王「ここは男らしくいってみよう」


伯爵「む。……魔王、今回の褒美としてアルタイルの姫をもらいたい」


姫「伯爵様…」


魔王「よい。さて、王妃だが。この国のことはわかるな?」


王妃「はい。一応あの人の代わりに色々とやっていましたけど……」


魔王「よろしい。こちらに俺の信頼できる部下を回す。その者の助けとなってくれないか?」


王妃「よろしいのですか?」


魔王「よい。民もお前たちのことは気遣っていた」


王妃「それでも…」


魔王「悔いているならその身を粉にして、この地を豊かにするために働いてもらおう。それにこの土地に詳しく、貴族たちにも慕われている王妃を失うのは少々痛い」


王妃「わかりました」


魔王「さて、3国を落とすのは成功したが人材不足だな」


宰相「そうですね。戦争に出ている者たちもいますが。戻ってきたとしても少し領地がでかくなりすぎましたね」


魔王「お金も必要だ」


王妃「それでしたらあの人の蓄えを全部使ってください」


魔王「そういえばそんなものもあったな」


宰相「見せてもらってもよろしいですかな?」


王妃「はい。こちらです」


魔王「あの王はあの時死ねてよかったね」


宰相「まったくです」


伯爵「それには同意せざる得ない」


魔王「これだけの金があるならアルタイルだけじゃない。3国まとめて元に戻せるな」


宰相「それでも余りますよ?ムーチョの街の復興に当てても戻ってきます」


魔王「むぅ…金がありすぎるのも考えものだな」


スライム兵「ビュー、ディーゼルの国からも隠し財産が見つかったとの報告が来てます」


魔王「むぅ…」


第十一話

魔王「少し自分たちの立ち位置を整理しようと思うのだが?」


宰相「賢明な判断だと思われます。さらに巨大になりましたからね」


魔王「ビューが予想以上に領土持ち過ぎなんだよ」


宰相「山岳地帯を入れ損ねてましたからね」


魔王「中立の領地だと思ってたしな。まぁでも、あそこの山岳地帯からの侵攻はまずないな」


宰相「そうですね。入り組んでますし。そこに住んでいる野生の生物とかもいます。まず部隊を送っても無事でくぐり抜けないでしょう。さらにそこに適していると思われる魔物たちを放っておきました。これで完全に侵攻不能地帯となりましょう。進行するためには回り込んでこないときついでしょうが…回り込むルートが我等の領土の北の街ですからね」


魔王「おかげでそこの人員強化。さらにあっちこっち人員不足の声だよ。魔界から召喚するか?」


宰相「協力してくれる者は少ないでしょう」


魔王「むぅー」


宰相「港の国アルタイルが手に入ったおかげで物流がさらによくなりました」


魔王「うむ行商人の行き来が活発になるね」


宰相「今以上にでしょうか?」


魔王「歓迎すべきことだろ?」


宰相「諜報員が増えそうです」


魔王「なんとかなんだろう。そして南の街ディーゼル断崖絶壁だから侵攻はまずない」


宰相「ですね。一応防壁は立てておきます」


魔王「用心しすぎに越したことはないしな」


宰相「各街道ですが、地元の人たちをやとって整備させてますが。予想以上に早いです」


魔王「嬉しいことだが、地元の人たちの職がなくなるな」


宰相「そこまで面倒は見たくないですが、しょうがないですね。アルタイルは元王妃とワーウルフ卿に任せましょう」


魔王「そういえばワーウルフ卿といえば、王妃に惚れてたな」


宰相「笑いごとではありません。我々魔族の威信にかかわりますよ」


魔王「そうかね?そうは言うがミノタウルスたちは種族を増やすために人と交わることもあるぞ?」


宰相「それは…ミノタウルスはオスしかいないからです。生物学上利用するのはいいのです」


魔王「まぁ、なるようになるさ」


宰相「はぁ~。ディーゼルとビューのほうはどうしましょう?」


魔王「ビューは土地が豊かだ。国営の農場でも作るとして。ディーゼルはどうしたものか?土地が貧相な上に森もない。ああ、武器の工場なんてのはどうだ?」


宰相「それは確かに。ビューの方に多数の鉱山がありますから、そこから鉱石を輸出武器開発は安全な土地のディーゼルで行う。確かに無職者が出た後もこれでなんとかなりますね」


魔王「鉱石を運ぶ仕事に、護衛する仕事もあるしな」


宰相「さすがに護衛はこちらの人員ですが、人数が多いことに越したことはありませんね」


魔王「むむむ?実はかなり金の面で見れば、数年後に豊かどころの話じゃなくなるんじゃないか?」


宰相「そうですね。ちゃんとした鍛冶師や掘削機をそろえれば、数年後には武器が輸出できますね。港もありますし。かなりの収益が見込めます」


魔王「リンゴがもっとたくさん買えるな」


宰相「もう買わなくてもいいのですよ」


魔王「あれ?」


宰相「毎年税収として納められますから」


魔王「買う楽しみは?」


宰相「バカなことを言わないでください!領土も増えて、やることがいっぱいなんです!戦争だって続いてますし!城下に降りてる暇はありませんよ!ただでさえでも姫様との時間を作っていて、時間がないんですから!」


魔王「君は…」


宰相「久々でなんですが、そっくりそのままお返しします」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


第十二話

魔王「そういえば最近国とか国とか国とかが忙しくて忘れてたが」


魔王「うむ。大変なことを忘れていた」


イヴ「大変なこと?」


魔王「ああ、イヴにも関わることだ。そう、勇者たちだ!!」


イヴ「パパまだそんなこと言ってるの?イヴはパパと戦わないよ」


魔王「しかしそれでは俺の楽しい楽しい計画がだな…」


イヴ「むー。怒るよ?」


魔王「ぐっはぁああああああ!!この、この胸の奥を貫く痛みはなんだ?!これが…これが聖女の力だというのか!!」


イヴ「パパ変なことやってないで買い物ー!」


魔王「ふっ、無自覚で必殺技を使うとは、末恐ろしいものだ」


イヴ「そういえばパパ?」


魔王「なんだ?」


イヴ「パパって結婚してないよね?」


魔王「ん?ああ、それか」


イヴ「前も宰相さんに聞いたんだけど、どうして?」


魔王「む?アイツは答えてくれなかったのか?」


イヴ「んー。わかんないって言ってた」


魔王「むー。ちゃんと説明したんだがな。魔王とは、孤高の存在。故に奥さんなどはいらない!!」


イヴ「んー。よくわかんないや。たぶん病気だね」


魔王「むー。いささかその返しには反論したいところがあるが、大人気ないのでやめよう」


イヴ「でもねイヴがお嫁さんになってあげる」


魔王「……ホワッツ?」


イヴ「むー。聞いてなかったの?イヴがパパのお嫁さんになってあげるの」


魔王「それは…ダメだろう。聖女は勇者とか戦士とかと」


イヴ「決めたの!!」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


第十三話

魔王「むむむ、親とは子供に料理を作るものだったのか」


イヴ「パパどうしたの?」


魔王「むぅ、いやな。父親失格だなと」


イヴ「?」


魔王「少し城下に降りてくる」


イヴ「イヴも行っていい?」


魔王「んー。そうだな。少しおっきくなってきたし。そろそろ寒い時期だ。服も新調しなくてはな」


イヴ「本当?」


魔王「ああ、ではいくぞ!!」


宰相「仕事はどうするんですか?」


魔王「しまった!エネミーに発見された!!」


イヴ「された!」


宰相「はぁ~。今日は駄目ですよ。仕事が山のように…って、あれ?あの魔王野郎!!転送魔法で逃げやがったな!!」


第十四話

宰相「魔王あんたなにしてんですか?」


魔王「うむ。親は子にご飯を作るものだと本で読んでな」


宰相「それでこの惨状ですか」


魔王「うむ。なぜか知らないがうまく行かなくてな。ジャガイモから虹色の炎が出たりした時はどうしようかと思ったぞ」


宰相「そんなジャガイモから虹色の炎はさすがにないです」


魔王「むむむ!あ、気にするな。料金はすべて私もちだから」


宰相「当たり前です!!」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)


イヴ「パパ大丈夫」


魔王「うむこれくらいの爆発なら大丈夫。よしもう一度…」


宰相「もうやめてください。さすがにこれ以上は周りに被害が出ます」


魔王「むむむ」


宰相「料理なら料理長にでも…」


魔王「うむ。その料理長曰く『私にはおふくろの味が出せない』と言われてな」


宰相「「はぁ~。とりあえずこれ以上はやめてくださいね」


イヴ「宰相はさんは作れる?」


宰相「なんですか急に?」


魔王「そうだ君もやってみたまえ」


宰相「なんでですか?」


魔王「さっきジャガイモから虹色の炎はないと言ったな!料理ってのは難しいんだぞ!!」


宰相「そんな料理ぐらいで…」


魔王「勅命使うぞ!!」


宰相「涙目だと説得力にかける脅しですね。わかりましたやりますよ。やればいいんですね」












魔王「まぁ、なんだ。気にするな」


宰相「その憐みの目をやめてください」


イヴ「ジャガイモがパパの部屋を吹き飛ばした」


魔王「まぁ、なんだ?イヴよ。おふくろの味を出すのはまだ後でいいか?」


イヴ「うんいいよ」


魔王「パパが作ってあげたいんだがな……どうにも料理の才はないようだ」


イヴ「大丈夫」


魔王「そうか。ありがとう」


宰相「屈辱です。いつかリベンジを…」


魔王「もういいから気持ちだけでいいから。次君が料理に手を出したら城が吹き飛びそうだよ」


イヴ「宰相さんはダメなの」


宰相「屈辱です」


第十五話

魔王「うーむ。料理長にも見放されるとは…」


イヴ「どうしたのパパ?」


魔王「不甲斐無いことに料理長を怒らしてしまってな」


イヴ「どうして?」


魔王「あまりに料理の才がなくてね。いやぁ~、あそこまでできないと本当に出来ない気がしてきたよ」


イヴ「パパ別にイヴはパパの料理じゃなくても平気だよ。いままでだってそうだし」


魔王「しかし料理長曰く、お袋の味は大切だとかなんとか。やはり誰かに教えてもらわねばな。ん?」


イヴ「どうしたのパパ?」


魔王「うむ。ここ最近庭の手入れが丁寧だなと思ってね」


???「ひゃい?魔王様?!」


魔王「む?そう硬くならなくていい。君がこの庭の手入れを?」


悪魔娘「は、はい。最近こちらの世界にやってきまして、お城の方の雑事をするかたが人手不足と聞いて入りました」


魔王「これまた随分と優しい悪魔で」


悪魔娘「はぅ~。ごめんなさい悪魔っぽくなくて。こういう家事関係が好きなんです」


魔王「家事関係…だと?」


悪魔娘「ひゃい」


イヴ「パパ顔が怖い」


魔王「今家事関係と申したな」


悪魔娘「ひゃ、ひゃい」


魔王「家庭料理はできるかね?」


悪魔「ひゃい」


魔王「よろしい。ならば私の部屋に来てくれないか?」


悪魔娘「ひゃ、ひゃいぃ?!え、ええええーっとそれはどういう意味ですか?」


魔王「とても大切なことなんだ!いいかね?」


悪魔娘「わ、わかりました。私なんかで魔王様の欲求が満たせるなら」






悪魔娘「今なんておっしゃいました?魔王様?」


魔王「む?だから料理を、お袋の味を教えてほしいと」


悪魔娘「えーっと。大切なこととおっしゃってたような」


魔王「イヴにお袋の味を教えてあげられないんだ。できれば料理を教えてほしいのだが、私だとどうしても食材を凶器に変えてしまうんだ」


悪魔娘「あ、あのあの。頭上げてください。魔王様にそんなことされたら困りますぅ。それにちょっと私勘違いしてましたし」


魔王「むぅ?そうなのか?」


悪魔娘「は、はいぃ。恥ずかしながら性的なことかと」


魔王「はははお茶目さんめ」


悪魔娘「はぅ~」


魔王「っと、それはそうといいかね?」


悪魔娘「私でお袋の味が出せるかどうかはわかりませんが。全身全霊で頑張らせていただきます」


魔王「それはりがたい」


イヴ「家庭料理家庭料理☆」


第十六話

魔王「そういえば?」


悪魔娘「はい?」


魔王「まだ名前を聞いていなかったな。名はなんと申す?」


悪魔娘「えーっと。えとえと」


魔王「む?名前がないのか?」


悪魔娘「その魔王様の前で名乗れるような名前ではないんです」


魔王「いいから名乗りなさい」


悪魔娘「ですが…」


魔王「勅命使っちゃうよ?」


悪魔娘「はぅ~。その…怒らないでくださいね?」


魔王「うむ。申してみよ」


悪魔娘「ミシェルと申します」


魔王「いい名だな。しかし、なるほど色々と合点がいった。それは相当大変だっただろう」


ミシェル「え?は、はぃ」


魔王「魔族で大天使の名前だからな~」


ミシェル「相当大変でした。親も恨みそうになりましたが」


魔王「ましたが?」


ミシェル「今は気に入ってます。生まれる時に焔に包まれて生まれたそうです」


魔王「ああ、それでミシェルか」


ミシェル「はい。お母さんはそれで炎を司った子として」


魔王「さぞ炎の魔法は肌が合うのではないか?」


ミシェル「はい」


魔王「なるほどなるほど、勝負だ!!」


ミシェル「ひゃい?」


魔王「私とて炎の魔法には自信がある。いや、すべての魔法に自信がある。よって君の炎と私の炎どちらが強いか勝負だ!」


ミシェル「ひゃいぃ?」


魔王「勅命だ!!」


ミシェル「ひゃ、ひゃぃい?」


魔王「いくぞ!!」


ミシェル「ひゃい」













魔王「まさか私以上に炎の魔法が使いこなせるとは…ぐっは」


ミシェル「まままま魔王様!!」


魔王「我が放った炎の魔法が吸収されるとは夢にも思わなんだ。おかげで魔力ブーストかけた煉獄魔法が跳ね返ってきてちょっぴり三途の河に足をつけてしまったぞい」


ミシェル「今すぐ回復魔法を」


魔王「家事もできて火事もできるとな」


イヴ「パパうまくない」


魔王「ゲフ」


第十七話

魔王「これが御袋の味か…」


ミシェル「はい。どうでしょう?お口にあいましたか?」


魔王「YES!YES!YES!」


イヴ「おいしい」


魔王「なんていうか…しみじみと染みて、それでいて懐かしい感じのする味だ」


イヴ「温かい味がする」


ミシェル「よかったです」


魔王「これが御袋の味か~。嬉しさのあまりミシェル君を抱きしめたいぞ!!」


ミシェル「ひゃ、ひゃいぃ?そ、それは御勘弁を!!」


魔王「うむ冗談だ!」


イヴ「パパ」


魔王「うん?」


イヴ「ママ!」


ミシェル「ひゃ、ひゃい?」


魔王「はははイヴよ。さすがにそれは…」


宰相「随分と楽しそうですね」


魔王「……(なんだろう物凄く悪いことした気がする)」


イヴ「うん。楽しい」


ミシェル「私はママじゃありません~」


宰相「……魔王様?」


魔王「う、うん?何だい宰相?」


宰相「随分と可愛らしい妃を迎え入れましたね~」


魔王「いやいや。これは、ほら、あれだよあれ」


宰相「あれってなんですか?」


魔王「いやぁ~。いやだな~(背中に嫌な汗がががが)」


宰相「……」


イヴ「パパとママ」


ミシェル「あぅ~」


宰相「私には傍から見て、仲良し家族にしか見えませんが?」


魔王「いやいや。ほらあれっすよ。言葉の綾ですよ。っていうか子供言うことじゃないですか~真に受けないでくださいよ宰相さん。それにほら魔族から聖女は生まれませんよ」


宰相「魔王様にしてはえらくまともなことを言っておりますね」


魔王「いやだな~。僕はいつだってまともですよ?」


宰相「へぇ~」


魔王「……あはははは(なんか打開策は…ダメだなんていうか不条理と言う言葉が出てきて邪魔をする。思考がまとまらない)」


宰相「魔王様?ちょっと…」


イヴ「ん~?宰相さんもママ?」


宰相「え、ちょ!ちがッ、わくなくぁwせdrftgyふじこlp;@:魔王のバカー!!!」


魔王「むぅ……」(´・ω・)


第十八話

魔王「最近仕事減ったな」


宰相「そうですね」


魔王「…まだ怒っているのか?」


宰相「怒ってません」


魔王「むぅ…」


ミシェル「ご報告にまいりましt…後にしましょうか?」


魔王「いや、いい」


ミシェル「は、はい。武器の製造態勢が整ったそうです」


宰相「…」


魔王「意外に遅かったな」


ミシェル「はい。どうも鉱山の掘削がうまくいってないようです」


宰相「…」


魔王「ふむ。今度視察するか」


ミシェル「よろしいのですか?」


宰相「…」


魔王「現場の声を聞かないとどうもな」


ミシェル「そうですか。お供してもいいですか?」


宰相「…」


魔王「いいよ」


ミシェル「勉強になります」


宰相「…」


魔王「報告は以上?」


ミシェル「はい」


宰相「…」


魔王「んじゃ、休憩していいよ」


ミシェル「はい。失礼しました」


宰相「…」


魔王「はぁ~」


第十九話

魔王「久々すぎるな」


宰相「久々すぎて、勝手が若干わかりません」


魔王「っていうか中の人がなりきり系戦争スレとかに参加してるから若干キャラがかぶりそうな気もするぞ」


宰相「こっちが先です!」


魔王「そうだな我々があっちに影響を及ぼしているんだ」


宰相「とりあえずリハビリですリハビリ!見てる人が結構反響があって、続きを急きょやり始めてるなんて悟られてはなりませんよ」


魔王「お、おう。ところで宰相」


宰相「はい、なんでしょう?」


魔王「なにやってたっけ?」


宰相「魔王この野郎思い出してから書けよ」


魔王「むぅ…」(´・ω・)


第二十話

魔王「週一の更新を目指そうかと思うんだが?」


宰相「ゴールデンウィークに更新しようとして、結局遊び呆けてましたしね」


魔王「いやぁー、さすがにないわー」


宰相「ないですね。ところで」


魔王「ん?何だい宰相?」


宰相「勇者が我が国に来ました」


魔王「なんと?!ついに俺を倒しに来たか!かーっかっかっかっか!!」


宰相「いえ…それがですね。観光して帰って行きました」


魔王「な、なんだとぉ?!この極悪非道な魔王たる…この極悪非道たる大魔王を倒さずに観光して帰るだとぉ!!せっかく魔王倒そうキャンペーン実施中なのに」


宰相「いえ、それが逆効果みたいで…。大体ですねぇ!勇者に来てもらいたいんでしたら、観光に力入れるのはどうかと思いますよ?」


魔王「しかし観光でいい収益あげてるし…」


宰相「観光して『ここはいいところだな。また"観光"で来たいな』とかいわれちゃうんですよ!」


魔王「(´・ω・)…」むぅ


宰相「魔王逆!逆!」


魔王「あ、あまりのショックに逆になってしまった…。と、とりあえず観光に力入れつつ勇者を誘致するようにしないとだな。いい思い出とか残して行ってほしい」


宰相「もうなんか手段と目的が入れ替わってる気が…」


魔王「さっそく観光地の人たちと会議だ!」


宰相「はぁ…」


第二十一話

魔王「さて今日は会議だよ」


魔王「今日の議題は…」


宰相「真面目な議題なのですかね?いえ、魔王様の中では真面目なのでしょうが、世間一般においての真面目なお話ですよ?」


魔王「無論だ。イヴについてなのだが、イヴのいるおかげで農作物の収穫がいい」


宰相「ですね。さすが聖女です。いる土地に奇跡の恵みを与えてくれますね」


魔王「うむ!他国に輸出とかして、敵国に漏れたっぽい」


宰相「そうですか。ついにバレましたか…。私としてはようやく気付いてくれたかとか、そんなレベルですが」


魔王「なんと?!!」


宰相「大体。結構な頻度で街に繰り出してて、娘で聖女なんですなんていちいち教えてたらいつかバレるでしょうが」


魔王「ですよねー。いやでも勇者たちに来てもらわないことには、やはりそこは教えるしかないと思うんだ」


宰相「娘自慢の癖に。まぁ、勇者に来てもらうために、チラシとか結構他国に配りましたからね。嘘臭さ百倍でした」


魔王「まさか逆効果になるとは思わなかった」


ミシェル「お茶が入ります」


魔王「うむ」


宰相「ありがとうございます」


魔王「久々にこの紅茶飲んだ気がする」


宰相「9か月ぶりですね」


魔王「メタな発言はダメだ」


ミシェル「はい?」


魔王「君は気にしなくていい」


宰相「で?どうなんですか?戦争ですか?」


魔王「まぁ、しかるべき勇者が来るまでは、私が父としてあの子を育てるからな~うふふ」


宰相「おい、魔王顔がニヤけてんぞ」


魔王「明日もお出かけする約束をしたんだ!」


宰相「弁当はミシェルに頼んでくださいね」


魔王「え?いやいや。今度こそ成功するから大丈夫だ」


宰相「私が言えた義理ではないですが、部屋が吹き飛びますから」


魔王「ノンノン。部屋を吹き飛ばすのは君だ。私は、キッチン台を吹き飛ばすくらいだ」


宰相「言いましたね?」


ミシェル「あの~、私が作りますんで魔王様は休んでください。すでに3回ほどキッチン台を買い替えてますし」


魔王「むぅ…できる気が…」


宰相「ダメです」


ミシェル「夜ご飯抜きにしますよ?」


魔王「ごめんなさい。お願いしますミシェルさん…」


ミシェル「はーい」


宰相「いや、魔王。話ずれてる」


魔王「む、そうであったな。戦争の準備は出来るかい宰相?」


宰相「いつでも準備はOKですよ。国庫も潤っておりますし、あと大きな国3つほど相手にしても余裕です」


魔王「では、戦場に死を降らすか」


宰相「久々ですね」


魔王「9か月ぶりだからね」


宰相「魔王メタな発言禁止ですよ」


魔王「むぅ…」(´・ω・`)

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