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多くの商品はお客様の為にあります 第百三十話 その4
部屋に戻ると、机の上に、小さな段ボール箱が置いてあった。
先日、注文しておいた漫画が届いたらしい。
『世界で一番の初恋』
たまたま読んだBLの漫画だが、少年漫画っぽいところが好きで、
続刊も読んでいる。
少女漫画なので、書店で買うのが恥ずかしいのでネットで買っている。
『さてっと』
早速、開封してみる。
あれっ……
開けると明らかに、違う本だ。
『お蕎麦 ~それは私のヨメ~』
なんちゅう、タイトルは!?
よく、中二病患者の人が、好きな二次元キャラを『ヨメ』と表現するが……
間違えたかな。
いや、注文書も、『世界で一番の初恋』になっているぞ。
よりによって、また『そば』とは……
俺は、ネット書店に電話するのだった。
ネット書店に電話をし終え、落ち着いたところで、布団に入った。
寒い時には、布団が一番。
やっぱり、あったかいなぁ~
……と、ここまで、気温の表現は何もしてこなかったが、今日は寒いのだ。
風呂に入った時も寒かったし、段ボール箱を開けた時も寒かったぞ。
そして、ここから悪夢が始まるのだった。