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多くの商品はお客様の為にあります 第百三十話 その2
俺はコンビニの夜勤を終え、自宅に帰った。
風呂で体を流し、湯船につかる。
ふぅ~、気持ちいい~
疲れが一気に吹き飛ぶなぁ~
これだから夜勤、やめられないんだなぁ~
うーん~
眠いなぁ~
自然と瞼が落ちてくる。
うーん~
うっ……
あれっ、泡だ。
石鹸やシャンプーの泡じゃなくて、沸騰している時のような泡が!!
不思議と熱くはないが……
うんっ、ぬるぬるしたものが肌に当たったぞ!
おいおい、今度は、何だ。
うわっ!!
お湯の中にそばが入っているぞ。
何だ、体中にそばがあたってこそばゆいぞ!!
熱くはないが、沸騰しているのか、そばが踊っているぞ!!
早く、湯船からでなきゃ!!
でも、体が動かない。
こそばゆくて仕方ないぞ。
俺、もう、何か、変な感じで、気持ち悪い。
ようやく、湯船から立ち上がることができた。
『あれっ?』
湯船で立ち上がると、お湯には何もなかった。
再び、湯船に入るが、そばなんてない。
お湯も沸騰していない。
『何だったんだ』
俺は、不思議な気分で、お風呂を出たのだったが、
これは、単なる序章であることを俺は知らなかった。