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芽吹と春夏秋冬  作者: 霜月ぷよ
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春十三番 こんなんでも中身は男だぁー!

ほのぼの系が好きなんですが、微エロ要素がまだまだですかね…?

二日前。


「だったらさぁ…」

チアガールを嫌がって全く折れない芽吹と八乙女さんに、さすがの夕夏も疲れて来ていた。

(夕夏はそんなに僕と八乙女さんにカワイイ服を着せたいのか?)

そのな時、秋人が提案したのはこうだった。

「学ランでも行けるんじゃないか?」

「え?」

「どういうこと?」

「ふっ。それなら悪くない」

芽吹と夕夏はイマイチピンときていないが、八乙女さんは気に入った様子を見せた。

「ハルはそのままで充分ボーイッシュに決まるし、八乙女は黒髪ストレートに学ランでかなり斬新だから審査の点数高いだろう。鳴海は髪のセット次第でヤンキーっぽく出来んじゃねぇか?」

つまりこうだ。団員メンバーで、高得点を狙える男装が似合う女子を選抜して、チアガールがやりたいやつはそっちで出ればいい。という提案である。

「おぉぉ!芽吹姫のボーイッシュな学ラン姿、エロカッコイイ…Moe」

「出島君てば、エロから離れてよ!」

エロ要素必須な出島に、頬を染めて抗議する芽吹。その仕草に一瞬見惚れる八乙女さんだったが、

(ハッ!ワ、ワタシは女同士でなんて不埒なことを…)

照れ隠しにエロ猿に制裁を加えた。

「え、ぎゃぁぁぁ!?」




現在。

芽吹達A~Bクラスは白組に決定し、秋人がいるC~Dクラスとは敵同士となった。学ランも採用されたらしい。

因みに、生徒会長は芽吹達と同じ白組である。

兄筑紫は敵側の紅組となってしまい、複雑な立場と心境になっていた。

「うおォォォ、なんっっっっということだぁー。我が妹が白組、敵だとォォ。妹を愛する兄が、この俺が、妹を応援してはいけない立場などありえない。オーマイシスター、お兄ちゃんはどうすれば良いのだぁー!?」



雨の中、傘を並べて帰宅する芽吹と秋人。

「体育祭の日は天気晴れるといいな」

「うん」

「応援合戦、チアガールの格好絶対じゃなくて良かったな」

「とりあえずは…」

少し苦笑いを浮かべる芽吹。秋人はその様子をチラッと見る。

「あ~、でもなぁ…」

「どうしたの?」「ハルの女子制服姿はもう慣れたし、チアガールとか、女の子らしい格好も見てみたいなぁ~」

「え!?」

「あっ、いや…」

芽吹は目をまん丸にして秋人を見た。秋人は自分が何を言ってしまったのか混乱した。

(しまった、何言っちゃってんだ俺!?)

(秋人は僕の女の子らしい格好見たいのか?チアガール姿、見たいのか?…秋人になら…)

芽吹は、そっぽを向いている秋人の耳が赤いのになんとなく気付いてジッと見詰めた。

そして何故か、

(秋人だけになら、チアガール姿見せてもいいかな?)

秋人の部屋で、2人っきりで、秋人にだけ、生着替え&チアガール姿を見てもらっている自分を想像した。いや、してしまった。

(……………カァァァ)

そして一人沸騰爆発!

「はぅあ!!」

「お、おいどうしたハル、大丈夫か!?」

顔を真っ赤にしていきなりフラついた芽吹を、とっさに抱き寄せた秋人。当然、体は密着。顔も至近距離。

ハッと我に帰った芽吹の視界いっぱいには…

ドキッ!

「ハル…?」

(カァァァ~…)

この時、秋人は気付いていなかったが、芽吹を支えていた左手がふとももの際どい所に触れていた。

「秋人のエッチ変態スケベー。僕はこんなんでも中身は男だぁー!」

「はぁ!?」

また更に顔を赤くして、お尻を抑えて立ち上がった。そして、

「これ以上女の子の格好なんかするかァァ~!」

そう叫びながら、傘も指さずに雨の中を猛ダッシュで逃げていった。

「お~いハル~、傘~」




体育祭準備期間中、芽吹は帰宅後に自主トレをすることにした。だが、自主トレ開始二日目に、早々問題発生である。

帰宅して、部屋で制服からランニングウェアに着替えるはずだったのだが、そのランニングウェアが行方不明になった。

「あれ~、変だなぁ、確かに朝ここに準備しておいたはずなのに?」

もう一回探そうと、部屋の中をウロウロしていると、今帰宅したらしい筑紫が芽吹の部屋のドアをノックした。

コンコン

「ハル~、ちょっと話が…ってどした、なんか探し物か?」「ん~、今朝準備しといたはずのランニングウェアがどっかいっちゃったんだ」

芽吹は筑紫の方を見ずにひたすら探していた。

(おぉぅ!マイシスター、カワイイ芽吹よ、お前のそのぷりちーなヒップをこっちに向けて、お兄ちゃんを誘っているのかい?ほぉぅ!)

四つん這いの体勢で部屋のあっちこっちを探し回る芽吹の姿(お尻)に鼻の下をビロンビロンに伸ばす筑紫。しかしすぐにまともな表情に戻し、

「ハル、その話なんだが、変わりにコレ着て見ろよ」

「ほぇ?」

芽吹が振り返った。

「…オォふっ!!」

筑紫は素早く鼻を押さえた。

「変わりって何これ、ってかどうしたの、舌でも噛んだの?」

「いやいや、可愛い妹が困っていたからな。とりあえず着てみろ」

「あ、アリガト。とりあえず着てみる」


…………………


「ななななな何これ、ムリムリムリムリ。兄貴のバカ変態。今時ブルマなんて誰が履くんだよ!?」

勢いよくドアが開き、体操服ブルマが廊下に投げ捨てられ、また勢い良くドアが閉まった。

「ってか僕にそんなの履かせるな!」



今日、変態シスコン紳士にとって高得点の収穫があった。

お尻ズームアップからの、見返り。激写!

渡された体操服を疑いもせずに試着。ブルマだと気付いた直後までを、激写!ドアの隙間から、恥じらいと怒りの表情を、激写!

「プライベートデータフォルダに保存っと。バックアップも完了!ムフフ。あとは体育祭本番で、光りきらめく汗を振り撒きながら頑張るマイシスターの、極上の萌え動画と画像を記録するだけだ。体育祭の結果勝ち負けなんてどうでも良いのだ。家の両親とは違うアングルで(エロ度高)記録するのが最優先課題だ!

芽吹た~ん、自主トレ終わったらお兄ちゃんが背中流してあげまっ…」

「いりません!」

「マ~シ~…!」

筑紫は謎の奇声とともに一人風呂へと突っ込んだ。

「はぁ~。あんな変態で、兄貴彼女出来るかちょっと心配だなぁ」




続く…

コミック『ボクガール』7巻まで読み終えました。TSF物を書いていると、こういう作品に与えられる刺激、衝撃はハンパないですね。


もっとエロを増やすか…

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