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想いを寄せる者

透明度が高く、何処までも澄んでいる海中。


桜は、貝を獲る為の道具を手に岩場まで下りて来ると、ひとつ手を合わせてから岩牡蠣を剥がして、ふわりと水面へと戻って行く。


そしてまた岩場へと来ては、貝を手に海上へと。


桜には分かるはずも無いが、それを遥か数kmも離れた所から見ていた者がいる。



白銀の長髪を後ろで緩くまとめ、揺らめかせながら彼女を愛おしげに見つめる。


端正な顔立ち。筋骨隆々とは言わずとも、程良く鍛えられたかの様な引き締まった上肢。


だが、その下肢は異様であった。


下腹部から本来脚がある筈の部位は、煌めく無数の鱗で覆われ、瑠璃色の光を放つ。


そして先に行くにつれ細くなり、先端には薄く透けるような尾ひれが続いている。


遠く、更には桜よりも深い暗い所から眺めていても、彼の眼にはしっかりと映っていた。


艶やかな黒髪を靡かせ、感謝の意を示して貝を獲る、微笑みを浮かべた彼女を。


「こんなにも愛してしまったのに……私には、貴女に近寄る事すら出来ないのか」


彼の悲痛な声は、桜には届くはずも無かった。

……第三者視点、やっぱり苦手かも。。

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