ユメの死
こんにちは!
初めて学園モノを書きます
友人に人気だったススノさんも早くから登場します
ご覧いただけると嬉しいです
「タスクーっ!ご飯よー
早く起きてらっしゃい」
「はーい」
タスクとタスクの母との朝のいつものやり取りである
「いっつも遅刻ぎみなんだから
ユメちゃんごめんなさいね、いつも待たせて」
「いいえー、幼馴染としてタスク君の世話をするのは当然ですから」
「ごめんな、ユメ。いつも待たせて!」
玄関先で靴を履きながらタスクが申し訳なさそうに話した
「もう!ホントだよ。
ユメがいつも起こしにこなかったらタスク、ずーっと寝てたんだからね!
感謝してよ」
「はいはい、じゃ、早く学校行こう!」
「タスクがそれをいうなぁ!」
キーンコーンカーンコーン
ホームルームの鐘がなる
「ねぇタスク、今度の体育祭何に出る?
100メートル走?50メートル走?玉入れに綱引き、あーもうまよっちゃうよね~」
ユメは嬉しそうにタスクに話しかけた
だがタスクは憂鬱そうに机にうなだれていた
「ゴメン、僕、アナウンス係だから個人種目出場しなくてす・・・じゃない
できないんだ」
タスクは慌てて口をつぐんだ
「もう!「今出場しなくてすむ」って言いかけてたでしょ?
タスク運動ダメダメだもんね
普段からユメみたく体動かさないからだよ!」
「ユメはいいよなぁ、丈夫だから・・・
それにひきかえ僕は体弱いからな
1キロ走っただけでもうハーハーで
この前の体育だって、どっちかっつーとビリのほうで・・・」
「あー、はいはい、ひくつになるのそこまで!
ユメはねぇ今度陸上競技場で東京に行くんだ!
なんか買ってきてあげるよ!何がいい?」
「じゃー、八橋・・」
「それは京都じゃん!
適当にそこら辺の食べ物でいいでしょ!
はい、決まり」
ユメは手をパンと叩いた
キーンコーンカーンコーン
時計の針はもう4時を指していた
学校でいう掃除の時間である
「やっ、やめてください!」
タスクは声のする方へ振り返った
そこには髪をおさげにした女の子が男の子3人にいじめられていた
「てめぇ、バケツひっくり返しやがって!
ズボンぬれちゃったじゃねーか!
どうしてくれるんだよ!」
「可愛い子なら許しちゃうけどー、
お前程度の女にぶつかられるとムカツクんだよね」
男は濡れてもいないズボンをひっぱり言った
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい
ちゃんとクリーニングに出しておきますから
だからぶたないで」
女の子はガタガタ震えている
「ったく、次からは気をつけろよな」
ドン!
と女の子に肩をぶつけて男達は去って行った
「ううっ・・・」
女の子は今にも泣きそうであった
「大丈夫?」
タスクが女の子に駆け寄った
「感じ悪いやつらだよなぁ
えーっと確か隣のクラスの・・・」
「ススノです。」
「あーっそうだススノさんだ!
気にしないほうがいいよ、ススノさん、
あーいう奴らは言わせとけばいいんだから!」
ススノはとまどっている様子だった
「えっ、とあの、貴方は?」
「えっ、あっ、僕!?僕はタスク。B組なんだ」
ススノは安心した
「そうなんだ
えっ、とあっ、・・・ありがとう、優しいね」
「そっ、そんな事ないけど///」
タスクは照れながら言った
「こらーっ!タスクー、掃除当番まだだぞーーーっ!」
向こうでユメがタスクを呼んでいる
「あっ、じゃあ僕、行かなくっちゃ」
「えっ、あっ、・・・う、うんありがと///」
「じゃあ行ってくるねー」
ユメがタスクに別れの挨拶をいいに家にやって来た。
別れといってもユメが陸上で東京に行く2日だけのことである
「お土産忘れんなよー!」
タスクは最後までユメを見送った
「タスクっ、大変大変!!」
深夜2時すぎになって母が電話の子機をもってタスクを起こしにきた
「なんだよ母さん・・・まだ夜中じゃないか・・・もう少し寝させて・・・」
「ユメちゃんが亡くなったんですって!!!」