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1 プロローグ
私は、生まれたとき、腕がなかった。
義手で生きているが、そのころに、
酷い虐めに合っていた。
2012年 3月
私は、一番死にたいと思っていた。
義手。それだけで。
それだけなのに、体は、もう保たない限界に達していた。
「もう死にたいよ・・・・」
と言って、学校の屋上へと向かって行った。
青空の下。校舎の屋上。
そこから、身を放った。
血が吹き出すような光景の、惨劇だった。
しかし、まだ生きていた。
骨がバラバラになっても、奇跡的に生きていた。
嫌な出来事だった。
明日は、毎日訪れる。
死ねない少女の物語。