1-7 告白
まんまなサブタイトルです^^;私にネーミングセンスはございませんm(__)m
「夏維先輩、ずっと好きでした!!付き合ってください!」
恋する乙女が1人。
今にも沸騰しそうなくらい顔を真っ赤にして、一息に告白の言葉を告げた。
かなりの量の勇気を要したのだろう。
同時に差し出されたチケットらしきもの。
それを持つ手が小刻みに震えている。
あぁ。
かわいそうに。
この子もまたフラレちゃうんだ。
優しく、そして少し困ったような笑みとともに。
「…今……は、誰とも付き合う気はないんだ。」
「……で、でも…!…せめてチケットだけでも受け取ってくれませんか!?」
乙女はここで引き下がるのは嫌だ。とばかりに残り少ない勇気を振り絞り言う。
チケットとは……。
3日間に渡る文化祭の最終日に行われるダンスの。
いわゆる申込み状のこと。
しかし。夏維は。静かに首を横にふる。
そしてシュン。と肩を落とす乙女の頭に。
ポン。と優しく手を乗せた。
「ごめん。俺にはこれをもらう権利はないから。」
乙女は涙を浮かべている顔を見られないように。
すばやくペコっと頭を下げて走り去っていく。
これで何人目だろう。
走りゆく乙女の後ろ姿を眺めながら。
夏維はふと思った。
文化祭まであと1週間。
校内にはあちこちでラブモードが。
そして。淋しい淋しい1人者は焦ってせっせとパートナー探しに走り回っている。
べつにダンスが強制というわけではない。
だけど。ほとんどの生徒が参加するのに。
自分だけパートナーがいないとは。
なんと惨めで淋しいものなのだろう。
そんな思い込みのためと。
この学校では参加するのが当たり前。という感覚のため。
こんな中で。
ダンスに参加しないというのは、本当に淋しい1人者か、余程の変わり者であるとしか考えようがない。
ちなみに。
夏維はダンスに参加したくない。という変わり者に類される。
周りに人気のなくなったその場所に。
夏維は1人。
しばらくぼーっと立っていた。
間もなくポケットから1枚の写真を取り出す。
切な気な表情をして、その写真に映る人に向けて言った。
「…ゴメン………桜―――――――」
―――僅かに風が吹いた――――――
読んでいただきありがとうございます(>_<)
とても感謝いたします↑↑↑
さて…このお話は定期更新を…と心に決めていたのですが、1ヶ月と持ちませんでした(汗)
これからまたマイペースに更新します……。
まだまだの作品ですが、読んでいただけると幸いですm(__)m