表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/53

45 ジンジャ誕生

「ちょっと待って皆、まず、いつの間にそんな相談してたの?」

「マスターの隙を見て」

「隙を見る必要ないじゃん!」


 ていうかそんな重大な決断、すぐに決められるわけないでしょ!


「それに、大工はもうガーンさんがいて、わざわざ呼び出す必要ないから!」

「いや、俺のことは気にしなくていいぞ」

「え、いいんですか?」

「ああ。俺の仕事を取らないってんなら、好きにしてかまわねえ。ていうか、そんなこと言える立場じゃねえ。お前んとこの大工の方が俺より皆に好かれるってんなら、それが実力ってもんだしな」

「いや、でもそこは俺が気にしますよ」

「それに、お前の召喚とかいうやつを、俺も一度見てみてえ。そうだ。それじゃあ眼の前で大工の召喚を見せてくれたら、俺はそれで良しとする。それでどうだ?」

「そんな、軽い気持ちで」

「マスター、チャンスだ!」

「考えるんじゃない、感じるんだ!」

「ここでさっさと呼んじまおうぜ!」

「むしろ今がチャンスよ!」

「ささ、手早く覚悟完了しちゃってください!」


 いっちー、ぶどまる、ジャガット、マトット、ニオンにもそう急かされる。


「いや、でもでも。新しい仲間の住まいはどうするんだよ。夜一人ぼっちだったら冷たいっていうか」

「じゃあまずは俺がこの店で新人と一緒に暮らすよ」

「ぶどまる」

「俺もいいぜ」

「ジャガット」

「私もかまいませんよ。むしろ光栄です」

「ニオンまで」

「私はご飯作らないといけないから家から離れないわ!」

「うん。マトット、ありがとう」

「俺は」

「いっちーは罰の続きをこれからも続けてください」

「はい」


 気を取り直して、俺は皆を見る。

 するとガーンさんもうなずいた。

 これはもう、やるしかないって感じか。

 でも、せっかく自分の店を持てるんだから、店の外観や内装だって凝りたいのは事実。それに、もしかしたら他にも頼みたいことができるかもしれない。

 仲間を増やすのは一大決心だけど、皆が新しい仲間を求めてるのなら。ここで増やすのもありかもしれない。


「新しい仲間、しょうかーん!」


 いっちー達が唱和した。

 ええい、ここで躊躇してもカッコ悪い。

 きっとここで、新しい仲間を生み出した方が良いに違いない!


「スキル、アメージング農家! 生姜、出てこい!」



 ぺかーん。



 今回も俺から金色の光が発せられ、それが一塊になって一人のショウガクリーチャーを生み出した。


「しょうがっ」

「えーっと、ジンジャーだから、ジンジャ! お前の名前は今日からジンジャだ!」


 新しい仲間、ジンジャは俺を見て言う。


「よろしくな、マスター。俺は大工、どんな建物だって建ててみせるぜ!」



 というわけで。


「じゃあ、これが契約書だ。サインよろしく」

「はい」

「いやあしかしまさか、本当にここを借りるとは思わなかった」

「えっ」


 ガーンさんは去り、無事リフォーム可能な貸店舗を借りられた俺達は、早速ジンジャとリフォームに取りかかる。


「まずはどんなリフォームをするか案を募る。誰か要望はあるか?」

「ロケットランチャーを置けるならなんでもかまわん!」

「俺はやっぱり魔法使いがいるっぽい感じの雰囲気が欲しいな」

「私はレストランがほしいわ!」

「俺は靴下とか手袋とか、そういうちょっとしたものを置きたい」

「本を置けるスペースがあればそれでかまいません」


 やっぱり皆希望があるんだな。


「マスターは?」

「え、俺は。皆の願いが叶えられればいいよ。あ、強いていうなら、ここにいない人の意見も取り入れたい」

「ふーむ」


 ジンジャは腕組みしてうなずいた。


「よし。それじゃあ方向性を変えよう。どんな構造にする? といっても、広さは変えられないんだよな?」

「うん。敷地面積はあのままじゃないと駄目だって、ガーンさんは言ってた」

「じゃあ、上か下にしか広くできないな」

「上はともかく、下?」

「地下部屋! 良いね!」

「むしろ必要不可欠だ!」


 ぶどまるが食いついた。


「だが、地下をむやみに広げると店が沈む可能性がある。それに3階以上も今の俺の実力では難しい。たぶんできて、あの小屋と同じスペースを上と下に一つずつ、増やせるくらいだな」

「良いじゃない、そうすれば!」

「まあ、狭いよりはよっぽど良いだろうな」

「私も二階建て地下つきは賛成です」


 マトット、ジャガット、ニオンも乗り気になる。


「マスターは?」

「俺も確かにスペースはあればあるだけ良いと思う。ジンジャはそこまでできるんだよな?」

「ああ。ギリいけるぜ」

「じゃあそれでいこう。ああちなみに、リフォームに必要な木材とかはどうするの?」

「俺の力で出せる。けどまあ、他に手に入る方法があればそっちも使いたい。それで完成が早まる」

「何日くらいでいけそう?」

「そうだな。まず地下を考えなければ、10日でいける」

「10日か」


 早いのか遅いのかわからん。


「地下は俺が手伝うぜ。穴掘りだろ、魔法の出番だ!」

「そうか。ならぶどまるも頼む」

「任せな!」

「よし。じゃあまず完成形のミニチュアを作って、それがオーケーならリフォームを開始する。他になにか質問は?」

「レストランは一階ね!」

「なら本は湿度に弱いので地下ではなく2階が良いです」

「靴下も湿度に弱いな」

「じゃあ俺の事務所は地下でいいや。自分で作るしな」

「ロケットランチャーは目立つところに置く!」


 こうしてこの場にいる皆の意見をふまえ、ジンジャがリフォームの準備を始めた。

 お店はまだ始められないけど、着実にことが進んでいる。お店が始まるその時が楽しみだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ