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42 異世界で一番最低な愛の告白

前話予約投稿ミスしたのでここで二話目投稿します。

「ジング、俺達はそろそろ帰る。ジングも好きなタイミングで帰ってくれ。明日も早い者もいるしな」

「あ、はい。わかりましたエルグさん。ミアン」

「ジングさん、聞きましたよ。ガーンさんからお店を借りるそうですね」

「はい。まあ決めるのは皆と相談してからですけど。でも俺としてはすぐ何か始めたいと思います」

「とっても楽しみです。いっちー達はなかなか面白いことをしますからね。変わったことというか、目が離せないというか」

「ええ、自慢の仲間達です」

「俺も楽しみにしている。ではな」


 そう言ってエルグさん達は帰っていった。そういえばエルグさん達の家はここから近いな。

 俺達の家は、ここから歩いて20分ってところか?

 リヤカーも引いて帰るし、俺達ももう帰ったほうが良いかもな。


「マトットー。そろそろ俺達も帰るぞー」

「わかったわ。それじゃあ残りの牛肉も全部焼いちゃいましょう。皆ー、食べたい人は来てー!」

「おー! 待ってたぞー!」


 俺は皆に声をかけてから、最後にマトットのところの後片付けをして帰った。




「すー。すー」


 眠っているいっちーをリヤカーで運ぶ。よく眠っているな。

 けど、少し気になることがある。というか気まずい。

 それは、俺がリウン達女の子にデレデレしていたところを、フレリアに冷たい目で見られたということだ。

 あの件はもう終わり。ってわけには、いかないよな。俺も気にしてるし。

 ええい。こうなったら覚悟を決めろ。俺。この先もフレリアと一緒にいたいなら、言わないといけないことを言わなければならない。それが今だ!


「フレリア。今日はありがとう」


 まずは軽い会話から。


「はいー。どういたしましてですー」

「村の人たち、やっぱり良い人たちみたいだった。俺だけじゃなくて、いっちー達だって受け入れてくれてるし、ベリストロ達にも好意的だった」

「ワン!」

「初めは不安だったけど、なんとかやっていけそうだよ。俺、自信がもてた」

「そうですねー。私も、ジング達ならやっていける気がします」

「それでさ、フレリア」

「はい?」

「俺、これからもフレリアとずっとよくやっていきたいと思ってるからさ。このままじゃ、まずいというか、駄目だと思うんだ。だから、せめて言葉だけでも伝えておこうと思ってさ」

「はい」


 俺は立ち止まった。するとみんなも立ち止まった。もちろんフレリアもだ。


「フレリアってさ、美人だしなんでもできるし、面倒見良いし、すっごく魅力的だと思う。正直、フレリアが彼女になってくれたらどんなに嬉しいか。いや、世界一幸せだと思う」

「ジング、お世辞が上手ですねえー」

「でも」

「でも?」

「俺は異世界転移者なんだ」

「はい。そうですねえ」

「異世界転移者には皆、忘れちゃいけないことがある。それは、チート能力や元の世界の知識で無双して、世界を平和にしたりお金もちになること」

「はあ。頑張ってください」

「そして何より一番大事なことが、美少女たちと仲良くなって幸せになることなんだ!」


 ここだ、俺。気合入れて人生で一番の告白を決めるんだ!


「だから、フレリア!」

「はい」

「どうか俺と、ハーレムを前提に付き合ってください!」


 パアン!


 フレリアに頬を叩かれた。


「ご、ごめんなさい」


 パアン!


 二度もぶった!


「最低なことを言ってるくせに、ここで謝るなんて輪をかけて最低ですー」

「ご、ごめ、う、ううん、えっと、とにかく、フレリアのことが好きなんだ」

「でもハーレムがほしいんですよね?」

「うん」

「はあ」


 ため息をつかれた。どうしよう。もう何も言えねえ。

 微妙な沈黙が訪れた後、先にフレリアだけが歩き出した。


「もう、しょうがないですねえ」

「はい。しょうがないです」


 これは男の性なんです。


「いいですよ」


 え?


「え?」

「ジングの彼女になってあげても、私は構いませんよ。まあジングはなかなかの有望株ですし」

「え、でも、ハーレムは」

「強くてお金もちな男がハーレム作っちゃうなんて、そう珍しいことじゃありません」

「あ、はい」


 え、じゃあなんで俺さっきぶたれたの?


「だからまあ、特別にいいですよ。彼女にー、なってあげても」

「ふ、フレリア。ありがとう。好きだ!」

「ふふふ。はいはい。ジングは調子が良いですねえー」


 やった。上手くいった。良かった!


「フレリア。これからもよろしくお願いします!」

「こちらこそ、よろしくおねがいしますー。なので、ジングも私に愛想を尽かされないように気をつけてくださいねー?」

「はい、気をつけます!」

「これが愛ね」

「まるで魔法だな」

「たぶん最高のスパイスね」

「俺のスーツが効いたな!」

「こうして新しい知識と経験が増えていくのですね」

「ワン!」

「すやー。すやー」


 その夜。俺とフレリアは幸せに眠った。

 幸せ、だったよね?

 ちょっと自信がない、というか自信を失った気がする。

 が、頑張れ俺!

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