表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/31

3 夕飯を作る

 ようやくフレリア宅に戻ってこれました。

「あー! お部屋がきれいになってますねえ!」

「俺の果汁で汚れちまったからな。雑巾使ったぜ!」

「ありがとうございますう。ってそれ、私のタオルなんですがあっ」

「ちょっと匂いついちまったけど気にすんな!」


 俺とイッチーはフレリア宅の居間で寝させてもらえることになった。布団も夏用のやつを引っ張り出してくれるらしい。


「それでは、これから晩ごはんにしますけどお、ジングはお料理得意ですか?」

「あ、はい。一通り。といっても、大したものは作れませんが」

「それで十分ですよー。じゃあ晩ごはんの支度はジングに任せますねー。私は洗濯物とりこんできますー」

「あ、はい。いってらっしゃい」

「マスター、台所はこっちだ!」

「イッチーもうこの家に慣れちゃってるね」

「マスターの帰りが遅いからだろ!」


 さて、台所に来てみたが。


「システムキッチンがない」

「明かりもないぜ!」

「まずはそこからか」


 しかし、なんか江戸時代の竈門みたいなのがあるんだけど、これどう使えばいいんだ?

 あ、薪がある。でも火種が見つからない。


「イッチー、火、どうしよう」

「俺に任せろマスター! ちょっと薪と薪をこすってみる!」

「そんな大雑把なチャレンジで大丈夫か?」

「おおおー!」


 大丈夫でした。イッチー凄いな。


「イッチー凄いな」

「えっへん! で、何作るんだ?」

「あ、それを決めてなかった」


 ひとまず火は竈門と明かりのろうそくにセットしておく。


「ええと、材料は、なんだこれ。白いじゃがいもに、葉っぱ?」

「初見の食材だな!」

「しまった。ここが異世界だってこと忘れてた。これ、どう使えばいいんだ? 注意事項とかあるか?」

「別に大丈夫じゃね。ここにあるんだから普通に使っても平気だろ!」

「いや、何かあったらまずいだろ。ひとまずフレリアに聞いてみるか」


 それが懸命である。


 俺はフレリアを呼びに行くと、フレリアは丁度洗濯物をしまっているところだった。

 その際にブラジャーをウォッチングしてしまった。なかなかの代物である。

 おっと、エロは厳禁。


「フレリア、ちょっと野菜をどう使っていいかわかんないんだけど」

「はい?」

「俺異世界から来たから、食材が全部見たことなくて」

「ああ、なるほどー。大丈夫、全部適当に使っちゃっていいですよー?」

「一旦下茹でしなきゃダメとか、皮が固くて食べられないとかないんですか?」

「そんなのありませんー。美味しく食べれればいいんです!」

「あ、はい」

「では、このままお願いしますー」


 そう言われてしまった。

 仕方ない。じゃあ適当に作ってみるか。


 じゃがいもっぽいものがあったので、潰してマッシュポテトにしてみた。

 他の野菜や、あと干し肉とかも彩りとして混ぜておく。

 調味料は塩があった。あとスパイスっぽい葉っぱを細かくしたものも、匂いと味を確かめてから入れる。


「米が無いな」

「パンならあったぜ!」

「おお、もう冷たくなって固くなってるけど。一回焼くか?」

「ポテサラを塗っとくって手もあるぜ!」


 ちょっと考えたけど、ポテトサラダとパンは別にしておく。

 さて、これでいいんじゃないか?


「フレリア、できたよー」

「おお、ジング。初めて見る料理ですねー。流石異世界人」

「ポテトサラダです。じゃがいもっぽいものを潰して作りました」

「じゃがいも? を、潰す? 異世界の料理は不思議ですねー。では早速。うん、美味しい!」

「良かった」

「パンも熱くてカリッとしてて美味しいですー。なるほど、焼いて温めるんですね!」

「俺もいただきます!」

「イッチー、お前食べれるのか」

「当たり前だろ!」

「ジングはこれからも料理お願いしますう」

「あ、はい。けど、レパートリーそんなないですよ」

「いいんですよお。明日もまたこれ作ってくださいー!」

「あ、はい」


 お風呂は無かったけど、歯ブラシはあった。

「ジングはこの予備の歯ブラシ使ってくださいー」

「ありがとうございます」

「俺のもくれ!」

「イッチー、お前も使うのか」

「当たり前だろ!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ