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<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

桜が好きになった

15歳未満はご遠慮下さい。

人が死ぬ表現、性描写を思わせる場面があります。

苦手な方はブラウザバック!!

「はぁ〜」

 近所の人から貰ったお古の服を着た7歳の私は小学校からの帰り道でため息を付く。


(きのう、ひさしぶりにおふろに入れてもらったけど…。きょうはおかあさん、きげんがいいかな?)


「ただいま…」

 私達の名字の西園寺と書かれた木の表札が無造作に地面に置き捨てられているオンボロの我が家の門を潜り、家の中に入る。

「………」

真っピンクのフリルが着いた服を着ている、全身垢まみれで痩せこけた女性が居間に座っていた。

「プリンセ〜ス?」

 ガラガラだが甘さを含んだ声で私を呼ぶ。

「どうしたの?おかあさん」

 私の名前は西園寺 (プリンセス)

俗に言うキラキラネームだ。

「貴方を相賀さんって言う男の人が引き取ってくれるらしいわ」

「っ!それはいや!!」


(あの人は『やくざ』って言ってた!!『やくざ』はわるい人だから、わたしをひきとったあとにころすつもりだ!!!)


「しょうが無いのよ。それと、あの人は貴方が大人になるまで手は出さないって言ってるわ。だから安心しなさい?」

「ひっ!!!」

 私は走って逃げようとした。だが、おかあさんに手を掴まれて逃げられなかった。

「貴方の為なのよ。許して頂戴ね」

 ガラガラの声で囁かれる。

「もう逃げないように足の腱を切らないと」

 私を小脇に抱え、キッチンに連れて行く。

そこから包丁を取り出した。

「いや!!やめて!!!」

 悟った私は顔を青ざめながら抵抗する。

「少し痛いだけよ」

 そう私を諭すおかあさんは優しそうに笑っていて、それが私には化け物に見えた。

「たすけて!!!だれかたすけて!!!」

「分かった」

 振り返るとキッチンの窓から入って来た私と同い年であろう男の子がナイフを持って立っていた。

真っ黒いコートに身を包んだ細い体。闇夜を想像する短い黒髪、血に染まったような紅い瞳。それに加えて整った顔立ち。

私は悪魔みたいな容姿の彼を王子様だと思った。

王子様は床を蹴り、おかあさんの腕をそのナイフで切りつけた。

「キャアアアア!!!」

 耳を劈く様な悲鳴が響き渡る。

同時に私も床に落とされた。

「何するのよ!!」

 おかあさんが叫ぶ。

「……」

「黙ってないで何か言ったらどう!?」

「うるさい」

「素通り!!?生意気なクソg」

 王子様がおかあさんの真横を通った数秒後に真っ赤な桜の花弁が舞う。

「わぁ」

 その花弁を被った王子様に私は見惚れた。


(きれい…!)


 私がしばし見惚れていたら、王子様は着ていたコートを私に被せて来た時と同じ様に行ってしまった。

  ◇◆◇◆◇◆

少し経ったら相賀さんが来た。

相賀さんはおかあさんを見て、次に私を見た。

「あいがさん、わたし、あのおうじさまにあいたい。あの桜をもういちど見たい。だから、()()()()()()()()()

「クククッ、ハハハハ!!いいぜ。ホントはお前を慰み者に使おうって思ってたが『仲間』として歓迎しよう」

 王子様程では無いが綺麗なオレンジ色の刈り上げられた短い髪に楽しげに歪められた黒い瞳。

そして耳元で光るピアス。

男の人らしいゴツゴツした手を私に差し伸べる。

それを私は強く握った。

「行くぞ」

「うん!」

 王子様に貰ったコートを羽織り直し我が家を後にする。


(あぁ、はやくおうじさまに会いたい!)


_王子様に会うためにヤクザになった少女のブラックストーリーの幕開けだ。

ちょこっと設定ーおかあさんは日常的に私を虐待しており、学校側はそれについて黙認しています。

クラスメイトからは意地悪を言われたりしますが私は気付きませんでした。


面白かったなと思ったら☆やいいね、感想が欲しい(切実)…!

私の気分が乗ったら続きを書こうかな!

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